ウワジマテンナンショウ
Arisaema undulatifolium Nakai subsp. uwajimense T.Kobay. et J.Murata
原記載など
T. Kobayashi & J. Murata (2003) Acta Phytotax Geobat. 54(1) : 1-17
Arisaema undulatifolium Nakai subsp. uwajimense T.Kobay. et J.Murata
原記載など
T. Kobayashi & J. Murata (2003) Acta Phytotax Geobat. 54(1) : 1-17
照葉樹林の林縁に生える。高さ15〜45cm。花期は3〜4月。葉は2個、小葉間は葉軸がやや発達、小葉は(7〜)9〜21枚。花序柄は葉柄の2倍ほどで、偽茎とほぼ同調。仏炎苞は紫褐色から黄褐色、口辺はやや耳状に張り出す。花序付属体は棒状。
本亜種は伊豆半島に産するナガバマムシグサ A. undulatifolium subsp. undulatifolium とは小葉の幅がより広く、葉軸がやや発達すること、花序柄が長いこと、口辺が耳状に張り出すことで区別される。ただし、邑田(2011)によりヒガンマムシグサに含まれたヨシナガマムシグサ A. undulatifolium var. yosinagae との形態の違いはよく分からない。
分布:四国西部(愛媛・高知県)
*小林史郎(2009)によれば、ウワジマテンナンショウは自然集団の変異の量的な解析によって、ヒガンマムシグサ(ヨシナガマムシグサ A. undulatifolium var. yosinagae )と区別されたものであり、標本での同定は困難であるという。
*小林禧樹(2016)によれば、子房あたりの胚珠数(平均)が20以上であれば、ウワジマテンナンショウであり、ヒガンマムシグサは13前後なので明確に分類できるとのこと。
*ヒガンマムシグサ、ヨシナガマムシグサ、ハウチワテンナンショウおよびウワジマテンナンショウの分布位置はヨシナガマムシグサのページに載せた。
2019.4.13 愛媛県宇和島市
舷部を持ち上げた様子 2019.4.13 愛媛県宇和島市
若い果実をつけたウワジマテンナンショウ
2015.5.15 高知県土佐清水市
葉の形態 2015.5.15 高知県土佐清水市
©2016 K.Hoshiyama