because の使い方

~Sentence Fragments について~

「私は夏がすきだ。泳ぐのが好きだから」という日本語を英語にするときに、"I like summer. Because I like swimming." としているのを見かけます。and は「等位接続詞」ですが、because は「従属接続詞」といわれ、用法が異なります。ちなみに「従属接続詞句」を英語ではsubordinate clause と言います。「従属節」は「主節(main clause)」に、金魚のフンのように常にひっつかなければいけません。「従属節」がI like summer. *Because I like swimming.のように独立することはできません。このように、独立できない「従属接続詞」が独立してしまうことを "Sentence Fragments" といいます。

“Why do you like summer?” に対して”Because I like swimming.” と答える場合は、(I like summer)が”because”節の前に省略されているので、これは「独立」しているわけではありません。

次のようにしましょう。

(1)1文にまとめる。

I like summer because I like swimming.

Because I like swimming, I like summer.

(2)2文にわける。

I like summer. I like swimming.

このようにすると、「だから」の意味がでるかどうか不安に思われるかもしれませんが、これは文脈から十分理解できるものです。逆に英語から考えてみましょう。

I am so sleepy today. I was watching TV until 3:00 a.m.

この英語には、「今日は眠いよ。朝の3時までテレビを見ていたから」といった意味になるでしょう。2つ目の文が、明らかに理由を表しているからです。

(3)「~だから」をどうしても使いたい場合、it (this) is because ~を使う。

He was killed in the accident. It was because he was drunk.

また「Why に対しては、必ずBecauseで答える」と 教えている英語の先生がいまだにいますが、これは絶対的ではありません。“Why were you so late?” “There was an accident.”という対話に「because がないからだめだ」という屁理屈は当てはまりません。あるTOEIC対策本に 「Whyに対してbecauseで答える、という学校で習った考え方で問題は解けない」という趣旨のことが書いてありました。文脈を考えることが一番重要だと思います。 英語教師としては「学校ではそう教えているから」と凝り固まった考えにならないようにしたいものです。

ただし、この Sentence Fragments がいけない、というのはライティングについてです。会話を文にしたものや、劇などの台詞などには Sentence Fragments が見られます。