International Coffee Agreement(国際コーヒー協定): 1962年,国際的なコーヒーの価格低迷に対処するために取り決められた輸出入割当に関する輸出国と輸入国の協定。その後,1968年、1976年、1983年、1994年、2001年、2007年に批准されたが,輸出割当条項が機能したのは1983年の協定まで。現在は,2007年条項が延長される形で継続されている。(ICAの経緯)
ICO Indicator Price。コーヒーの世界3大市場(米国、ドイツ、フランス)の取引価格から算出された価格。コロンビア・マイルド・アラビカ、その他の国(市場によって異なる)マイルドアラビカ、ブラジルとその他の国のナチュラル・アラビカ、およびロブスタの4種の価格とそれらから算出した統合価格 (composite price) が公表されています。具体的なデータ収集と算出法は、ICO, Rules on Statistics Indicator prices に細かく規定され、しかも度々見直されているようです。
International Coffee Organization(国際コーヒー機構)。コーヒーの主要な輸出国と輸入国の政府が構成する国際組織で、コーヒーに関する世界的な課題に取り組んでいます。コーヒー豆の価格低迷が続いた1963年に,その世界的な経済的影響の大きさから国連が支援し,国際コーヒー協定 (ICA) の母体として設立されました。ICAは価格暴落を防ぐために輸出割当を取り決めることが目的でしたが,1989年以来輸出割当は行われなくなり,現在のICOは,(1)統計の整備と調査・分析,(2)加盟国、非加盟国、政府間組織、学界、民間部門、およびNGO間の政策的対話の促進,(3)技術協力プロジェクトの開発および官民会員がコーヒーの消費促進を行う上での支援を行っています。
2021年現在,輸出国が42か国,輸入国がEU各国とその他7カ国です。加盟国がカバーするコーヒーの生産量は98%、消費量の67%だそうです(ICO, 2019年)。 日本も消費国として加盟していますが,最大の消費国であり,設立メンバーであるも米国が2018年に脱退してしまいました(トランプの方針か?)。