ユスーフ
明治22年輸入。良好な種牡馬成績を見せたアラブ馬。
明治22年輸入。良好な種牡馬成績を見せたアラブ馬。
北海道大学北方資料データベースより
( https://www2.lib.hokudai.ac.jp/cgi-bin/hoppodb/record.cgi?id=0B016420000000003 )
馬名:ユスーフ
別表記:イスーフ
性別:牡
父:ユスーフ
母:一一七ザリーフ
毛色:鹿毛
生年:明治19年
死年:不明
産地:ハンガリー
■解説
・明治22年に輸入された馬。高砂らとは異なり、輸入当初から「アラブ馬(シャギア・アラブ)」だと認識されていたようだ。
・輸入後、下総御料牧場で種牡馬として10年間供用され、良好な産駒を数多く輩出した。
・明治32年に園田牧場の所有する「ザリーフ」とトレードする事となり、北海道の園田牧場に移送され、同地においても種牡馬に供された。
・下総御料牧場において輩出された産駒は「第二ユスーフ」から「第十六ユスーフ」まで確認出来るが、園田牧場においても産駒に「第二ユスーフ、第三ユスーフ」と名付けていたようで、重複している名前の産駒が若干数存在するようである点には注意が必要である。
・明治39年までは同地での種牡馬としての働きが確認出来るが、その後の動向は不詳である。
・千葉と北海道の双方で恐ろしい程の産駒数が確認出来るのも、アラブ馬の頑健さがあってこそであろう。
■遍歴
・1886(M19):ハンガリーで生まれる。
・1889(M22):日本国に来日。下総御料牧場にて種牡馬として供用された。【資料3】
・1899(M32):園田牧場に移送された。【資料3】
・1906(M39):同地において種牡馬に供されている事が確認出来る。【資料4】
・その後は不詳
■資料
【資料1】明治3年度 馬籍原簿(下記宮内庁公文書サイトで検索)
・https://shoryobu.kunaicho.go.jp/Kobunsho
[019/340] 608
馬名:ユスーフ
性別:牡
毛色:鹿毛
生年:明治19年4月21日
父:(空欄)
母:(空欄)
産地:匈牙利王国ハホルナ馬育場
種類:アラブ種
減籍:園田実徳所有の「ザリーフ」と交換す。明治35年(*)3月5日
*32年が正しいはず…。
【資料2】下総御料牧場事業報告 第3期
・https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/901051/1/16
種類:アラブ種
名称:ユスーフ
生年:明治19年4月21日生まれ
毛色:鹿毛
父名:ユスーフ
母名:第百十七号ザリーフ
種牡馬に用いたる年:31年
【資料3】殖民公報 (14)
・https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/1480211/1/3
種牡馬イスーフ号
純粋乗用種にして園田牧場における種牡馬の一なり。西暦1886年4月匈牙利国官立バボルナ馬育場に生まれ父をユッスッフ号、母を百十七号ザリーフと言う。この馬は明治23年我が宮内省において匈牙利国政府へ種馬数頭購入の儀を依託せられしに25年(*)に至り同国政府においてことに選択の上宮内省へ献納せられたるものにして下総の御料牧場の種馬たりしを明治32年園田牧場の種馬同国産ザリーフ号と交換の儀を出願し許可を得て該牧場の種馬となれり毛色鹿毛、体高5尺1寸7分ありこの図は本年3月の撮影に係りその体格姿勢の整える一見颯爽たる駿馬なるを知るに足らん。
*移送年は「明治22年」がおそらく正しい。
【資料4】函館市史 別巻(亀田市編)
・https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/9490773/1/124
種牛・種馬とその交尾料(明治39年)
所有者:園田牧場
牛馬の別:馬
種類:アラブ種 ユッスーフ号
交尾料:16円