カツーラ,カトゥーラ,Caturra・・・ブラジルで生まれたこの品種,ブルボンの変異種ということだが,ブラジルが生産性ばかり追い求めていた時代の多収性の品種という認識だった。
以前,COE審査員も務めておられる糸井優子さん(カフェタイム)にコロンビアのパライーソをご馳走になった。ピーチのフレバーにびっくりした。それ以来,「コロンビアはうまい」と刷り込まれた。いくつかコロンビアを焼いてみた。みんなそこそこおいしかったが,やはりパライーソは美味しかった。糸井さんのほど鮮明ではなかったが,ほのかにピーチのフレーバーが華やかだった。
別の日,通勤途中で見つけた焙煎所佰豆屋というところで,コスタリカの豆を買った。「今日はちょっと華やかなのにしようか」と言うと,店主はコスタリカの豆を勧めてきた。その豆をワイニーと呼んでいた。アフターテイストがワインのようだと言うのだ。焙煎した豆を専用の冷蔵庫で保管していたが,焙煎日を聞くと「最近」と答えるなかなか面白いお店だったので,話半分に聞きながらワイニーを買ってみた。いや,ほんとにワインの風味がした。
コロンビア・エル・パライーソ,品種はティピカとカツーラ,コスタリカ・ワイニー,品種はカツーラ。えっ,カツーラ? もしかしてカツーラってうまいのか?・・・ということで,しばらくカツーラを試してみることにした。
結果は・・・
カツーラはさわやかな甘さとやわらかい酸味がいい(のか?)中でもコロンビアのティピカ+カツーラは最強!
焙煎日:2025.1.28
生豆:W.B.S.から購入
産地:ラパス県 ユンガス地方 カラマ コパカバーナ農園
品種: ティピカ,カツーラ
精製:ウォッシュト
価格:1,581円/500g(税込)
ピッキング:500g→491g
焙煎方法:さっと水洗い,翌日W焙煎。1回目水抜き 25分で463gに(乾燥で重量5.7%減)。2回目本焙煎,22分で422g(水分9.5%→4.0%)。
ボリビアの豆は初めて買った。最近ちょっとお目にかかっていないきれいな豆だった。欠点豆がほとんど見つからない。すばらしい歩留まり。
冬の冷たい水で,短時間でじゃぶじゃぶ洗った。水を切って,350℃以上に熱した土鍋(空焚きOKのニューセラミックですね)へ投入。やや強火で蓋をしたまま湯気が上がるまで鍋をふり続ける。湯気が上がり始めたら。時々,蓋をあけ,蓋にくっついたチャフと水分をキッチンペーパーでぬぐい取る。20分で130℃に達したら,それ以上温度が上がらないように,火を弱め,さらに水分を抜く。乾燥が進むと,鍋をふる音が甲高くなるので,蓋をしていても,だいたいの乾燥具合はわかる。蓋の裏に蒸気がほとんどつかなくなったら,1回目の水抜き終了。ザルにあげて,ベランダに行き,ハンディ扇風機でチャフを飛ばす。
翌日,本焙煎,一旦水抜きしているので,水抜きしなくていい。強火で一気に温度を上げる。350℃以上に熱した土鍋へ投入,蓋をあけずにひたす鍋をふり続ける。そのうち鍋の空気穴から湯気が立ち,さらに蓋と鍋の間からも湯気というよりも煙が経ち始めたらだいたい180℃という感じ。そうなったら鍋を振っては蓋を開け,豆が煙被りしないようにする。だいたいここでパチパチ言い始める。目標は18分ぐらいにしたいが,なかなか温度が上がらな場合もある。しかも,このボリビア,あんまりパチパチいわなかった。豆の皺が伸びたら,ザルにあげ,ハンディ扇風機で冷却しながら,チャフを飛ばす。
豆を完全に冷ましたら,豆の水分を測る。この場合4.0%。5%ぐらいだと浅い。2%台だと中深といった感じ。今回は4.0%ということで,いいところで止めた。
焙煎直後は,味のバランスが悪く,デコボコしている。全然出てこない風味もある。焙煎後3~4日はカルディで買った豆の容器で保管しておく。この容器が他の豆で塞がっている場合は洗ったジャムの空き瓶に入れておく。1週間後ぐらいが飲み頃。
抽出は,いつもエアロプレスをひっくり返して使っている。豆20gで230ccのお湯。最初に92℃のお湯を100cc投入しかき回す。投入開始から30秒後には80℃のお湯を130cc注ぎ,投入開始後2分で空気を抜き,45秒で抽出。計3分。これが基本。豆の渋さが強かったら,80度のお湯を注ぐタイミングをもっと早くしたり,92℃を90℃ぐらいにする。コーヒーのボディが足りなかった,80℃のお湯投入後,抽出までの時間を3分ぐらいまで伸ばす。それで雑味が出るようだったら,80℃よりもやや下げる。
このボリビアは,基本通り,92℃30秒+80℃1分30秒,空気抜き+抽出1分の計3分で美味しく淹れられた。
一口目の感想「うんまっ!」
パライーソのような華やかさまでは無かったが,すっきりとした甘みときれいな酸味。これはうまい。
焙煎日:2025.2.10
生豆:W.B.S.から購入
産地:グァテマラ HUEHUETENANGO地区
品種: ブルボン,カツーラ
精製:ウォッシュト
価格:1,405円/500g(税込)
ピッキング:500g→448g
焙煎方法:さっと水洗い,翌日W焙煎。1回目水抜き 25分で422gに(乾燥で重量5.8%減)。2回目本焙煎,16分で382g(水分9.4%→1.9%)。
ティピカ+カツーラが多いような気がするが,ブルボン+カツーラというのがあったので買ってみた。ティピカとカツーラは系統が違う品種なのだが,ブルボンとカツーラは似たような品種,というか,カツーラはブルボンの変異種。よりカツーラっぽいのではないかという予想。
歩留まりはまあまあ。水抜きは普通だったが,本焙煎であっという間に180℃越え。16分で1.9%までいってしまった。深煎りかと思ったが,中煎りより少し深いかなといういい感じ。
ぱーっとした華やかさはないが,安定のグアテマラか,バランスがよい。やわらかな酸味があり微妙にジャスミンぽいフレバーが広がる。コロンビア・パライーソとか,前回のボリビアとはまた全然違う感じ。カツーラよりも,ティピカとブルボンの違いの方が大きいのか。私にはティピカとブルボンの味の違いがよくわかっていないのだが,イメージとしては,ティピカはすっきりした感じで,ブルボンはまるっこい印象なのだが,やはりティピカ+カツーラより丸い感じがする。グアテマラらしいといえばグアテマラらしい。やはりコーヒーは産地の違いが大きいのか? どうなんだ? 正直何がどうなのかよくわからない(笑)
焙煎日:2025.2.16
生豆:W.B.S.から購入
産地:Tarrazu Candelilla(ウェットミル)
品種: カツーラ,カツアイ
精製:ハニープロセス
価格:1,739円/500g(税込)
ピッキング:500g→488g
焙煎方法:さっと水洗い,翌日W焙煎。1回目水抜き 25分で460gに(乾燥で重量5.7%減)。2回目本焙煎,20分で424g(水分10.3%→5.1%)。
カツアイは,カツーラとムンドノーボの交配種。兄弟みたいなブレンド。コスタリカといえばパカマラばっかり買っていたが,割合で言うとカツアイが多いそうな。
豆はきれい。ほとんど欠点豆無し,すばらしい歩留まり。
ハニープロセスということで,香りを残したかった。焙煎は浅めで。5.1%と最近にない含水率。1ハゼは微妙。
う~ん,渋さが残った。やっぱり土鍋で浅煎りは難しい・・・こういう時は,低温でゆっくり淹れたらよい。しかし,そうしたら焙煎が浅めなので香りが出ない。エアロプレスを使って,お湯の一投めの温度を92℃ぐらいにしてかき回して香りを出したら,急いで低めのお湯を投入。いつもは80℃だけど,78℃ぐらいまで下げて,抽出までの時間を1分ほど長くしてみる。そうなると,渋さも出ず,香りも出て,ボディもあって,うまいっ!てなる。エアロプレスは素人にとって強い味方!
焙煎日:2025.2.23
生豆:W.B.S.から購入
産地:コロンビア ポパヤン地区
品種: ティピカ,カツーラ
精製:ウォッシュト
価格:1,455円/500g(税込)
ピッキング:500g→451g
焙煎方法:さっと水洗い,翌日W焙煎。1回目水抜き 25分で422gに(乾燥で重量6.4%減)。2回目本焙煎,20分で383g(水分11.6%→2.2%)。
SPはスプレモ,スペイン語のspremoの最高,英語で言うsupreme,スクリーンサイズ17以上(6.75mm以上)が8割以上占めるものを言う。粒がちょっと大きい。GSPは,Genuine Supremo Popayan。コロンビアの「白い街」として知られる(?)ポパヤン地区限定のスプレモってことでしょう。
パライーソではないコロンビアのティピカ+カツーラで,今回の4部作の本命。
コロンビアのスプレモはまあまあ安心して買える。特にピッキングが素晴らしいというものでもないが,少なくともW.B.S.のコロンビアはそこそこのクオリティ。
ただし,スプレモは粒が大きく,しかも硬いのが多いので,だいたいいつも水抜きに苦労する。なかなか水が抜けない。今回も生豆状態で11.6%と,まあ生豆の水分としては上限に近い。火を強めにしてこげないように頻繁にかき回し,なんとか25分で水抜き完了。
コロンビアのスプレモは,本焙煎もなかなか温度が上がらないことが多いので,本焙煎もやや火力を強めて,元気に鍋を振った。しかし,意外とあっさり温度上昇。10分過ぎで180℃。あっという間だった。しかし,豆を見るとまだしわしわ。ハゼ音もしない。15分ぐらいで,色づき始め,しわものびだした。浅煎りだったらこれでもいいかという感じだったが,まだハゼない。18分ぐらいでハゼが始まり,もうちょっと・・・もうちょっと・・・と思っていたら,一気に色づいて,慌てて火を切った。結局2.2%まで焼いてしまった。中深よりさらに少し深いぐらいの水分だが,豆の色は中煎りという感じ。コロンビアSPは,いつものことながらよくわからない。
焙煎後3日目試飲。私のエアロプレスの標準で淹れてみた。豆20gで,お湯1投目,92℃100cc,攪拌。90秒でお湯2投目,80℃130cc,トータル2分で空気抜き+抽出,計3分で抽出完了。
う~ん,これこれ,すっきり甘い,きれいな酸味,フルーティな香り。ボディもそこそこある。若干渋みが残るが気にならない程度。もうちょっと2投目以降浸けておく時間を延ばしておくと,もっとおいしい気がする。
結論,いまのところ,コロンビアSPのティピカ+カツーラがいちばんうまいかも!