第31回 夏馬の狙い目
暑さが厳しいですね。35℃以上の猛暑日が何日も続き、夜も熱帯夜は当たり前、
30℃以上の超熱帯夜も近々ありそうです。屋外で働いている方にとっては非常に厳しいと思います。
子供達は夏休みですがあまり声が聞こえません。私が子供の頃は夏休みに家でごろごろしていると
外で遊べと追い出されたものですが、今は追い出されたら命の保障がないですからね。
熱射病とは言ってましたが熱中症=死ぬかもしれぬ、と言われるようになったのは最近のような気がします。
人間がこれだけ辛いのですから、競走馬だって同じでしょうね。
厩舎全てにエアコンが付いているわけではないそうですし、扇風機だけでは夏バテになりそうです。
北海道シリーズはまだしも、新潟、小倉は全くの避暑地ではありません。
そんな所で走らされる馬の中には、人間で言うところの素麺すら食べられない状態や
睡眠不足で目にクマが出ている状態、水ばかり飲んでいて腹を壊しているなどいるはずですよね。
夏は牝馬が走ると言われます。
女は男よりを我慢できる、なぜなら出産の苦痛の比ではないからなどと言われます。
また夏は芦毛から買えなど古来より言われております。白い方が暑くならないという理由です。
先週、確かに牝馬が活躍しましたね。牝馬が1~3着独占もありました。
では本当に暑さが厳しい時期は牝馬から狙うのが有効なのでしょうか?調べてみました。
データは7月8月、札幌、函館を除く競馬場で過去三年間の成績です。
全17694頭中牡馬、セン馬10467頭、牝馬は7227頭です。
牡馬、セン馬の成績 726-749-720-8272 勝率8.7% 連対率17.8% 複勝率26.5%
牝馬の成績 476-450-481-5820 勝率6.6% 連対率12.8% 複勝率19.5%
(芝、ダート、障害問わず、クラスも全てです。)
牝馬の方が数字が悪いですね。これでは牝馬だからといって狙うわけには行きません。
牝馬に分があるのではないのです。
性別によって暑さの耐性があるわけではなく、個々の性質に依存するという事です。
出走馬中、唯一の牝馬だから買いではなく、夏の成績、実績を考慮に入れないと痛い目にあいます。
次に芦毛は夏に強いのか検証しましょう。条件は上記と同じです。
毛色別夏の成績表
鹿毛 523- 517- 559-6273/7872 勝率6.6% 連対率13.2% 複勝率20.3%
栗毛 310- 310- 309-3551/4480 勝率6.9% 連対率13.8% 複勝率20.7%
黒鹿 183- 211- 173-2349/2916 勝率6.3% 連対率13.5% 複勝率19.4%
青鹿 81- 69- 68- 797/1015 勝率8.0% 連対率14.8% 複勝率21.5%
芦毛 75- 66- 64- 806/1011 勝率7.4% 連対率13.9% 複勝率20.3%
青毛 25- 20- 23- 226/ 294 勝率8.5% 連対率15.3% 複勝率23.1%
栃栗 5- 6- 5- 90/ 106 勝率4.7% 連対率10.4% 複勝率15.1%
一目瞭然です。毛色で有利、不利はありません。特に青鹿毛と芦毛の数字を注目すればよく分かります。
白髪でも金髪でも黒髪でも茶髪でも炎天下で陽を浴びれば、みんな頭は暑くなりますよね。
もう毛色で有利不利を語るのはやめましょう。
友人や職場の人間で考えて見ましょう。すぐに暑さに負けるのもいれば、どんなに暑くてもエアコンなしで
過ごす者、食事が一切できなくなったり、炎天下でバーベキューでき、いくらでも食べる者だったり、
人それぞれです。
只今、気温37℃。外回りの営業はきっと、今日はサボりと決めているはずです。
今週末まで厳しい暑さが続くそうですよ。あなたが狙った馬も今日はサボりと決めてしまうかも。
2010年7月22日