講座、セミナー、シンポジウムなど 2012年の環境学習はこちら
★ 国際ソロプチミスト名古屋の例会で、環境問題と消費生活のつながりについてお話しました。
日時:2012年2月15日(水) 11:30~12:30
場所:名古屋観光ホテル 桂の間
テーマ:海のエコラベルと消費者の役割 -食卓から考える環境問題
いつまでも魚を食べ続けられるよう、資源や海洋環境を守って獲られた水産物に付けらる海のエコラベルを紹介しました。
世界の水産資源が減少し、このままでは将来の漁獲を先食いする恐れがあると懸念されています。
親の敵と魚は見たら逃すな、というこれまでの漁業の有り方が大きく変わり始めています。
生物資源の持続可能性に配慮し、小魚の混獲を避けるため、漁獲量や時期、魚の大きさを定めたり、
他の生物がかかりにくい漁具を使う、出漁日数を制限する、漁船を減らすなど厳しい取組が始まっています。
紅鮭、塩サバ、たらこ、辛し明太子、いくら、鰹のたたきなど、MSC認証の水産エコラベルが付いた商品を
パワーポイントで紹介。米国のスーパーマーケットで販売されている海のエコラベル付缶詰(実物)や
様々な水産商品、世界の取組状況も紹介しました。
消費者が海のエコラベル付商品を選ぶことで、厳しい取組を推進する漁業者を支えることができます。
消費者の選択が、漁業資源の将来を左右する一端を担っています。
国際ソロプチミストは、専門職、管理職に就いている女性が組織する国際奉仕団体。
地域社会や世界中で人権・女性の地位を高める活動をされています。
1972年に認証された国際ソロプチミスト名古屋は、今年40周年を迎えます。
4月に東日本大震災の被災地に、災害支援として車を寄贈されます。
素敵な方々に出会えましたことをうれしく思います。
★名古屋市西保健所主催の連続講座「中村エコライフ学校」で、生物多様性と暮らしのつながりについてお話しました。
日時:2012年3月9日(金)10:00~11:30 (第5回目)
場所:名古屋市 中村保健所 集団指導室
テーマ:生物多様性と私たちのくらしのつながり
中村エコライフ学校の講座の担当は今年で3回目。
2010年秋に愛知・名古屋で開かれたCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)を紹介し、COP10で採択された
名古屋議定書、愛知ターゲットのポイントを伝えました。2者択一の生きものクイズも5問出題。
生物多様性に関する課題と問題点を考えていただきました。
・ 地球温暖化の影響で数が減っているホッキョクグマ
・ 要注意外来生物に指定されているアライグマ
・ 海外で外来種化した日本の動植物
・ 絶滅危惧種に指定されているゴリラと携帯電話・レアメタルの関係
・ 海のエコラベルの積極的な選択と利用
薬の原料となる動植物の数や種類が減り、生物多様性が損なわれると、人類の病気を治すチャンスを失うことに
つながります。身近な視点から生物多様性とわたしたちの暮らしのつながりについて考えるきっかけの場としました。
★ 愛知県大府市で緑のカーテンと省エネ・節電について、講座を2回担当しました。
日時:2012年5月27日(日) 1回目 13:30~ 2回目 15:00~
場所:大府市二ツ池セレトナ(自然体験学習施設)
テーマ:緑のカーテンと省エネ・節電!-今、私たちにできること
この夏、中部電力管内は、5%以上の節電が求められています。(7/2~9/7の土日、お盆を除く平日)
建築物の温度上昇抑制を図る省エネ手法の一つとして、緑のカーテンの事例と省エネ効果を紹介しました。
エアコンを題材に節電クイズも出題。お子さん連れのファミリーは、家族で相談し回答されていました。
講座終了後に造園専門家が、緑のカーテンの効果的な育て方を紹介されました。
2回とも会場は満席。環境講座には珍しく、若いお父さまの参加が目立ちました。
「楽しみだなー」とお子さんに声を掛けながら会場を後にされる若いパパの様子が印象に残りました。
この講座は、あいち森と緑づくり環境活動・学習推進事業補助金事業として実施されました。
ゴーヤ、アサガオの苗と、網、支柱をセットにしたものを、講座終了後1世帯に1セット配布。
緑のカーテンセットを持ちかえった約90世帯は、緑のカーテンの設置状況および写真などを、
実施報告書として9月末までに大府市役所環境課に提出します。
緑のカーテンをきっかけに、作り方や水やりなど共通の話題で人のつながりがうまれ、
節電・省エネファミリーが増えるよう願っています。
★ 愛知県阿久比町で、緑のカーテン講座を担当しました。
日時:2012年6月11日(月) 10:30~12:00
場所:阿久比町中央公民館
テーマ:緑と水と私たちの暮らしのつながり
「あぐい くらしの会」と、阿久比町役場の連携による講座でした。昨年に続き、2回目の担当です。
昨年は、緑のカーテンの事例と節電の必要性を、節電クイズ10問を出題し、考えていただきました。
今年は、緑のカーテンの省エネ効果、緑と水と暮らしのつながりを考える「節水大作戦」のカードゲームを取り入れ、
体験型で実施しました。
「節水大作戦」は環境省 21世紀子ども放課後環境教育プロジェクト:環境教育プログラム(ASEEP21)のひとつ。
「水はどこからくるのかな?」「水の使用量を少ない順に並べよう」を出題。カードを並べ替えた答えをワークシートに
書いていただきました。安全・安心のまちづくりに欠かせない森林整備、安全な水の確保、
きれいな水をつくるには電気が必要なことを認識し、家庭の水の使われ方を見直す機会としました。
5月上旬にゴーヤの苗2本、パッションフルーツの苗2本、朝顔の種10粒を1セットととし、
先着100世帯に配布されました。園芸研究家による育て方のお話もありました。
苗を受け取った人は設置した感想と設置状況の写真を添え、事業実績報告書を8月末までに役場に提出します。
講座終了後、緑のカーテンの作り方や生育状況の話題で、参加者同士が賑やかに言葉を交わされていました。
町全体で取り組む緑のカーテン事業は、住民間のコミュニケーションを育くむ要素もあるようです。
昨年も緑のカーテンに取り組まれた男性は、ゴーヤにハチミツを加えジュースにして美味しく飲まれたそうです。
★ 名古屋市名東区生涯学習センターで、フードマイレージをテーマにお話しました。
なごや環境大学共育講座として社会教育主事さんが、5回シリーズの連続講座として企画されました。
日時:2012年6月13日(水)10:00~12:00
場所:名古屋市名東区生涯学習センター 視聴覚室
テーマ:生活の中で、みんなで減らそうCO₂~エコな生活が未来をかえる
フードマイレージを知ろう~地産地消でCO₂を減らす
幕の内 弁当、おにぎり、ハンバーガーなどを題材に、フードマイレージの概念を紹介しました。
野菜や果物、魚介類の旬の季節を当てる「旬はいつ?」のワークシートに各自とり組んでいただきました。
全問正解者は残念ながらいませんでした。季節を問わず様々な食材が年中出回っており、最近は大人でも
旬の季節を捉えることが希薄になっていることが解答結果から判りました。
みなさん大変熱心に拝聴くださり、受講者の方々とフランクな形で言葉を交わしながら進めました。
5回目(最終回)「家庭は節電の宝庫~CO₂を減らすアイデアあります~」を7月4日に担当します。
★ 小牧市役所主催の市民環境講座で、地球温暖化防止をテーマとした講座を担当しました。
日時:2012年6月16日(土) 10:00~12:00
場所:小牧市公民館 視聴覚室
テーマ:地球温暖化防止と私たちの暮らし
環境意識の向上を図り、市民主体の環境教育・環境学習を進めるうえでのリーダーとなるべく人材育成と、
既に活動していらっしゃる方のレベルアップのサポートをするため、5回シリーズで企画された連続講座です。
この日は第1回目。地球温暖化の原因、仕組み、影響、暮らしの中で私たちができる省エネ取組などを、
エコクイズを交え紹介しました。2時間にわたる講座でしたが、皆さん熱心にとり組んでくださいました。
2回目以降は、バイオディーゼル燃料、環境にやさしい料理、ビオトープ、みどりと環境をテーマに、
月1回のペースで学習を深めていかれます。
★ 中庸スプリング(株) さんで、環境配慮商品とエコライフについてお話しました。
従業員の環境意識向上を目的に、6月の環境月間に合わせ、本社と名古屋工場の2カ所で開催されました。
日時:2012年6月18日(月) 17:30~19:00 (名古屋)工場 50名
2012年6月26日(火) 17:30~19:00 (碧南)本社 300名
場所:中庸スプリング(株) 名古屋工場、碧南本社
テーマ:環境配慮商品とエコライフ -グリーンコンシューマー(緑の消費者)を目指して
低炭素社会、循環型社会、自然共生社会を目指して環境に配慮した商品を積極的に選び、日常生活で利用する
消費者を育て増やしていくことは、環境保全活動を進める上で重要な課題です。
消費者と事業者の関係性、買う前、使った後を考えた商品選び、エコマーク商品、10R、詰替商品、海のエコラベル、
あいち森と緑づくり税、ライフスタイルの改善、商品選択でエコ、買い替えでエコなどをキーワードにお話しました。
一人ひとりが手軽に取り組めるグリーンコンシューマー10カ条と、エコ商品事例も紹介しました。
事業活動はもとより、暮らしと環境のつながりを考え、環境配慮行動を起こすきっかけの場としました。
★ 名古屋市名東区生涯学習センターで、なごや環境大学共育講座として節電をテーマにお話しました。
日時:2012年7月4日(水)10:00~12:00
場所:名古屋市名東区生涯学習センター 視聴覚室
テーマ:生活の中でみんなで減らそうCO₂~エコな生活が未来をかえる(5回シリーズの最終回)
「家庭は節電の宝庫~CO₂を減らすアイデアあります」
この夏、中部電力管内は、猛暑だった2010年に比べ、5%以上の節電が求められています。
期間は、7月2日~9月7日(お盆の8月13~15日を除く)。時間帯は平日9時~20時のうち、特に13時~16時。
2012年6月22日に開催されたエネルギー・環境会議で、関西電力大飯原子力発電所3号機の再起動が
確実となった段階で、節電目標を「2010年比▲4%以上の節電」へ改定する方針が国から示されました。
電力需要の1/3は家庭が占めています。節電アクションは、一人ひとりの心がけと、ほんの少しの工夫から。
「きょうの電力需給見通し、きょうの電力使用状況、あすの電力需給見通し」は、中部電力ホームページの
「電力需給状況のお知らせ」から、リアルタイムで確認することができます。
〇×方式の節電クイズを交え、双方向のやり取りをし節電ポイントを紹介。
手回し発電機によるLEDと白熱電球の消費エネルギー比較実験は、参加者全員が体験しました。
家庭でLED電球を使われている方は若干名でしたが、今後は積極的に切り替えていきたいとの声がありました。
よく比べて賢い選択ができる、省エネ製品買換ナビゲーションweb「しんきゅうさん」も紹介しました。
優秀な省エネ製品の効果的な使い方や、最適な省エネ製品を選ぶためのアドバイスをしてくれます。
「かんたん比較、くわしく比較、まとめて比較、とくとく比較、どれどれ比較」など楽しいwebになっています。
エアコン、冷蔵庫、テレビ、照明器具、便座の5品目は、メーカー名や形番も表示されます。
しんきゅうさんが「エコった!」と言うと年間消費電力量、年間電気代、年間CO2排出量等が表示されます。
★ 愛知県主催の夏休み環境学習講座を担当しました。
日時:2012年8月31日(金) 午前 10:30~12:30 午後 14:00~16:00
場所:あいち環境学習プラザ (愛知県東大手庁舎 1階)
テーマ: エコライフすごろくを楽しもう!
夏休み最終日で参加者募集に苦慮しましたが、午前・午後ともに、楽しく実施することができました。
名古屋の小学5年生は、ガールスカウトの役員をされている祖母と一緒に参加くださいました。
環境コンサルタントや技術士、愛知県建設業協会の方も、主体的に取り組んでくださいました。
エコライフすごろくは、名古屋市の許可を得て「エコはちとためちゃうすごろく」を、大人バージョン、
こどもバージョンに改良し、Aゼロサイズの大型版を2枚作製しました。
環境配慮の仕組みやシステム・技術・商品アイテムは日々進歩しています。
暮らしの様々なシーンで環境の視点をとり入れ、行動することが大切と伝えました。
★ 愛知県女性団体活動促進事業の地域に根差した環境保全活動として、愛知県蟹江町で講演を担当しました。
日時:2012年9月1日(土)13:00~14:30
場所:蟹江町役場 視聴覚室
テーマ:環境配慮商品を知って使おう!-グリーンコンシューマー(緑の消費者)を目指して
住民の環境意識を高めることを目的に開催されました。
婦人会や町民が多数参加くださり、会場は満席でした。教育委員長も同席くださいました。
循環型社会に向け、環境に配慮した商品を積極的に選び、日常生活で活用する町民・消費者を増やすことは、
地域に根差した環境保全のまちづくりを進める上で重要な課題です。一人ひとりが日々の暮らしの中で手軽に
取り組める環境の視点と、買う前・使った後のことを考えた商品選びのポイントなどを紹介しました。
持続可能な社会と消費者の役割、消費者がエコ意識を持って事業者・商品を選ぶ重要性、広がるエコ容器包装、
商品選択でエコ、買い替えでエコ、グリーンコンシューマー10カ条、10Rなどについてお話しました。
エコマーク商品、洗剤なしで洗える新清潔機能インナー、カップめんのリフィル商品、カート缶飲料など、
環境配慮商品の実物と利用方法も紹介しました。
講演会終了後は、アクリル毛糸を用いたハンドモップ作りや、新聞紙を利用した防災スリッパの作成などが
別会場で行われ、町民の環境意識を高める機会とされていました。
★ 一般財団法人 ベターホーム協会でリーダー会員を対象に、省エネ・節電についてお話しました。
(財)省エネルギーセンターの省エネ説明会講師派遣事業として、ベターホーム協会でのセミナーは
2010年6月に続き2度目の担当です。
日時:2012年9月27日(木) 13:30~15:00
場所:名古屋、栄町ビル西館 8階 ベターホーム協会:名古屋教室
テーマ:家庭における節電の具体的な方策
1968年に創立された(財)ベターホーム協会は、食を中心に暮らしに関わる分野での消費者教育や調査研究、
出版活動などを行なっています。活動の一環であるお料理教室は、料理の作り方をはじめ、栄養や環境の
ことなど、食生活全体について全国18ヶ所で、約50,000人方が受講されています。
リーダー会員は、食分野啓発のオピニオンリーダーとして全国の料理教室で指導にあたられています。
年齢は30代から60代で全員女性でした。全国に約700名おり、名古屋教室は28名が拝聴くださいました。
主婦として、食を中心とする暮らしのリーダーとして、日本のエネルギーの行方や私たちがすべきこと、
これからの季節に取り組む省エネ・節電方法などを学びたいとの要望がありました。
以下の項目について、パワーポイント資料を使いお話しました。
1.東北を視察した際に感じたこと(2011年10月:福島県、2012年9月:宮城県)
2.原子力発電をとり巻く現状と課題
3.エネルギーはどんなところで使われている?
4.家庭のエネルギー源別消費動向
5.節電はピーク電力の削減
6.節電ポイント
7.電気製品の上手な使い方
8.電気製品の上手な選び方
9.水と電気、節水の重要性
10.ライフスタイルの見直し
11.生活習慣を節電型に
「食」を勉強し社会の役に立とうという志を持ち、自らも成長し、人生を豊かに過ごそうという女性達でした。
熱心にメモをとりながら自分事として拝聴くださいました。
★ 資源エネルギー庁主催、オピニオンリーダーのための熟議型ワークショップに参加しました。
日時:2012年9月29日(土) 13:30~16:00
場所:東京大学工学部
主催:資源エネルギー庁
協力:東京大学大学院工学系研究科原子力専攻
高レベル放射性廃棄物の地層処分、処分事業と地域共生のあり方などについて、様々な考え、価値観、
立場を持つオピニオンリーダーが集まり、意見交換し、お互いが学び合うことを目的に開かれました。
★ 第24回 ゆとりある住まい講演会でお話しました。 講演会チラシ
日時:2012年10月25日(木) 14:20~16:00
場所:名古屋市中区役所ホール
テーマ:暮らしと森のセンス・オブ・ワンダー ~エコ商品を使いこなそう!
主催:愛知ゆとりある住まい推進協議会、中日新聞社、愛知県、名古屋市
後援:(独)住宅金融支援機構東海支店、(独)都市再生機構中部支社、愛知県住宅供給公社、
名古屋市住宅供給公社、愛知県地域婦人団体連絡協議会
環境に配慮した商品を積極的に選び、日常生活で利用する消費者が増えることは、持続可能な社会を
推進する上で大切な課題です。それと並行し、資源やエネルギー、生物多様性など、
環境影響を広く考えた商品・サービスを提供する企業や店が増えることが重要です。
物やサービスの一生は、案外見えにくい側面があります。
商品を購入することは選挙の1票に等しいと言われています。毎日の暮らしは選択の積み重ねです。
消費者には、消費者基本法で定められている8つの権利があります。
商品を自由に選ぶ権利と共に、過剰消費に気をつける、再生可能エネルギーや資源、地球環境のことを
考えて選ぶなど、安易(無責任)に商品を選ばない責任が求められています。
グリーンコンシューマー(緑の消費者)10カ条、ライフスタイルの改善でエコ、商品選択でエコ、
買い替えでエコをキーワードに、買う前、使った後を考えた商品選びのポイントを紹介しました。
カーボンフットプリント(CFP)の仕組みと魅力・課題、エコマーク商品のもう一歩踏み込んだ使い方、
ごみ削減を目的としたリフィル容器、省エネ大賞受賞製品の特徴、ごみを減らす10R、海のエコラベ(MSC)、
森のエコラベル(FSC、PEFC、間伐材マークなど)が付けられた認証商品、あいち森と緑づくり事業など、
一人ひとりが日々の暮らしで手軽に取り組めるエコの技と具体的な商品事例を紹介しました。
未来世代のために、環境に配慮した持続可能な社会を維持する必要があります。
社会の仕組みやライフスタイルを変えなければならないターニングポイントに私達は立たされています。
最後に、生物学者であるレイチェル・カーソンが著した「センス・オブ・ワンダー」を紹介。
幼い頃からの環境教育の重要性、暮らしと森のセンス・オブ・ワンダーについてお話しました。
第1部では、「すまいる愛知住宅賞」表彰式と、受賞者による入賞作品のプレゼンテーションがありました。
こちらも大変充実した内容でした。設計者のみなさまの工夫と熱意あふれる作品に魅了されました。
中日新聞に記事が写真付で掲載されました。
★ 愛知県生涯学習推進センター事業「あいち学びネットワークフォーラム」分科会で発表しました。
日時:2012年10月27日(土) 12:30~16:30
場所:愛知県生涯学習推進センター
主催:公益財団法人 愛知県教育・スポーツ振興財団、愛知県生涯学習推進センター
共催:愛知県教育委員会
テーマ:環境学習と人づくり
当フォーラムは、生涯学習の発展を目指し、今年度初めて実施されました。
フォーラムの副題は「地域の絆をつなぐネットワークの力」。名古屋柳城短期大学学長の新海英行氏による
基調講演「地域づくりは人づくり」から、多くの学びを得ることができました。
第一分科会では、「まなび愛:生き生き人づくり」を中心課題に、ディスカッションが展開されました。
ペーパー学習の限界、体験から気づき、考え、実行する学びの大切さ、感性をどう育てるか、共に学び合う、
気づきを深め発展させる学びの重要性などが明らかにされました。
★ 米国シンシナティ日本語補習校の環境講話会でお話しました。
日時:2012年11月3日(土) 14:00~14:45
場所:シンシナティ日本語補習校 120号室
テーマ:東日本大震災から考えるエネルギーと私たちの暮らし
シンシナティ日本語補習校は、Northern Kentucky Universityのキャンパス内にあり、毎週土曜日に授業が行われています。
生徒たちは月曜~金曜日は、アメリカの現地校に通っています。
日本語補習校は幼稚部(57名)、小学部(205名)、中等部(65名)、高等部(24名)に計351名が在席(2012年4月1日現在)。
講演会場は、パワーポイントを映し出すスクリーンが3枚設置されている、扇型の階段教室でした。
高等部と中学部の生徒と一緒に長曽我部(ちょうそかべ)校長先生や理事長、保護者も参観くださいました。
校長先生が保護者向けの通信 学校だより8号(2ページ目)に、講演会の様子を写真入で学校HPに掲載くださいました。
講演会は平成10年度にスタートした行事です。高等部1年主催で実施されました。
シンシナティの地に学ぶ生徒に、将来の進路や職業について身近な人から生きた情報を
提供してもらうことにより、今後の進路選択の幅を広げさせる。講師の生き方や考え方などを知ることにより、
自分の人生を考える機会とすることを目的としています。
e-mailによる企画内容の事前打合せやポスター作成、関係者への呼びかけ、当日の会場設営、司会、進行に
至るまで生徒が役割分担し、運営。先生方はサポートに徹していらっしゃいました。
準備万端整えて下さり、順調にお話することができました。
環境カウンセラーの仕事の概要、東日本大震災の影響、現在重点的に取り組んでいることを話して欲しいとの
要望を、高等部の皆さんから事前に頂きました。
昨年10月27~28日に福島県で開かれた環境カウンセラー全国交流会に出席し、飯館村・南相馬市などを
視察しました。原発事故で分断された人々の暮らし、震災・原発事故7カ月後の様子を写真で紹介しました。
9月15~16日は、甚大な津波の被害により4,000人近い死者・行方不明者を出した宮城県石巻市に出かけました。
震災から1年半後の様子を写真で紹介し、東北の現状と課題を伝えました。
2030年に原発ゼロを目指す新エネルギー戦略が決まったとは言え、方針を具体化するエネルギー基本計画が
決められず、脱原発への道が明確になっていないことなどを紹介しました。
原子力発電の高レベル放射性廃棄物については、9月29~30日に東京大学で開かれた、高レベル放射性廃棄物の
処分事業に関する熟議型ワークショップで得た情報を紹介しました。
生徒たちからは、復興税が東北の復興以外に使われている現状などについて質問がありました。
皆さん、よく勉強されていると感心しました。最後に綺麗な花束をいただきました。
日本から遠く離れた米国の地に暮らす中学・高校生が、東日本大震災に強い関心を持ち、真摯な姿勢で
学ばれている様子に感銘しました。生徒たちの済み切った真っ直ぐな眼差しが印象に残りました。
福島民友新聞(2012年10月25日)、遺体-震災・津波の果てに(新潮社、石井光太:著)、
環境カウンセラーリーフレットなどを参考資料としてお渡ししました。
東日本大震災の被災地を捉えたルポルタージュを、西田敏行、緒形直人などの出演で映画化した
『遺体 ~明日への十日間~』は、2013年3月に公開されます。
★ 愛知県小中学校教諭10年経験者研修で環境教育についてお話しました。今年で5回目の担当です。
日時:2012年12月26日(水) 10:00~12:00
場所:愛知県総合教育センター
テーマ:環境教育~日常生活から学ぶ
先生方の10年経験者研修は法令で位置づけられています。1年間に渡り、様々な研修を受けられます。
この日は第5回目の研修日。小学校教諭 148名、中学校教諭 128名が受講されていました。
班別講義として「環境教育」を選択された先生55名が対象でした。
テーマは、日常生活から環境問題をとらえ、環境教育にどう生かしていくか、その理論と実践法について学ぶ。
オリエンテーション後、環境教育の経緯をお話しました。愛知県環境学習副読本の活用例や
環境教育プログラムを紹介し、事例演習として「エコライフすごろく」を体験いただきました。
愛知県の環境学習の現状と課題、持続発展教育ESD(Education for Sustainable Development)にも触れました。
ESDは、私たちとその子孫たちが、この地球で生きていくことを困難にするような問題をについて考え、
立ち向かい解決するための学びであり、持続可能な社会の担い手を育む教育です。
2014年に愛知県・名古屋で開かれる、ESDに関するユネスコ世界会議の概要は次のとおり。
主 催 : 国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)、日本政府
開催期間 : 2014年11月10日~12日 閣僚級会合、全体会合等 11月13日 フォローアップ会合
岡山市で、国連機関、研究者、学校関係者、企業、NPO等によるステークホルダー会合を開催予定
会 場 : 名古屋国際会議場
参加規模 : 各国政府関係者など1,000人規模
内 容 : 「国連ESDの10年」の活動を振り返るとともに、2014年以降の方策を議論する
ESDキャッチフレーズ:未来を創るわたしを育むESD
コンセプト : つながり、ひろがり、開花する、ESD Flower
ユネスコスクールの世界の加盟校は180カ国、約9,000校。 日本の加盟校は519校。(2012年10月現在)
愛知県は小学校8校、中学校2校、中高一貫校1校、高校4校です。
【小学校】 東浦町立緒川小学校、名古屋市立東築地小学校、安城市立里町小学校、岡崎市立梅園小学校、
岡崎市立常盤南小学校、岡崎市立城南小学校、西尾市立西尾小学校、岡崎市立男川小学校
【中学校】 岡崎市立竜南中学校、岡崎市立新香山中学校
【中高一貫校】名古屋大学教育学部付属中・高等学校
【高等学校】愛知県立豊田東高校、愛知県立千種高校、愛知県立刈谷高校、中部大学第一高校
環境教育は、以下3点が重要となります。
①見えないものを見えるようにする。
②自然・社会・人間のつながりを考えられるようにする。
③ 気づきを得て、社会行動に結びつける。
学校においては身近にある環境問題を取り上げ、社会体験や生活を通して実践することが求められています。
環境教育は自ら課題を見つけ、学び、考え、主体的に判断し、行動し、問題を解決する資質や能力、
生きる力の育成と結びつけることが重要です。
しかし、学校は体験の場が限られており、環境学習に対する温度差、学校間格差等が見られます。
学年の枠を超える継続性や、小中高校をつなげた体系立てた発展的な環境学習の推進が困難などの課題も
散見します。環境に対する意欲が、自発的な環境保全活動に結びついていないこともあります。
学校等における環境教育の推進、連携・協働の強化が重要です。
学校と外部との連携の難しさに対し、県民、事業者、学校、NPOなどの活動主体間をニーズに
合せてつなげる、調整機能、情報提供の充実が求められています。
環境教育の高まりを踏まえ、自然との共生を活かし、人間性豊かな人づくりにつながる環境教育を
推進していきます。