210060:弥生会計と連動しているが、免税事業者の仕入をどのように管理すればいい?
【回答】
弥生会計の仕訳日記帳インポート機能は経過措置分を必ず計算する仕様になっています。
そのため、運用には注意が必要です。
①レッツ原価管理Go2で経過措置分を計算してしまうと、二重で計算され不正確な値になってしまう
②レッツ原価管理Go2と弥生会計で金額に差異が出てしまう
③転記設定を適切にしないと、未成工事支出金が残り続けてしまう
①レッツ原価管理Go2で経過措置分を計算してしまうと、二重で計算され不正確な値になってしまう
環境設定「免税事業者との取引で税控除不可分を本体価格に加算する」機能は使用しないでください。
②レッツ原価管理Go2と弥生会計で金額に差異が出てしまう
免税事業者取引明細表(集計タブ>管理集計表>消費税集計)にて、差額を確認してください。
【補足】
完成振替を行わない場合に限り、転記後に伝票を修正することで不一致を
ある程度解消可能ですが、煩雑な運用のため慎重にご判断ください。
1.あらかじめ免税事業者の仕入は内税で入力する
ただし経過措置対応ボタンはOFF
2.通常転記する
3.免税取引の伝票を修正で開き、経過措置対応をONにする
ただし、伝票修正の際、転記済チェックがOFFにならないよう注意
端数処理の関係で1円単位のずれが起きる可能性はある
③転記設定を適切にしないと、未成工事支出金が残り続けてしまう
完成振替を行なっている場合、転記設定の変更が必要です。
1.転記設定の変更※1
[完成時に「課税仕」の消費税を原価に振替する]をON
転記設定>税区分の「課税仕」と「課税仕(免)」を変更
(完成振替の税区分「対象外」を通常転記の税区分と同じものにする)
※1転記設定の変更が必要な理由
免税事業者仕入分の完成振替額が正しく行われるようにするため
例)免税事業者の仕入が税込1,100円あった場合
<設定を変更しない場合>
通常転記の仕訳
未成工事支出金 課税 1,020円(税80円) / 工事未払金 対象外 1,020円
完成振替の仕訳
[製]材料仕入高 対象外 1,000円 / 未成工事支出金 1,000円
→未成工事支出金の残高が20円残ってしまいます。
20円=1020円(通常転記_借方_未成工事支出金)-1000円(完成工事_貸方_未成工事支出金)
<設定を変更する場合>
通常転記の仕訳
未成工事支出金 課税 1,020円(税80円) / 工事未払金 対象外 1,020円
完成振替の仕訳
[製]材料仕入高 課税 1,020円(税80円) / 未成工事支出金 1,020円(税80円)
→未成工事支出金が完全に消えます。
0円=1020円(通常転記_借方_未成工事支出金)-1020円(完成工事_貸方_未成工事支出金)
2.差額は免税事業者取引明細表で確認する