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第5回 福島競馬場
いよいよクラシックシーズンを向かえ、今週は第一弾の桜花賞です。
今年の桜花賞は、トライアルの結果から見ても混戦が予想されますが
その裏でひっそり、春の福島競馬も開催になります。
今回は福島競馬場の参考データのお話です。
福島競馬場の特徴を述べよと、聞けばビギナーを除いて、ほぼ全員が
「逃げ、先行絶対有利で差し、追い込みは届かない」と答えるはずです。
競馬好きは古い方だと増沢に、中堅処では中舘の逃げに散々やられて、体で覚えていますよね。
実はJRAの福島競馬場紹介にもちゃんと書いてあります(コース紹介)。
胴元が言ってくれるのですから、間違いありません。
みんなが特性をわかっているのだから、馬券が取れやすく当てやすい競馬場だと思うのですが
あまりこのクラシックシーズンに福島競馬を主にやられる方は少ないようです。
ふと桜花賞の日に「今日、福島5Rの未勝利が勝負レース」と言うと
「よくそんなのやるな!」や「誰もやってねえよ」などと物好き扱いを受けたりします。
何が来てもおかしくない難しい桜花賞より、小回り、逃げ、先行絶対有利の福島競馬場が当たると思うのですがね。
「逃げ、先行が有利で差し、追い込みは届かない」は本当でしょうか?
差し、追い込みが利かないのかを調べて検証してみます。
数字で見てみましょう。(2010年3月28日から過去3年間のデータで障害戦は除いております)
福島競馬場 芝コース 4角位置 成績
10番手以下28- 47- 52-2352/2479 勝率1.10%連対率3.00%複勝率5.10%
13番手以下 9- 8- 18-1179/1214 勝率0.70%連対率1.40%複勝率2.90%
16番手以下 0- 0- 1- 239/ 240 勝率0.00%連対率0.00%複勝率0.40%
福島競馬場 ダートコース 4角位置 成績
10番手以下10- 18- 19-1724/1771 勝率0.60%連対率1.60%複勝率2.70%
13番手以下 2- 2- 6- 766/ 776 勝率0.30%連対率0.50%複勝率1.30%
16番手以下 0- 0- 0- 54/ 54 勝率0.00%連対率0.00%複勝率0.00%
やはり、競馬好き達の考えは当たっていました。芝、ダートとも悲惨な成績です。
上の数字で一番良いのが「芝、10番手以下の複勝率」でたったの5%、
13番手以下では芝、ダートとも来たら事故と思うくらいの数字です。
次に「第3回 中山芝1600mの考察」で使いました前走から読み取れるかを調べます。
福島芝10番手以下で前走も10番手以下の馬 成績
10番手以下 9-24-22-1022/1077 勝率0.80%連対率3.10%複勝率5.10%
13番手以下 4- 9- 8- 561/ 582 勝率0.70%連対率2.20%複勝率3.60%
16番手以下 2- 3- 4- 138/ 147 勝率1.40%連対率3.40%複勝率6.10%
福島ダート10番手以下で前走も10番手以下の馬 成績
10番手以下 6- 6- 9- 692/ 713 勝率0.80%連対率1.70%複勝率2.90%
13番手以下 2- 3- 5- 345/ 355 勝率0.60%連対率1.40%複勝率2.80%
16番手以下 0- 1- 0- 64/ 65 勝率0.00%連対率1.50%複勝率1.50%
若干、数字は良くなりましたが、影響はほとんどないと思います。
前走、4角10番手以下の馬の評価は下げても大丈夫そうです。
芝、ダートともテンから行って先団に取り付かないと、致命傷になってしまうのが福島競馬場なんですね。
今週からは中央場所はGⅠ競争が続きます。クラシックレースは楽しみが尽きませんよね。
予想するにもデータ、情報があふれ、厩舎コメントが沢山見ることもできます。
逆にローカル競馬は確かに騎手も地味ですし、レースも条件戦ばかりで華がありませんよね。
3歳未勝利と4歳上500万がほとんどですから。
予想するにも専門誌はともかく、スポーツ新聞では馬柱すらないのもありますしね。
でも考え方によっては、固定の騎手で、あまり顔ぶれも変わらない馬ですから
力量の判断もつきやすいとは思いませんか?
展開予想は逃げ先行でいいのですから。
中舘の逃げに託してみましょうか。出遅れて4角10番手以下にならない事を願いつつ。
今は▲丸山元気の逃げの方が強力のような気が、私はしますが。
2010年4月5日