一人一文紹介
共有の時間では、子ども達全員に発表してもらう方法もあります。
それは、「全員が一文ずつ紹介する」という方法です。
例えばこんな感じです。
この日のワークショップでは、ミニ・レッスンで「効果的な書き出しとは」を扱った影響で、カンファランスをして歩いている時に、書き出しに修正を加えている子がたくさんいました。そこで、共有の時間のテーマを「書き出し」にしました。
T:じゃあ、皆さん、今日は書きかけの作品を持って集まってください。
今日は、作家の椅子じゃないんだ。
今日ミニ・レッスンで、○○さんの作品の書き出しをみんなで考えたでしょう。そのおかげで○○さんの書き出しはとてもよくなったみたいです。○○さん、どんな風に変えたの?
○:「返事!」というセリフを書き出しにしました。
T:「とてもいい書き出しだね!続きが読みたくなるよ。このようにセリフを書き出しにするというのもよい方法だね。みんなの書き出しもけっこうおもしろいので、今日は全員に書き出しの1文だけ紹介してもらおうと思います。」
C: 「いいよー」
C: 「えー!」
T: 「今日はどうしても紹介したくない、という人は、パスしてもいいです。
ではこっち側から、1文だけ紹介してね。どうぞ!」
(いいねー!とか、おもしろい!とかコメントしながら聞きました。
次回以降の子ども達のいい刺激と参考になるのではないでしょうか)
この方法の良さは、全員に参加の場があること、さまざまなアイディアを聞くことができることがあげられます。また教師が、全員のことを知る機会にもなります。
この方法を行う際は、たとえば教室で大きな円を作って、テンポよく行うなどの工夫をしてもよいでしょう。
一人一文紹介は、ほかにこんなことも紹介できます。
○ 取り組み中の作品から、もっともよく書けた文
○ 「作家ノート」から、書こうと思っている題材
○ 下書きから、気に入った言葉を一つ
○ 「書くこと」について学んだことを一つ
他にはどんなことが紹介できそうでしょうか?