投稿日: May 01, 2010 5:46:36 AM
ライティング・ワークショップの3日目です。
また新しい学生が8人増えました。しかし前回出席者も同じくらい減って、合計で、42名です。このあたり大学は少しやっかです。でも、このスタイルが気に入らない学生は逃げられるので、その点はよいかなと思います。
結論から言うと、授業3回目で想像以上に面白くなってきました。
授業は以下の通りです。
1)ミニレッスン(15分)
*作家の「作家の時間」の約束を説明しました。
・教室内の場所移動自由
・おしゃべりの自由(ただし小声)
・静かなのが希望者は別室もOK
・指導中は話しかけ禁止
*作家の「時間の使い方」をやや詳しく話しました。
*村上春樹の「時間の使い方」については具体で説明しました。
朝4時起床。目覚めるとすぐに机に向かって、4~5時間書く。量は原稿用紙にして10枚程度。その後、運動(ジョギング、水泳)。午後は読書、散歩、翻訳、昼寝、音楽、ビデオ鑑賞。9時には寝てしまうそうで、派手なナイトライフは一切なし。
*他にもアニメ作家・青地良輔さんの次の言葉を紹介しました。
「とにもかくにも、クリエイターを目指す、はじめのステップは、「時間」を作ることだと思います。何かしら作品を作るには、物理的に時間が必要になります。当たり前過ぎることかもしれませんが、超大切な事だと思っています/生活習慣を「創作」中心に組み直してみると、自分の行動、思考、欲求が整理されて、かなりモチベーションに影響しますし、技術も飛躍的に伸びます」
*わたし自身の著作も実物で簡単に紹介しました。
・「図解よく分かる授業上達法」
・「叱る技術」
・「文章を上手につくる技術」
・「さんま大先生に学ぶ 子どもは笑わせるに限る」
・「総合的学習のための教育技術」
2)書く時間(50分)
*ひたすら書く時間です。
*わたしは学生の間をぐるぐる回っておしゃべりです。
*「学生がリラックスして書くこと」と「若干のカンファランス」を意識しておしゃべりをしました。(「カンファランス」の記録はいま手元にないので書けません。簡単な助言メモをとりました)
*前回音楽を聴きながら書いている学生がいたのでほめたら、今回は二人になっていました。音楽を聞きながら書くの格好いいです。
*緑のペンで書いている学生がいて、個人的にほめました。
*寝ているように見える学生が一名いました。軽く接触して、起きたところで質問すると「顔を伏せて考えていた」そうです。
ただし高校時代から授業中はよく寝ていたそうです。
*最後の15分ぐらい。共有の時間に発表してくれる学生をぐるぐる探して声をかけました。前回は女子学生だったので、今回は男子学生に声をかけましたが、全員アウトでした。仕方がないので、女子
学生に声をかけて、OKをもらいました。
3)共有の時間(10分)
*「作家の椅子」(ごく普通の椅子)に腰掛けてもらい、「大切な友だち」方式でファンレターを書いてもらいました。
*「作家の椅子」に座った学生は嵐の山Pとの妄想恋愛話の出だしのところを恥ずかしそうに読み上げてくれました。
学生たちはとても熱心に聞いていました。
*よい椅子が持ち込めるといいです。
4)ふり返り(5分)
*情報カードに3行と言って書いてもらいました。
「作家の時間」体験を書いてもらいました。
「作家」体験を内省してもらいました。
*とても真剣に書いてました。
以下、学生のふり返りを書き並べてみます。
ちょっと多めです。読んでいて、「おおっ、このふり返りいいなあ」というものが続出したからです。読みながら嬉しくなりました。内容的に「感激したもの」を中心に選んでいます。
書き並べる順序はまったくの順不同です。
*人の目を気にしてしまったら自分らしい作品が書けないことに気がついた。自分らしい作品とはムズかしいけど、向き合うチャンスなので、しっかりした作品にしたい。
*ネタを探して、そこから広げていくには、妄想しながら書くといいかも!と思いました(笑)どれだけ変なことを考えられるかとかも大事ですよね!?(笑)
>赤ペンによる返信:マジで変なこと考えるのが一番のポイントだと思います。
*今日はお話が浮かんできました!!まだ完成していないので、再来週までに完璧にしておきます。再来週のお菓子を食べながらの発表会、楽しみです。
>赤ペンによる返信:わたしもお菓子(と作品)が楽しみです。
*今日ははじめての授業だった。文章を書く為の環境作りに様々な工夫がなされていた。自由というか、解放的というか…。とにかく好きな授業だ。
*わたしは音楽を聴きながら物語を書くと、その音楽でイメージした物語を書くくせがあるので、それを利用してやさしい音楽を聞きつつ物語を書くことができました。
*考えるのが苦手な僕に、この授業は正直ちょっと辛いかもしれないが、やっぱり楽しいので、克服できるように、家でもしっかりやってきたいです。
*少し修正を加えて、1つ書き上がりました。もう1つ新しい別方向の話を書いてみました。発表に向けて熟成してみます。
*今日は作品を発表しました。とても恥でした。キンチョーしました。まさか自分の妄想を聞かれると思ってなかったので、恥ずかしかったです。続きも妄想しながら書きます。
*今日の授業では、やっと自分の気持ちをノートに文章で書き始められました。これをとりあえず最後まで書いてみて、まとめられるようにしたいです。
*前の続きから書いていたら、新しい題材が浮かんできて、様々な考えを発掘できました。少し頭の中だけで考えていたことを文字であらわすと、どんどん発展していくことがわかりました。
来週がゴールデンウィークで休みなので、再来週が口頭作品発表会です。「マカロンと紅茶」の発表会です。ただしマカロンは高いので、「各自お菓子持参」にしました。紅茶は午後の紅茶を奢ります。
まだ様子がよくわからないので、楽しく発表会をします。
(2010年4月29日木曜日・K先生・記)