Phill Woods(フィル・ウッズ)というアルトサックス奏者をご存知の方は多いと
思います。その彼の代表曲とも言っていいオープニング曲「若かりし日」が
1983年にリリースされているが、その20年後のストリングスをバックに
同じ曲を吹き込んでいる。
名アルト奏者が仏パテ・レーベルに残した全ジャズ・ファン必携の大名盤。
凶弾に倒れたロバート・ケネディの死を悼んでフィル・ウッズが書いたオ
ープニング曲「若かりし日」は彼のキャリアの中でもベストの名演。激情
溢れる即興プレイを支えたヨーロッパのリズム隊の白熱のサポートも聴き
逃せない。
とまで評された1983年の録音は、実に圧巻である。音符とエネルギーが
ほとばしっている。
1983
しかし、その激情が研ぎ澄まされたように美しく結晶した2003年の録音
もまた素晴らしいの一語に尽きる。ぜひ、聴き比べてPhil Woodsの
「枯淡の境地」を垣間見ていただければ幸いである。
2003