ヤマナシテンナンショウ
Arisaema nikoense Nakai subsp. nikoense var. kaimontanum Seriz.
原記載など
S. Serizawa (1986) J. Jap. Bot. 61(1) : 26-29
Arisaema nikoense Nakai subsp. nikoense var. kaimontanum Seriz.
原記載など
S. Serizawa (1986) J. Jap. Bot. 61(1) : 26-29
赤石山脈の比較的雪が遅くまで残る場所の低木林下に生える。ユモトマムシグサA. nikoense Nakai subsp. nikoense に似るが全体に小さい。高さ10〜40cm。花期は5〜6月。葉は2個、小葉はふつう5枚で、互いに接近してつく。花は葉より先に開く。仏炎苞は緑色または紫色で白条が入り、両者は混生することが多い。咲き始めは花序柄が長いが、成長とともに葉柄が伸び、果実期は葉面と同等か葉面より低くなる。口辺は狭く開出する。花序付属体は円柱状、またはやや棍棒状。よく似たオオミネテンナンショウA. nikoense subsp. australe よりも全体に大きい。ヤマナシテンナンショウはユモトマムシグサと同地域にあるときはユモトマムシグサより標高が高いところにみられる。
分布:本州(赤石山脈-山梨・長野・静岡県)
ヤマナシテンナンショウは2017年に見たときはオオミネテンナンショウと思っていたが、2018年に記載者の芹沢俊介氏に現地へ同行していただき、同定していただいた。これにより赤石山脈北部の北岳のみの分布と言われていたものが赤石山脈南部でも分布していることになった。
ユモトマムシグサA. nikoense subsp. nikoense には亜種レベルではオオミネテンナンショウA. nikoense subsp. australe、ハリノキテンナンショウA. nikoense subsp. alpicola 、カミコウチテンナンショウA. nikoense subsp. brevicollum の3種がある。
2018.5.21 静岡県静岡市
2018.5.21 静岡県静岡市
2018.5.21 静岡県静岡市
2017.6.16 静岡県静岡市
2017.6.16 静岡県静岡市
上の個体は葉面と果実がほぼ同じ高さ.下の個体は葉面の下
2017.9.29 静岡県静岡市
2019.6.13 山梨県富士川町
2019.6.13 山梨県富士川町
©2016 K.Hoshiyama