霊祭・年祭

神道では、法要のことを「霊祭(れいさい・みたままつり)」と呼びます。

仏教の場合は七日ごとに法要が行われますが、神道の霊祭は十日毎におこなわれます。

葬儀の翌日から、仮御霊舎に安置した霊璽(れいじ)の御前にお膳をお供えしておまつりし、お墓参りにも行きたいものです。

■毎十日祭■

帰幽の日から十日ごとには、特に丁重なお祭りを行います。これを十日祭・二十日祭・三十日祭・四十日祭・五十日祭といいます。

十日祭が仏式でいう七日法要にあたります。

これらの日には、家族や親族が集まり、故人の嗜好の品々をお供えしますが、十日祭や五十日祭には神職に依頼して、祝詞をあげます。

※当神社では御依頼があれば、葬場祭の際に十日祭詞も奏上申し上げます。

ただ、神職の奉仕が得られないその後の儀式(葬儀が滞りなく終了したことを奉告する翌日祭はじめ、十日目、二十日目、三十日目、四十日目)にも、神饌を新しくしたり、御霊安らかならんと祈りをいたして御霊をお慰めしたりと、ご家族様だけでも丁寧におまつりを行うようお願いいたしております。

■五十日祭■

五十日祭は、忌明けにあたり行う清めの儀と共に、故人の御霊を祖先の霊を祀る御霊舎に遷す儀である合祀祭も執り行います。

この日は忌明けの節目として、神職、親族、知人などを招き霊祭を営み、その後は直会の儀で参列者にも食事がもてなされる風習もあります。

※喪の期間に神棚を覆っていた半紙を外し、神棚のおまつりも始めます。

■百日祭■

百日後に行う祭りです。

■一年祭■

1年後に行う祭りです。

この日はより重要な節目として、神職、親族、知人などを招き霊祭を営み、その後は直会の儀で参列者にも食事がもてなされる風習もあります。

■祖霊祭(式年祭)■

祖霊祭は、年祭(ねんさい)または式年祭(しきねんさい)ともいい、一定の年忌に際して御霊をお慰めする祭儀です。

一般的には、三年祭、五年祭、十年祭、二十年祭、三十年祭(地方により五十年祭、百年祭まで)などで、自宅の祖霊舎と墓前で行うお祭りです。

各式年のお祭りでは、御霊を慰め奉り、より高められた祖神(みおや)となって戴く為に、祭祀を執り行います。

親族や故人とゆかりの深い方々をお招きし、祖先や故人の想いを心に留め、各々が明き清き誠の心を持って日々の務めに励んでいる姿を御霊にご奉告致します。

祭儀終了の後には、直会(なおらい)という会食の席を設けて参会の方々をねぎらい、この結ばれた縁が今後より一層のご繁栄へと繋がりますよう御祈り申し上げます。

◆そしてまつりあげへ…

子孫の手厚いおまつりが続けられ、故人のことを知らない世代が遺族の代表となると、それを一つの節目として、まつりあげを行い、以後は個人としてのおまつりは行わず、歴代の祖先と共におまつりします。

※年祭・お正月・お盆・お彼岸は、祖霊とその子孫である家族が家に集まる時です。

季節のものなどをお供えして祖霊をもてなし、それぞれの近況などを皆様で奉告いたしましょう。

→祖先のまつりについての豆知識はこちらへ