2003年春号
<寄稿記事>
◾️巻頭特集:
カナダ、ジョンストン海峡で海の動物天国を漕ぐ:カラー6P
【巻頭特集】:カナダ、ジョンストン海峡で海の動物天国を漕ぐ
当時はクジラ、イルカ、オルカと行った海生動物が大流行りの時代。小笠原、慶良間でのホエールウォッチング、各地でのイルカウォッチング、ジョンストン海峡でオルカの研究をするポール・スポング博士の番組が何度も放映された。
果たして自分もこの数年前は慶良間や父島にホエールウォッチングに、毎年のように行っていた。
多分、佐久間氏から「こんな企画あるよ」と言われて、「カナダでシーカヤックからオルカを見る」という夢は持っていた(今も持っている)ので、ハイダ・グアイの記事でカナダ大使館から賞をいただいていたので、観光局に相談することは容易だったこともあって、その企画を持ち込んで、補助をいただけるようになったかと思う。
この旅の印象深い出来事を並べていると・・・。
・スタート地点に向かうボートの上で、巨大な切り株が海岸線に転がっていた。ある参加者が、「あれ、いいなあ、持って帰りたいなあ」とボソっと。重機で持ち上げて船で運ぶような大きさだ。冗談かと思っていたら、ガイドが「多分あれ本気だよ。(彼は)想像もつかないような金持ちなんだ」と僕に耳打ちした。
・とにかくクマが近かった。パドリングしたエリアに出るのはブラックベアと呼ばれる小型のクマというが、それでもツキノワグマよりも大きい。当時から現地でも「クマの人への距離感がおかしくなっている」とは言われていて、食料はベアボトルに入れるのはもちろん、テントに食料や歯磨きなどの持ち込みも禁止。ある晩、海沿いにテントを張っていたが、外でチャプチャプと音がする。ガイドと同じテントで寝ていたのだが、なんの音か確かめようとした自分に「クマだから絶対に外に出てはだめ」と言われた。音からすると、随分近いところにいたと思う。後日もある岩場でクマを発見したが、シーカヤックの集団を見ても、全く逃げる気配がなかった(写真も載っている)。
・そしてオルカはカヤックからは見られず、ただキャンプ場から望遠で写せる位置まで群が近づいた。このツアー中、ただ一回のエンカウントであった。
・カヤックからオルカが見られなうてがっかりしていると、ツアーカンパニーの社長が「アツシ、次はシーカヤックでオルカを見るツアーを作るよ」と言われた。
が、そうおいそれとカナダに行けるわけではなく、その約束は結局果たせないままに、代表はその会社を売り払ってしまったという話しを、佐久間氏から聞いたように思う。