①記憶の弱さから以前にあった類似した経験と結び付けられない
②言葉の使い方の弱さ(場面ごと・状況ごとに異なって使われる意味、含みのある言い回しを理解しづらい)(例:「やめて」「ごめん」などの言葉がとっさに出ない
③自分を客観視(※)することの弱さ(※「こうすればうまくいく」といった自分を客観的に感じる見方が困難)
④身体感覚の弱さがあり、自分の身体の動かし方や全体的なイメージがつかめておらず、動作が雑になったり、周りと動きを合わせることができない。
⑤情報の取捨選択の弱さ(状況の中から、必要な視覚情報・聴覚情報を取り出すことが難しいため、結果的に状況判断が困難になってしまう)
⑥行動や欲求をコントロールする力が弱い(衝動性のコントロール)
⑦感覚過敏・鈍麻(※)(※刺激に対する反応が鈍い)がある。(例:人との接触や、衣服の接触、温度等の感じ方が極端に異なることがある)
⑧遊びたいのに、どう関わっていいか分からない
⑨遊具や場所を共有することが難しい
⑩友達の表情を読み取ることに困難さがある
⑪やられた相手の気持ちや痛みを理解することが難しい
⑫適切に感情を表現(※)することが難しい(※感情を表す語彙の習得、感情の種類の認知、感情の程度の認知、ネガティブな感情への対処等)
・使ってよい言葉、使うべきでない言葉を学級全体で確認し合い、人を傷つける言葉は使わないよう普段から指導することが重要。
・友達同士で「良いところ探し」などを行うとともに、教師も子供達の良さを認め伝え、互いに認め合えるクラスの雰囲気を醸成する。
・児童生徒が自立活動(ソーシャルスキルトレーニング・SST)でロールプレイ等をして学べるようにする。
・小集団のグループワークや話し合いの過程で自分の思い込みや誤学習していたこと等に気付けるようにする。
・児童生徒がパソコンのホワイトボード機能等で友達の意見を共有しあう、友達と考えを同時入力しながら増やしていく。
・児童生徒自身がタブレット等のカレンダー機能やリマインダー(ToDoリスト等)を使い、入力することで先の見通しを持てるようにする。
・児童生徒同士でトラブルがあった際には、コミック会話(写真)等を用いて視覚的に経緯を整理し、それを記録しておく。
・児童生徒が学習のルールをわかりやすくなるよう絵や動画で伝える。
・他者理解ができることと共に自分自身のことを知る活動を取り入れる(資料:教えてシート)
・約束を常に(または活動前に)提示しておく(ホワイトボードや掲示等)。
・児童生徒に成長が見られた時には小さいことでもすぐに褒める。その様子をタブレット等に記録しておき、後で見返す。
・教員が一方的に伝えるのではなく約束やルールを対象の児童生徒と一緒に作っていく。
・児童生徒と共に一つ一つのソーシャルスキルをまとめて、ソーシャルストーリーとして考える。
・座席やグループ編成の配慮をする(動線等にも留意する)。
・「心の温度計」等を活用し、自分の気持ちの高まりを数値や視覚的に客観視すると共に、それをおさえる方法を児童生徒と一緒に考える。
参考資料等
コミック会話の例
学習動画
相手へのやさしい伝え方
頼みごとをすること
間違った時、失敗した時
学習プリント