2018年 本学会賞受賞のお知らせ

2018年 日本ものつくり学会 学会賞受賞のお知らせ

 2018年9月末を期限に募集した2018年の本学会賞にたいして応募があり、総合機械系と建設系の選考委員会を編成して審査を進めてきました。その結果、下記のように、教育賞に菅谷 諭氏の1名、作品奨励賞に的場やすし氏及び待庵プロジェクトチーム代表 岡田公彦氏の2名が受賞いたしましたので、お知らせいたします。


教育賞

受賞者:ものつくり大学総合機械学科教授 菅谷 諭(57歳)

・受賞理由

 ものつくり大学において、民間企業における研究開発経験を活かして独創的なものづくり製品の開発を目指すための創造的育成教育に力を注いできた。その成果は創造プロジェクト授業や卒業研究を通じて高い創造力を身に付けた多くの卒業生となって現れ、電子楽器オトクツ、ミストコーン、流動床インターフェースなどの開発に結実している。

作品奨励賞1

・受賞者:ものつくり大学総合機械学科 客員教授 的場やすし(55歳)

・受賞理由

 珪砂に圧縮空気を送ることにより、固体から流体のようなふるまい、感触が得られる現象について研究し、独自のインターフェースに応用した流動床を制作している。

 この装置は、多くのマスメディアに取り上げられて広く知られ、既に高い評価を得ており、体験シミュレータや映像ディスプレイとして、今後の活用が大いに期待されているものである。

作品奨励賞2

・受賞者:待庵プロジェクトチーム代表 ものつくり大学建設学科准教授 岡田 公彦(47歳)

・受賞理由

 ものつくり大学の学生・教職員総勢59名で制作した国宝「待庵」の原寸再現プロジェクトの代表者である。このチームは、設計班、木工班、建具班、仕上班、土壁班、金具班に分かれ、京都の現地調査に基づく図面作成から木・竹材及び石材加工、建具や和釘及び鬼瓦の制作、塗装、土壁の施工方法の検証、仮組まで学内で行った。その後、分解して会場に搬入し、展示室内で再び組み立てて土壁を塗って完成させている。

 この作品は、2018年4月25日から9月17日まで、六本木ヒルズ・森美術館に展示され、50万人以上の来場者が伝統建築の空間を実体験し、ものつくり大学の活動とその技能・技術力について認識する場ともなっている。