投稿日: Mar 26, 2010 7:26:1 AM
その2で紹介した2つのサイクルは、「自立した書き手を育てる」ことが目的のWWの核とも言えるものですが、今回も「自立した書き手を育てる」ための他の要素を紹介します。それは、
①作家コーナー
②作家ノート
③作家の椅子
④自己評価 (その4参照)
⑤子どもたちがひたすら書いているときに教師が行うカンファランス (その5参照)
などですが、前の3つに焦点を当てます。
①作家コーナー (ギャラリーの写真を参照)
書く際に必要なものがすべておいてあるスペースのことをいいます。その中には、何種類かの原稿用紙、完成原稿提出箱、完成原稿ファイル、書きかけ原稿ファイル、辞書類、クラスの作家たちの進行表、掲示物、校正チェックリスト、ホッチキス・穴あけパンチ・はさみ・のり・セロテープ・付箋紙などが含まれます。
教師から配られる原稿用紙を待つのではなく、自分が必要な時に必要なものを取れるようにしておくことで、自立的な行動を促します。
②作家ノート (ギャラリーの写真を参照)
作家のサイクルの出版前の清書の段階以外は、基本的に作家ノートを使います。つまり、たくさんの題材をリストアップし、それらの中から下書きを書き、何回かの修正を行ってからはじめて原稿用紙に向かうわけです。他には、取材ノートとしても使いますから、子どもたちは慣れてくると作家ノートを持ち歩くようにもなり、授業時間以外にも作家の時間が延長していきます。いろいろなものを見る視点が作家のものになり、生き方そのものまでも変わっていく可能性を持つわけです。
③作家の椅子
その2で紹介した共有の時間で作品を発表する人が座る椅子のことです。子どもたちは、この椅子に座るのがとても好きです。読み手を意識し始めると、修正や校正をいとわなくなりますし、内容的にもいいものを書きたいという気持ちが強くなります。なんといっても、椅子に座って発表しますから、ほめてもらいたいし、喜んでほしいですから。
(つづく)