OA(Open Access:オープンアクセス)とは、学術論文等の研究成果をインターネット上で公開し、誰もが障壁なくアクセスし利活用できるようにすることを指します。研究成果をOAにし、広く公開することで、科学の発展に寄与することにつながると考えられます。
図1 Benefits of Open Access [Kingsley & Brown, 2024] [1]
2000年ごろから世界的にOAを推進する動きが盛り上がりを見せ、欧米を中心に政策的な後押しもあり、OA論文は着実に増加しています。日本においても、国のOA方針とも呼ぶべき「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」が、2024年2月に統合イノベーション戦略推進会議において決定されました[2]。これにより、2025年度以降に公募が行われる競争的研究費制度の一部においては、その研究成果である学術論文および根拠データの即時OA化が求められることになりました。
また、各大学等の研究機関においても、OAポリシーの策定が進んでいます。東京大学では、2023年2月に「東京大学 オープンアクセスポリシー」が定められ、学術雑誌等に掲載された研究成果を可能な限りOA化することとされています[3]。
OAの小史や定義は「【解説編】1. オープンアクセスとは」をご参照ください。
注・引用文献
[1] Kingsley, D., & Brown, S. (2024.10). Benefits of Open Access. Retrieved from https://oaaustralasia.org/benefits-of-open-access/ (2024-10-01 最終確認)
[2] 統合イノベーション戦略推進会議. (2024.2). 学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針. https://www8.cao.go.jp/cstp/oa_240216.pdf (2024-10-01 最終確認)
[3] 東京大学. (2023.2). 東京大学 オープンアクセスポリシー. https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/research/orgs-projects/open-access-policy.html (2024-10-01 最終確認)