フィンランドの飾り皿

投稿日: 2018/06/18 2:22:09

アアルトがデザインしたガラス製の飾り皿

ご存知かもしれませんが、アルヴァ・アアルト(1898~1976)は、写真のような湖が点在する北欧フィンランドに生まれた20世紀を代表する世界的な建築家で、そのデザイン活動は建築から家具、食器などの日用品まで多岐にわたっています。

ここで紹介するのは、2004年6月、アアルトの建築物を調査するフィンランド旅行で手に入れたガラス製の飾り皿です。アアルトがデザインした商品を製造・販売するイッタラ(iittala)社のヘルシンキ店をのぞいた際、さすがに家具などは購入できませんので、このお皿ぐらいは記念にと購入したものです。

その時は灰皿と思い、一番小さなサイズにしたのですが、帰国して箱の中の説明書を読み、水を入れて花を浮かべたり、小さな果物を並べたりして飾るものと分かりました。また、イッタラ社のホームページによれば、同じ平面形のガラス製品には、より大きな飾り皿だけではなく、高さのある花瓶や黒い色の付いたものもあるようです。

ところで、この微妙な曲線形は、アアルトが設計した建築平面にも用いられた例があり、ギーディオン(スイスの建築や美術の評論家:1894~1968)が、フィンランドの湖から発想されたのではないかと指摘しているものです。(写真の格子は1㎝ 間隔です。会員№102中村記)