第24回 函館競馬場
2010年6月19日より夏競馬がスタートします。そして函館競馬場は新装開店するそうです。
改修工事はスタンドやパドックだけでコースは変わってないそうです。
だったら過去のデータが使えるという事で、今回は函館競馬場を考察します。
特徴というと直線が日本一短いという事です。胴元のホームページにもありますが
東京競馬場の直線で坂を登った所から、ゴールまでの距離とほぼ変わらないと聞けばその短さが分かると思います。
ですから、追い込みなんてものは利くわけありません。後方の馬は3角からマクらないと間に合いません。
出遅れた馬をもし買っていたら、ゴールする前に馬券を破いても平気ですから(少し大袈裟です)。
しかし、この事よりも函館だからっていう特徴(札幌も含む)がありますので、そちらを考えてみます。
それは芝コースの事です。函館、札幌競馬場の芝が、本州、九州の競馬場の芝と違うのはご存知だと思います。
函館(札幌)競馬場は寒冷地の為、寒さに強い洋芝だけが植えられております。
これが独特の競馬にしてしまいます。
タイムが速くなりにくい上に、直線が短いのも重なって上がりタイムも出難いという事が大きな特徴です。
東京競馬場の高速馬場を得意とする馬を買うとゴール前で突然止まったりします。
強烈な上がりタイムは炸裂しません。
洋芝巧者といわれる馬を狙わないと本命はもちろん穴馬も浮かび上がりません。
こういうのに一番使えるのは血統です。
ただしサンデーサイレンス系はどうの、とかノーザンダンサー系はこう、ではなく
この種牡馬買っておけば損が無いor損するなどを紹介します。
(データは2008年から2006年までの3年間です。2009年は使用されていないので。)
函館競馬場の芝コースで行われるレースの距離は1000m、1200m、1800m、2000m、2600mで
なかでも1200m、1800m、2000mが多く使われています。
まずは1200mから。
有名な話なのでご存知だと思いますが、函館1200mはサクラバクシンオーの天下です。
函館芝1200m 種牡馬成績
サクラバクシンオー 25- 23- 21- 96/165 勝率15.20% 連対率29.10% 複勝率41.80%
3年間で148回、芝1200mのレースがあり、その内で25勝しているのは脅威の成績だと思いませんか。
出走させる側もこれを知っていますから、出走馬の数も確かに多いです(全出走馬1885頭の内165頭)。
それでもサクラバクシンオー産駒というだけで能力の判断せずに複勝を買っても4割当たるのですから
ちゃんと予想すれば、かなりの高確率で取れますよ。
まだあります。サクラバクシンオーより高確率というより絶対に来る(来ていた)のが。
函館芝1200m 種牡馬成績
ジョリーズヘイロー 5- 2- 2- 0/ 9 勝率55.60% 連対率77.80% 複勝率100.00%
出走頭数が少ないですが、例外なく馬券に絡んでいます。出走馬にいれば迷わず買いです。
しかしジョリーズヘイロー産駒はもう数少ない存在です。しかもダート馬が多いですし。
注意深く探せば良い事あるかも。
逆に買い控えたほうがいい種牡馬がいます。
函館芝1200m 種牡馬成績
エンドスウィープ 0- 1- 0- 20/ 21 勝率0.00% 連対率4.80% 複勝率4.80%
グランデラ 0- 1- 0- 13/ 14 勝率0.00% 連対率7.10% 複勝率7.10%
デヒア 0- 0- 1- 16/ 17 勝率0.00% 連対率0.00% 複勝率5.90%
ティンバーカントリー 0- 0- 0- 21/ 21 勝率0.00% 連対率0.00% 複勝率0.00%
ヤマニンゼファー 0- 0- 0- 12/ 12 勝率0.00% 連対率0.00% 複勝率0.00%
ブラックタキシード 0- 0- 0- 10/ 10 勝率0.00% 連対率0.00% 複勝率0.00%
マイナー種牡馬ばっかりと思ってましたが、エンドスウィープとティンバーカントリーは
そこそこ頭数もいますし、使える機会は多いと思います。
次に芝1800mと芝2000mの合算データを見てみます(1800mと2000mで大きな違いが無いので)。
函館競馬場 芝1800m・芝2000m合算成績
1 サンデーサイレンス 9-11-10-57/87 勝率10.30% 連対率23.00% 複勝率34.50%
2 フジキセキ 8- 8- 3-37/56 勝率14.30% 連対率28.60% 複勝率33.90%
3 ステイゴールド 6- 7- 2-23/38 勝率15.80% 連対率34.20% 複勝率39.50%
4 ダンスインザダーク 6- 4- 4-67/81 勝率 7.40% 連対率12.30% 複勝率17.30%
5 シンボリクリスエス 5- 4- 2-15/26 勝率19.20% 連対率34.60% 複勝率42.30%
6 グラスワンダー 5- 0- 3-31/39 勝率12.80% 連対率12.80% 複勝率20.50%
7 スペシャルウィーク 4- 1- 8-43/56 勝率 7.10% 連対率 8.90% 複勝率23.20%
8 アドマイヤベガ 4- 1- 3-33/41 勝率 9.80% 連対率12.20% 複勝率19.50%
9 ジャングルポケット 3- 5- 3-11/22 勝率13.60% 連対率36.40% 複勝率50.00%
10 ホワイトマズル 3- 3- 5-26/37 勝率 8.10% 連対率16.20% 複勝率29.70%
8位までヘイルトゥーリズン系が上位を占めています。
なかでもシンボリクリスエスの成績が優秀です。なにも考えないで軸にしても失敗は少ないですね。
私の勝手なイメージですが、ダートもこなせる種牡馬の産駒がよいのかなと思います。
フジキセキなんてもっと短いところが良いと思いませんか?それが2位ですからね。
それとシンボリクリスエス産駒の母父馬を見ると(データ数が少ないので強くは言えませんが)
シンボリクリスエス産駒・母父馬成績
サンデーサイレンス 2- 2- 0- 1/ 5 勝率40.00% 連対率80.00% 複勝率80.00%
こんな成績です。少しだけの豆知識程度に覚えておいて損はないはずです。
逆に買い控えたほうがいい種牡馬です。
函館競馬場 芝1800m・芝2000m合算成績
1 コマンダーインチーフ 0- 1- 0-17/18 勝率0.00% 連対率5.60% 複勝率5.60%
2 キングヘイロー 0- 0- 1-14/15 勝率0.00% 連対率0.00% 複勝率6.70%
3 ティンバーカントリー 0- 0- 0-14/14 勝率0.00% 連対率0.00% 複勝率0.00%
4 アフリート 0- 0- 0-11/11 勝率0.00% 連対率0.00% 複勝率0.00%
5 メジロマックイーン 0- 0- 0-10/10 勝率0.00% 連対率0.00% 複勝率0.00%
メジロマックイーンは産駒がもう数えるほどしかいませんから無視でいいです。
それ以外はそこそこの産駒がいますから、迷った時には消して良いかもしれません。
最後に今回のデータには大きな落とし穴がございます。
それは今を時めくキングカメハメハ産駒のデータが無いということです。
一時のサンデーサイレンス産駒のように
距離、馬場、コース、性別を問わず来てしまうのが、今のキングカメハメハ産駒です。
洋芝がこなせない筈はないですし、全て塗り替えてしまうかも。
私自身の血統データの使い方は、良い事(買えるデータ)より悪い事(買い控えるデータ)を重視しています。
種牡馬のデータは年数を重ねれば特徴が出てきます。しかし、種牡馬自身は年を取ります。
年を取ると特徴が大きく変わってしまう事も結構あります。
古い話ですが、かつてノーザンテーストはGⅠ馬を多数出しましたが
晩年は短距離ダート馬しか出せなくなりました。
サクラバクシンオー産駒は今年も走るとは思いますが、今年の新馬戦だけは見(ケン)した方がいいかも。
買い控えるデータが割と使いやすいのは、種牡馬が年を取っても、特徴が良い方向に変わる事は無いからです。
悪い部分はより悪くなり、良い部分は少なくなるだけですから(全くの個人的意見ですけど)。
函館競馬場 芝1800m・芝2000m合算成績にある10頭の種牡馬の内、日本国内で走っていたのが8頭いるんですよね。
90年代では考えられなかったことですよ。いつの間にか内国産って言わなくなったし。
サンデーサイレンスは偉大です。さらに今年はディープインパクト産駒もデビューします。
またまたサンデー系ですよ。
サンデー系-ヘイルトゥリーズン系ばかりになり、独自の進化をまだまだ遂げるのでしょうか、ガラパゴスのように。
私のダビスタDSの中では自家生産種牡馬と自家生産繁殖牝馬はすぐに掛け合わせができなくなりましたよ。
ゲームと比べてなんですが生産って難しいですね。
難しいといえば血統での予想もね。
2010年6月14日