みなさんに楽しいMusic Lifeを!
みなさん、こんにちは、
これからのホーム・オーディオの(あるいはPCオーディオの)あるべき姿についてちょっと
考えてみました。音楽を愛する、そんな方にひょっとして役に立つ情報かも知れません。
みなさんの中には、iTunesやRealPlayerなどを使って、CDをリッピングしたファイルや、ネ
ットで購入した楽曲ファイルを管理しておられる方も多いと思います。そうした方はMP3やA
ACファイルの圧縮率と音質のトレードオフの関係に頭を悩ませたことがありませんか? きっ
とあるに違いないと思います。
私もそうでした、iTunesやRealPlayerを使いながら、これはMP3の192Kbpsでとかこっちは
WAVで取っておこうかとか、MP3はファイルサイズが小さくていいけど音質がちょっと、W
AVファイルは音質はいいけどHDDの容量を食っちゃうしなあとか、悩んでました。
また、MP3はTAGでアルバム名やアーチスト名が、さらにはアルバムアート(ジャケット写
真)までもが楽曲ファイルの中に埋め込めて便利だけど、圧縮に伴う音声品質の劣化がいやだ
なあ。 WAVファイルは一見MP3ファイルと同じようにアルバム名やアーチスト名、アルバ
ムアートが管理できているけど、それは管理ソフトやそのデータベースの機能に依存している
のであって、何らかの理由でそれらがおかしくなったり、壊れてしまったらそういう楽曲デー
タは一気に失われてしまうし、あとあと管理ソフトを乗り換えるときにも、また最初から楽曲
データを入力しなければならず大変だしなあ。とかでも悩んでました。
第1章 ことの始まりはこうだった
壊れてしまったとあきらめていた、子供たちがそれぞれWindows7の新機種に買い替えた後
の、以前に使っていたXPのノートPC2台が、思わぬことから蘇り、それ以来セットアップに
かかりきりになってしまった。
1台目は、バッテリがイカれたのか、充電器が壊れたのか、はたまた本体の基板が駄目に
なったものか、充電していてもバッテリーが徐々に放電してしまいついに起動できなくなって
しまったものです。せっかくメモリーを倍にして1GBにしたSONYのType-T VGN-T71BL。①
(バッテリーを買い替えるか、充電器を買い替えるか、はたまたSONYに修理に出すべきか迷
て判断がつかずにいた。)
2台目は、音楽が聞きたい私にとって肝心のイヤホンジャックが壊れていてヘッドホンがつ
なげられないという、まことに残念なSONY Type-F VGN-FS50B。②
①については友人とチャットしてるうちに、どうやったら問題を切り分けられるかという話
になり、それなら汎用ACアダプターがあるので貸してあげようということになって、コネクタ
ー部分をSONY用のチップにして接続すると、あらっ、何の問題もなくすんなりと立ち上がった。
めでたしめでたし。なにをそんなに悩んでいたのかと思ったくらい。このPCはB5サイズノート
でモバイル用にできていてそれなりに高機能だが、あくまで小さく軽くをモットーにしているか
ら、LCDの解像度は1280*768だがとにかく画面が小さくて老眼にはつらい。
②についてもチャットの中で「USBにつなぐヘッドホンちゅうのがあるで。」っということで
調べると、サンワサプライのMM-ADUSBというマイク、ライン、ヘッドホンの3つのジャックが
付いた「USBオーディオ変換アダプター」というのがあって、これのほうが自分の好きなヘッド
ホンを使えるので良かろうということで、その場でAMAZONに注文。2日後に届いてつなげてみ
たら、ただつなぐだけで音が出る。少しハムノイズが乗るがボリュームを絞れば問題なし。音楽
が流れればマスキング効果でさらに問題なし。これもメモリーを512MBだったのを2GBに即決増
設。このPCは音楽が聞けなかったので、かみさんの練習用のPCにしようと思っていたんだけど、
メモリーは2GBだし、画面は大きいし、解像度は1280*800、もったいなくなってまだ、渡さない
でいる。
どちらもXPなのでCPUはそれぞれPentium-Mの1.2GHzと1.6GHzだがメモリ増設の効果もあ
ってそれなりに快適。そこで、我が家の主力マシンCore i7-Win7を音楽サーバー、動画サーバー、
ビデオサーバーに仕立て(といってもそれぞれのディレクトリを整理してシェアするだけですが)、
我が家のJuke Box計画がスタートした。
○ 音楽は約6600曲/570枚のアルバムです。WAVで約188GB, MP3で容量約47GB。
○ YouTubeからダウンロードした動画は(音楽関係がメインですが)約700クリップ14GB。
○ ビデオはHDDが手狭になった時に大幅に消したのでDVD約20タイトルくらい約67GB。
クライアントとなる2台のノートPC にはiTunes(MP3)とGOMPLAYER(FLV,MP4)をインス
トール。さらに2階から1階に下りてサーバー機の電源を入れるのが面倒と、懐かしのWake-On-
LANを設定。他にもメイリオフォントの導入やVistaのサイドバーのガジェットをXPで動かすよう
にしたりとか、環境整備も行い、快適な環境にしました。もちろん最新のパッチやツール類も入
れました。そして、それぞれのノートPCは音声出力を書斎と寝室に2セットあるステレオのAUX
端子に接続。ようやく、スピーカーから音楽やYouTubeやビデオの音声が出るようになりました。
サーバーは有線接続、ノートPCは無線LAN接続ですが、まったく音声や動画の乱れもなく、こう
して我が家のJuke Box計画はほぼ完了です。そして、その音が、想像していた以上に良い。まさ
に良い意味で期待を裏切るほどだったのだ。
第2章 LINNの新しいコンセプト
LINNと聞いて超高級オーディオブランドのメーカーであると分かる人はかなりのオーディオ通
のはずだ。われわれ一般庶民からすれば、まさに天文学的な数字のお値段のオーディオ機器を販
売している。その無駄のない金属質のスマートな製品のフォルムは一見してLINNと分かるほどだ
が、その音なんて想像するだけで聞いたことがない。たぶんその音は相当に研ぎ澄まされ純化さ
れたものに違いあるまいと思っていた。
その英国の超高級オーディオブランドのLINNが、CDプレーヤーの製造を止めたという話をど
こかで読んでいたが、たまたまWAVファイルの管理について考える必要があって、ネットの情報
をたどっていた時、今後のファイルフォーマットはFLAC(フリー・ロスレス・オーディオ・コー
デック)がいいらしいということと、LINNーJapanのHPからLINNの推奨フォーマットがFLACで
あることについて知った。以下にLINNーJapanのHPから引用する。
(詳しくは、 http://www.linn.jp/ds/overview/index.html を参照してください。)
○「至高のハイパフォーマンス・オーディオとネットワーク技術の融合」
NAS(ネットワーク内のHDD/サーバー)にデータを格納し、一切のドライブメカニズムを再生
機本体外部に排出することで可能となる製品本体の究極のノイズフロアの低さ。そしてこの理想
的な環境の中で行われるDSの超先進的なデータ変換作業。また等速読み取り/リアルタイム再生
をせざるを得ないDISCプレーヤーでの音楽再生の限界を軽々と超え、ビット・パ-フェクトと言
うべきデータ抽出能力を誇るPCでのリッピング。
DSシリーズでのCDソフト再生は、誰も聴くことのできなかった、CDディスクに潜む本当の音を
体験する行為です。さらには、急激に新しい音源のひとつとなりつつあるインターネットを利用
してのダウンロードにおいて、CDクオリティはもちろんのこと、なんとスタジオマスターがその
まま楽しめるという奇跡。最近では、大容量データをDVD-Rに収録し、販売するレーベルも現れ
ています。
○ FLAC(フラック)/ロスレス圧縮フォーマット
LINNは、メインのフォーマットとしてFLACを採用しています。FLAC(フリー・ロスレス・オー
ディオ・コーディック)はMP3、AACのようにデータの間引きを伴った圧縮方式と違い、情報量
(音質)の劣化のない可逆(ロスレス)圧縮と呼ばれるフォーマットです。MP3のように極端なサイ
ズダウンは望めませんが、データが全く損失しないことが最大のメリットです。また、CDを超え
るスタジオマスター音源(24bit/48~192kHz)のエンコード/デコードが可能です。LINNがFLAC
を推奨フォーマットとして採用している理由は(1)音質面のほかに、(2)フリーのオープンソースソ
フトウェアで、Windows、Macintosh、Linux等マルチプラットフォームに対応していること、そ
して(3)タグ情報といわれるアルバム/曲に関する情報をたくさん内包しストレージできるといった
LINNの希望を完全にかなえるフォーマットであったからです。高音質が快適に安心して末永く扱え
るフォーマットであるため、高音質音楽ファイルとしてはFLACが現在最もメジャーであると言って
良いでしょう。
○ Personal Computer
PCの主な役割は音源の入手です。CDディスクからのリッピングや音楽配信サイトからのダウンロ
ードにより、データを収集/保存する際にPCが必要となります。DISCからのデータ抽出能力に長け
たリッピングはCDプレイヤーでの再生と比較して、圧倒的に精度の高いデータの読み取りが可能
です。また、リッピング後WEBサイトから曲情報を得て音源とともに格納するのもPCの役割です。
イヤホン出力用のジャックが壊れて自分の趣味である音楽の用途に使えないと思っていたノート
PCがサンワサプライのMM-ADUSBという、たかだか2500円程度のUSBオーディオ変換アダプタを
つなぐだけで音楽再生機能が復活した。 そればかりでなく、変換器のLINEOUT端子をステレオの
AUX端子につなぐことで思っていた以上によい音で、これまでに集めてきたMP3やWAVファイルを
スピーカーから出力できるようになったことで、一躍PCオーディオ機器としての価値を見直した。
調べてみると、このような用途のために「USB-DAC」というものがあり、安いもので1万円くらい
から、高いものでは30万円ほどの値段で販売されていることが分かった。その最たるものが先ほど
のLINNの機器であろうと思われる。値段はKLIMAX DSが約280万円というから、さすがである。
USではDACにUSBポートの付いていないものはうけが良くないらしい。かつては「おまけ」で付
いていたUSBポートが、今はPCオーディオの隆盛とともにメインのインターフェースとなり必須
のものになってきたという。
まさに、自分がこれまでやって来たこと、PCでCDをリッピングしそれをライブラリー化してサー
バーに蓄え、2台のノートPC(1台は書斎のデスクの上のステレオに接続と、もう1台は寝室のス
テレオに接続)でネットワーク経由で楽曲ファイルを読みだし、PCとステレオの間につないだUSB
-DACでアナログ信号に変換して音楽を楽しむということ。我が家のJuke BOX計画こそ、まさに、規
模こそ違えLINNの示したこれからの音楽スタイルそのものではないか。
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その後、USB-DACを購入した。StyleaudioのCarat-RUBY2というものだ。
StyleAudioのRUBY2はいい。これまでに溜まったFLACファイルの数は約1万になるが、
そのファイルをきれいに、魅力的な音で再生してくれる。たぶんそのFLACファイルが本来
持っている情報を余すことなく再生してくれるからなのだろう。これまでの再生方法では
感じられなかった各楽器やヴォーカルの艶のような部分まで感じ取れるようになったと思
う。iTunes用に変換したALACファイルも同数にのぼるがiTunesで再生すると、若干、音
の切れが悪いように感じる。FLACファイルはMedia-Monkeyで再生している。こちらは、
音質はクールな感じで良いのだが、Art-Workの表示があまりにお粗末なので残念だ。何を
聴こうかと、CDを選ぶときの楽しみといったものが半減する。ツリー状のディレクトリ表
示など使いやすくて良いのだが。
思えば、以前はストリングスの入った曲やアルバムは敬遠していた。なぜなら自分の再生
装置では、ストリングスの響きや音の重なりといったものが、きれいに再現できなかったか
らだ。しかし最近では、そのようなこともなくなった。むしろストリングスが心地よくて、
もっと聴きたいとさえ思うようになった。Anne-Sophie Mutter & Trondheim Soloistsの
四季、Anne-Sophie Mutter & Wiener PhilharmonikerのCarmen-Fantasieや、Gil Sha-
ham& Orpheus Chamber Orchestraの四季、諏訪内晶子や千住真理子のViolinなどの音が
真っ直ぐにこちらに届いてくる感じだ。弦の音が小気味いいのである。迫力があって嫌味が
なくて、強くて繊細な感じと言ったら判るだろうか。PC-Fiでは、オーディオ機器にお金を
かけなくても、そこそこの音が出せて、その分音楽ソースにお金をかけられるようになった
のが第一の利点だと思う。
しかし、ヘッドホンの選び方は、結構難しいと思う。極端な話、どういう音楽を聴くかに
よって、その音楽に最も好ましい音が出るようなものをとっかえひっかえしなければならな
いかもしれないとさえ思う。購入当時は違いの分からなかったヘッドホンの音が、聴き込む
につれて、それぞれのヘッドホンでこんなにも音が違うのかと驚くようになる。クラシック
のオーケストラの左側の弦の響きがきれいに聞こえて、なおかつ、右側のコントラバスの動
きまでもが明瞭に聞き取れるように、低域の音が出て、それでいてダブつかない締まった音
の出るヘッドホンというのはなかなかないのではないかと思う。そのような繊細なヘッドホ
ンで喧々囂々たる種類のジャズを聴くのは忍びない。そういうわけでクラシック用とジャズ
用の2種類のヘッドホンは最低必要かと思う。
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第3章 FLACとMediaMonkeyへの移行
さらに、実際にLINNのKLIMAX DSを購入した人の導入記の中に、FLACファイルのリッピングや
その管理についてはMediaMonkyが良いらしいということが書いてあった。
(詳しくは、 http://zigsow.jp/pickup/linn/part2/index3.html を参照してください。)
さっそく既存のWAVファイルをWinampの機能を使ってFLACに変換した。約188GB(約3750曲)
の変換に小一時間ほどかかった。出来上がったFLACファイルのサイズは約101GBほどであるから、
圧縮率は54%程度ということになる。普通58%といわれているので少しよいほうなのかもしれない。
次に、MediaMonkyのフリー版をインストールし読みこませてみる。何の問題もなく読み込み、Win
ampと同様にアーチスト名が空白のFLACファイルのリストが表示された。
しかし、MediaMonkyの優れた点はここからである。アルバム単位で「WEBから自動TAG付け」
を行わせることができる点だ。指定してある国のAmazonからCDのデータを探して持ってきている
ようだ。アーチスト名、アルバム名、曲名、録音日、アルバムアートなどがTAG付けできる。もち
ろんCDからリッピングする場合は自動でFreeDBから取ってくることができる。いったんWAVファ
イルになってしまったものはなかなか難しいものだ。SonyのX-アプリは曲単位で12音解析をして
GraceNotesから楽曲情報を取ってきて候補を表示する。FreeDBTaggerはアルバム内の、各楽曲の
長さによってアルバムを特定してアルバム単位で楽曲情報を取ってきて候補を表示する。
WAVファイルの管理について考える必要があったと書いたが、これは古い規格であるWAVフォ
ーマットには、TAG付けができず、アルバム名やアーチスト名をMP3のID3タグのように楽曲ファ
イルに持たせることができないし、アルバムアートも添付のしようがなく、せっかくWinampに取
り込んでも、アルバム名はなんとかWAVファイルを格納するディレクトリ名から取り込むことがで
きても、その一階層上のディレクトリ名になっているアーチスト名はどうしても取り込むことがで
きずに、Winampでライブラリを見たときにこのアーチスト名の部分が空白になってしまうという
管理上の問題からきている。そこで、音声品質の劣化がなく、TAG付けができるいずれかの「可逆
圧縮方式」のフォーマットに移行する必要にせまられていたのだ。もっともファイル名にアーチス
ト名を含めるという力技を用いればできないことはない。しかしその労力は計り知れないだろう。
WAVファイルのアーチスト名、アルバム名、曲名の情報の格納方法は、RealplayerやiTunesでの
リッピング時のデフォルトで次のようになっている。
\My Music Directory\<Artist>\<Album>\<Track #> - <Title> Realplayer
\My Music Directory\<Artist>\<Album>\<Track #> <Title> iTunes
これに対しWinampやMediaMonkyでは、以下のような格納形式が標準とされている。
同じくリッピング時のデフォルト。
\My Music Directory\<Artist> - <Album>\## - <Trackartist> - <Title> Winamp
\My Music Directory\<AlbumArtist>¥<Album>\## - <Trackartist> - <Title> MediaMonky
あとで分かったことだがMediaMonkyには、「ファイル体系化」という機能があり、いったんTAG
付けが終われば、そのTAG(アーチスト名やアルバム名など)を組み合わせて望み通りのディレクト
リを作って、そちらに楽曲ファイルを移動させ、空になったディレクトリは消してくれる。ファイル
名についても望み通りにTAG(トラック番号やタイトル名など)を組み合わせてリネームすることも
可能だった。だから最初にディレクトリやファイル名の構造をどうしようかと思い悩むことはないと
言える。やってみて一番いいように変えていけばいいのだ。
これでFLACとMediaMonkyへの移行作業は終わった。今後はMediaMonkyでリッピングし最初から
FLAC形式で保存するようにする。iPod(iTunes)用にはMP3をMediaMonkyでFLACから変換すること
もできるし、iTunesでリッピングしてもよいだろう。 それと同時に考え直さなければならないのは、
ClassicのCDやJazzのCDでまだリッピングしてないものだ。これらは、CDで聴きたいと思っていたか
ら。これまではCDをCDプレーヤーで聴くのが一番良い音質で聴くこと、つまりその音楽に最大の敬意
を払った聴き方であったのだが、これからはLINNの示唆するようにPCでFLACファイルにリッピングし
て聴くのが最高の聴き方になる。つまり、敬意を払って聴きたいものほど、これからリッピング作業が
残っているということなのだ。まだまだ続くぞ、我が家のJuke BOX計画!!
第4章 その他のこと
このように楽曲管理ソフトで管理するようになると、一番手間のかかるのはよりきれいなアルバム
アートの入手である。Amazonなどには新しい売れ筋のCDのアルバムアートは大きくてきれいなもの
があるが、ちょっと古かったりマイナーなCDだったりするとサムネイル程の昔のジャケット写真しか
なかったりする。画像のクオリティの統一がとれなくてこまるものだ。そんなとき、以下のサイトで
は高品位なアルバムアートが検索できるという。Googleの画像検索よりもアルバムアートに特化して
いるだけ効率的かも知れない。 http://www.albumart.org/ja
LINNのHPの右側に見出しがあって、その一番下の「DSその魅力を語ろう」をたどると、「vol.01
山口孝氏(音楽評論家/文筆家)「DSの革新性」を雄弁に語られた2008年オーディオショウでの講演
書き起こし。」というのに行きつくので、ぜひ読んでみてほしい。氏の「LINNのDSはオーディオ史の
第4の革命」だという、実に率直な熱い講演に心を打たれることだろうと思う。あわせて「高級オーデ
ィオ」とはどのように聴こえるものなのかということを語っているが、その部分にも私は感動した。
なぜかLINNのHPは字が小さく、拡大しても線の細い文字で読みにくいのでここは迷わず、「大きな
字、または印刷してお読みになりかたい方はこちら【PDFのダウンロード】」を選択して、PDFで読ま
れることをおすすめする。
(面倒な方はこちらにLINKをコピーしました。 http://www.linn.jp/ds/voice/img/pdf/vol01.pdf )
★★★ まとめ ★★★
1.HDDの容量も大きくなってきた現在、ホームオーディオの楽曲ファイルのフォーマットとして選択す
べきは可逆圧縮フォーマットのFLAC(フリー・ロスレス・オーディオ・コーディック)。
2.楽曲ファイルの管理としておすすめするのは優れた管理機能と音質のバランスがいいMediaMonky。
3.これまでに取りためたWAVファイルも簡単にFLACに変換できる。(Winamp,MediaMonky)
4.よって音声品質の劣化なくTAG付けやアルバムアートを含めた楽曲ファイルのライブラリ化が可能。
☆☆☆ 注意!オーディオ評論家について ☆☆☆
最後に、ひとつだけ付け加えておきます。MediaMonkyを紹介する意図で「KLIMAX DS 徹底攻略」とい
うHPを参照していますが、これは多分、いわゆるオーディオ評論家の方が書かれた文章かと思いますが、
私見ではオーディオ評論家ほど非科学的な人種はいないように思います。彼らの言うことはまるでテレビ
に出てくる予知能力者や霊能者のそれと同じようです。例えば、
KLIMAX DSの底部にインシュレータ―として、
①木製のインシュレーターを使うと、「少々密度が薄く感じるが、よく乾いた木をイメージさせる音に」
②防振ゴムと真鍮をハイブリッドしたものでは、「乾いた音とは打って変わり、全体的にやや重苦しく」
③カーボンインシュレーターでは、「各楽器の位置関係も明確に、、曖昧さはほとんど感じない。」
④Stillpointsのインシュレーターでは、「口元は決して小さくないが、唇の瑞々しさがよく伝わって」
⑤BDRのインシュレーターをKLIMAX DSの底板に1組使い、その受け皿にもっと分厚いインシュレータ
ーをもう1組敷いてみると、「まるでSF映画に登場する宇宙船のような出で立ちに我ながら呆れもした
が、なんといっても音がすごい。ピンと空気が張り詰め、自分の周りにある壁の存在が消えてしまった
ような感覚。ノラの歌声もピアノの打鍵音もベースの唸りも、すべてが鮮烈過ぎて頭がクラクラしそう
なのだが、なんとも言葉では説明し難い快感を味わえ」
⑥最後に、ラックの天板に直置きして使用するBDRのオーディオボードを試すと、「音の落ち着き具合が
今までとはまるで違い、本当に地に足が着いたような感触。」になり、
⑦一通り試し終わったので、再びなにもない状態でKLIMAX DSを聴いてみると、「…驚くべきことに
至極まともな音がする。」のだそうだ。
また、LINNのKLIMAX DSがNASとの通信にLANケーブルを使うことに関して、「さてKLIMAX DSを
屋内LANに接続してみたものの、どうにも音がしっくりこない。やはりLANケーブルに問題があるのだ
ろうか。」などとのたまわる。
①LANケーブルには数種の規格があり、カテゴリ5や6などと区別されている。数字が大きいほどノイズ
対策が強化されているようだ。(これは正しい、Cat5,Cat5E,Cat6と10/100MからGigabit対応へ進化)
②規格不明の屋内配線に用いられているLANケーブルに繋ぎ替えた途端に、音が明らかに鈍ってしまう。
③どうやら線の撚りが細かい上位カテゴリのケーブルほど、音像のフォーカスが定まりレンジ感も拡がる。
④また、短いケーブルの方が鮮度の高い音を聴かせてくれる。
⑤それから電源ケーブルの近くにLANケーブルを配置してみたところステレオ定位が定まらなくなり、
⑥下位カテゴリのケーブルでは著しくクオリティが損なわれた。
⑦結局ネットワーク環境は今まで通りに戻し、ケーブルはなるべく短いものに変更した。
という。
私は、このようなオーディオ評論家の妄言など「オーディオ評論家として食っていくためなら嘘も言う。」
精神の卑しさの現れだと思っていますし、このような非科学的なことはまるで信じている人間ではあり
ません。私の名誉と、もしかして信じてしまう人が出てこないように一言付け加えさせていただきました。
それでは、みなさんに楽しいMusic Lifeを!
TotoroBrother