まずは、コーヒーの基礎知識として、どんなところで生産されているかについて。コーヒーは、コーヒーベルトと呼ばれる北回帰線と南回帰線の間で生産されています。現在はブラジルとベトナムが主要産地で、アフリカはエチオピアとウガンダ以外は減っているようです。
コーヒー豆の生産は、コーヒーベルトと呼ばれる地帯に限られるそうです。ほぼ北回帰線(北緯23度26分)と南回帰線(南緯23度26分)に挟まれた地帯です。コーヒーはとにかく寒さに弱いようです。私も京都でコーヒーを育ててみようと思いましたが、さすがに冬が越せなかったです。温室のない我が家では朝起きたら室温が10度を下回るような状態でしたので、かわいがったつもりでしたが結局真冬に枯れてしまいました。北回帰線が通る島と言えば台湾です。といういことは、八重山あたりはなんとかいけそうですが、沖縄本島あたりでは最初からだいぶ厳しい感じもします。しかし、そのあたりのことは後々検討することとして、とりあえず、このコーヒーベルトの中での盛衰を見てみましょう、
コーヒーは赤道を挟んで生産されるので、収穫時期が北半球側と南半球側で異なり、各国微妙に違うようです。国際コーヒー機関( International Coffee Organization: ICO)の統計では、4月グループ(ブラジル、ペルー、インドネシア等)、7月グループ(タンザニア、フィリピン等)、10月グループ(コロンビア、メキシコ、グアテマラ、エチオピア、コスタリカ、エルサルバドル、ベトナム等)の3グループに分けられています。国の数としては10月グループが最も多く、次いで4月グループ、7月グループはわずかです。
ということで、コーヒー年度は10月から始まるようです。
ちなみに「コーヒー年度」というのは、Crop year を訳したのですが、誰もそんな言い方はしていないようです。米なんかは米穀年度というので、おかしくはないですが、誰も使っていません。ここだけです。注意してください。
コーヒー豆の生産と言えば、ブラジル、キリマンジャロ、なんていうのがコーヒー素人の連想ですが、生産量で言うと、アフリカはマイナー産地で、今やブラジル、ベトナムなんですね。
コーヒーの生産量を世界地図に落としてみました。オレンジはアラビカ種を生産しているところ、緑はロブスタ種を生産しているところ。黄色は、アラビカ種を主に生産しているけどロブスタ種も生産しているところ。黄緑はロブスタ種を主に生産しているけれど、アラビカ種も生産しているところを示します。アラビカ種、ロブスタ種って何?となりますが、これについてはまた改めて調べましょう。とりあえず、アラビカ種の方が高級品で、喫茶店やカフェなんかでドリップで出されるようなコーヒー、ロブスタ種はインスタントコーヒーなんかにも使われている普及品と言うイメージでよいのではないでしょうか。
▼1990/1991年コーヒー年度
▼2000/2001コーヒー年度
▼2019/2020コーヒー年度
それでアフリカですが、東がアラビカ系、西がロブスタ系のようです。西で一番生産量が多かったのは、コートジボアールですが、ここは2000/2001コーヒー年度以降、急速に生産量を減らしてしまいました。代わりに東のウガンダがロブスタ系の生産量を伸ばしてきましたが、その実情はよくわかりません。
アラビカ系ではエチオピアが着実に生産量を伸ばしてきているようです。エチオピアはコーヒーの原産地らしくて、コーヒー品種の多様性がすごいみたいですね。最近コーヒー豆を買うと、品種のところに Heirloom と書いてあったりしますが、これは在来種という意味だそうです。アフリカはコーヒー生産は相対的にその地位を低下させていますが、エチオピアとウガンダに収れんしていっているという感じでしょうか。
下のグラフは,コーヒー生産量のシェアを多い順に積み重ねた累積グラフです(ただしICO加盟国のみです。それでほとんどですが)。
1990/91コーヒー年度,世界の生産量の70%を上位8カ国で占めていました。90%は19カ国でした。それが2000/01コーヒー年度,世界の生産量の7%を占める上位国は8カ国で変わりませんが,90%は16カ国に減りました。この間に,第一次コーヒー危機という価格低下が起こりました。
2001年には第二次コーヒー危機で,第一次コーヒー危機を上回る深刻な価格低下が生じます。これでアフリカ,中米の零細コーヒー農家がだいぶやられます。2010/11コーヒー年度には,上位5カ国に70%の生産が集中します。13カ国で90%です。
それから集中化傾向はやや落ち着きますが止まってはいません。2019/20コーヒー年度には,もうほとんど4カ国に70%が集中しました。11カ国に90%が集中しました。
産地の集中化は,多様性を楽しむコーヒー愛飲家にとっては好ましいことではありません。気象や地政学的リスクあるいは病虫害による不安定さも増します。
ICO会員国の生産量シェアの高い順に並べた累積シェア,データ:ICO