シュペルブ
明治19年輸入のペルシュロン種。優秀な農耕馬を多数輩出した。
北海道大学北方資料データベースより【資料1】
( https://www2.lib.hokudai.ac.jp/cgi-bin/hoppodb/record.cgi?id=0B054060020100000 )
馬名:シュペルブ
別表記:シュポルフ、スコポルップ
性別:牡
父:フヒグヘル
母:ジガレット
毛色:青毛
生年:1883年(明治16年)
死年:1906年(明治39年)
産地:フランス
■解説
・明治19年に輸入された馬。米国から輸入された馬であるが、生まれは仏国であるらしい。
・フランス語で「superbe(素晴らしい)」という意味であろう。
・輸入後、真駒内種畜場で種牡馬として供用され、良馬を多数輩出した。
・明治39年9月に浦河産牛馬組合に売却されたが同年12月に死亡してしまった。
・良好な産駒を数多く輩出し、北海道輓曳(ばんえい)の基礎を作りだしたと言われるシュペルブであったが、大正末期になって「当該シュペルブ血統は腸閉塞を起こす因子である」という研究結果が出てしまう。本当かどうかは良く分からないが。【資料2】
・きちんと血統管理すれば回避が可能であったのは幸いだが、思わぬところでケチが付いてしまったカタチだ。
■遍歴
・1883(M16):フランスで生まれる。【以下全て資料1】
・年代不明:アメリカに移送される。
・1886(M19):日本国に来日。真駒内種畜場で種牡馬として供用された。
・1906(M39):浦河産牛馬組合に売却されたが、同年死亡した。
■資料
【資料1】北海道大学北方資料データベース:「ペルシユロン」種牡馬「シュペルブ」号
・https://www2.lib.hokudai.ac.jp/cgi-bin/hoppodb/record.cgi?id=0B054060020100000
仏国産にして明治19年米国より道庁種畜場に輸入す。星青毛なり父は「フヒグヘル」号、母は「ジガレット」号。39年9月浦河産牛馬組合に払下げ同年12月斃る。「レギュリエー」号と共に本道重輓馬の祖にして成績殊に優良なり。
【資料2】現代の獣醫11(4)
・https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/1503894/1/12
シュペルプ号は明治16年米国オハイオ州に生まれ、同19年北海道庁種畜場に輸入せられ、同29年まで同場において種畜に供せられたもので実に北海道産重種系馬匹の祖畜というべきものである。
然して大腸閉塞症の血統的関係を約言せば本奇形は
一、シュペルブ系以外の系統には出現せぬ。
二、シュペルブと他他系統との交配においても出現せぬ。
三、その出現には常に必ずその父系ならびに母系共にシュペルブ系統たるを要する。
四、シュペルブ糾間の交配においても出現する時と然らざる時とがある。
五、本症の患駒は生後直ちに斃死し従ってその直系の子孫は存在せない、故に奇形馬より奇形馬を生ずる事無く正常馬の交配によって奇形馬を発生する。従って本症の遺伝質を持っているものがしばしば種牡馬として用いられている