イズテンナンショウ
Arisaema izuense Nakai
原記載など
T. Nakai (1939) J. Jap. Bot. 15: 414
Arisaema izuense Nakai
原記載など
T. Nakai (1939) J. Jap. Bot. 15: 414
イズテンナンショウは現在ヤマグチテンナンショウArisaema suwoense と同一種とされているが、ここでは別種という扱いにした。今後の核DNA領域の解析が待たれる。
湿った草地や疎林の林下、林縁に生える。高さ20〜40cm、時に100cm。花期は5月。鞘状葉や偽茎は淡緑色か淡紫褐色で、班がほとんどない。葉は1(-2)個、小葉は7〜15枚。花序は形状がオオマムシグサに似るが、花序柄は短く、葉と同じ高さか低い。仏炎苞は紫褐色で緑色が混じり、舷部は内面に隆起脈があり、やや外曲して前に垂れ下がる。葉と花はほぼ同時に開く。付属体は棍棒状で黄白色から紫白色で紫の班がある。
邑田(2015)では小葉が7〜9枚と記載されているが、国立科学博物館の標本の画像がある3点(伊豆半島産)はすべて小葉が15枚、山口産は元々枚数が少ないことによるのかは不明。
静岡県伊東市大室山産はホソバテンナンショウとの交雑により、見かけ上の変異が大きくなっているという(柿嶋 2012)。
分布:本州(静岡・山梨県) *産地は伊豆半島だけでなく富士山麓でも確認した。
2017.5.12 静岡県河津町
緑色の仏炎苞を持つ個体 2017.5.8 静岡県伊東市
2015.5.22 静岡県伊豆市
2015.5.22 静岡県伊豆市
2個の葉を持つ個体 2018.4.26 静岡県南伊豆町
高さ100cmになる個体 2018.4.26 静岡県河津町
2014.6.30 山梨県鳴沢村
2017.6.19 静岡県富士宮市
©2016 K.Hoshiyama