(1) 利回り曲線の推定
・ イールド・カーブ(Yield Curve): 債券の残存期間と利回りとの関係を示す曲線のこと。
・ 金利の期間構造(Term Structure of Interest Rates): 経済学では、伝統的に残存期間ごとの金利の体系。
・ スポット・レート・カーブ: ゼロ・クーポン債の最終利回りであるスポット・レートを利回り指標にしたもの。
・ 金利のタームストラクチャー: 通常、スポット・レート・カーブのこと。
(2) スポット・レートの推定方法
・ ブートストラップ法: 逐次代入法によって各年のスポット・レートを計算する方法。
・ スプライン関数: 任意の曲線を近似するのに、区間をいくつかに区分してサブ区間ごとに多項式近似する手法である。
(1) フォワード・レートとスポット・レートの関係
・ フォワード・レート: 年限の異なるスポット・レートを用いて計算した、債券の市場価格に反映されている「将来の金利」
(2) 連続複利基準での関係
・ 連続複利:
(3) フォワード・レート・カーブの債券投資への利用
① 最割安満期ゾーンの発見
② 金利上昇見通しと短期債への組替え是非
(1) スポット・レート・カーブとフォワード・レート・カーブ
・ 順イールド: 債券市場で、残存年限が長くなるほど利回りが高く利回り曲線が右上がりになっていること。
・ 逆イールド: 残存年限が長くなるほど利回りが低く利回り曲線が右下がりになっていること。
(2) スポット・レート・カーブとパー・イールド・カーブ
・ スポット・レート・カーブが、順イールドのときには、スポット・レート・カーブは、パー・イールド・カーブの上側に位置する。
・ スポット・レート・カーブが、逆イールドのときには、スポット・レート・カーブは、パー・イールド・カーブの下側に位置する。
(3) 3つの利回り曲線の比較
・ 順イールドの場合: 上から、ファワード・レート、スポット・レート、パー・イールド、の順に位置する。
・ 逆イールドの場合: 上から、パー・イールド、スポット・レート、ファワード・レート、の順に位置する。
(1) 金利の期間構造に関する伝統的な理論
① 純粋期待仮説(Pure Expectation Hypothesis): 純粋期待仮説にはいくつかのバリエーションがあるが、最も素朴な形式のものは「ファワード・レートは、市場参加者の将来金利の予想値と等しい」とするものである。
② リスク・プレミアム仮説(Risk Premium Hypothesis): 長期債は短期債に比べてデュレーションが大きく、金利変動に伴く価格リスクが大きい結果、リスクの上昇に見合って期待リターンが高くなり、フォワード・レートは将来の予想短期金利にリスク・プレミアムを加えたもの、という発想のもの。
③ 特定期間選好仮説(Preferred Hsbitat Hypothesis): 金利の期間構造は、将来の金利に対する市場の予想とリスク・プレミアムの両方を反映したものであるが、投資家の要求するリスク・プレミアムは債券の償還期限の上昇に比例して上昇するわけではない、というもの。
④ 市場分断仮説(Market Segmentation Hypothesis):
(2) コンベクシティの影響
・ コンベクシティ効果:
(3) 利回り曲線の形状変化の原因
>第3章 オプション内蔵型債券・証券化証券等の分析(証券アナリスト2次レベル)
Contents > 2sp.証券分析とポートフォリオ・マネジメント(証券アナリスト2次レベル) > 第3回 債券ポートフォリオ戦略(証券アナリスト2次レベル) >
Keyword: 金利の期間構造 純粋期待仮説 流動性プレミアム仮説 市場分断仮説