第15

人と街づくりを考える情報誌

2023年5月

 巻頭- 羅針盤

ウィズコロナからアフターコロナへ

 コロナ禍も4年目を迎えました。2022年1月27日の厚生労働省の厚生科学審議会感染症部会において、新型コロナ感染症の感染症法上の位置づけの変更として5類に引き下げる案をまとめたと報道されて以降、徐々に都市に人が戻ってきていました。令和5年5月8日には、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが2類相当から5類感染症となり、本格的にアフターコロナを迎え、都市に人が戻り、様々な活動も徐々にコロナ禍前に戻りつつあります。


 今年の4月には約3年ぶりに観桜を楽しまれた方々も多かったのではないでしょうか。

わたしも久しぶりに金沢市にある高尾城址見晴らし台で観桜しました。高尾城址見晴らし台は、加賀藩守護・富樫政親氏の城(高尾城)がありましたが、1488年の一向一揆によって、攻め落とされました。城跡は地元の協力のもと見晴らし台として整備されて1000本を超える桜も植樹されており、金沢市外の眺望と桜の景色を楽しめる隠れた桜の名所です。公共交通の便はよくはありませんが、春に金沢を訪れた際はぜひお越しいただき観桜を楽しんでもらえればと思います。私が訪れたときは、天候にも恵まれ桜とともに金沢市街を一望することができました。例年の金沢は入学式頃に丁度満開となり(気象庁データによると、金沢における2011年から2020年の満開日の平年値は4月8日)、新たに入学してくる学生を歓迎し、私自身も心を新たにすることが多いです。しかし、今年は金沢の開花日が3月23日で観測史上最速タイという状況となり、入学式まで散らずに持ってくれるかなと心配しながらも、桜を楽しみました。





 もう一つ金沢の桜名所であり、私の散歩コースの一つでもある金沢市大乗寺丘陵公園をご紹介いたします。この公園は金沢市が総合公園として整備した公園のひとつであり、金沢市街を一望できるとともに、春には桜、梅やツツジが咲き四季の移ろいを感じさせてくれます。また、散歩している方、散歩やジョギングをしている方、芝生でピクニックしている方も多く、周辺地域の憩いの公園となっています。アフターコロナを迎え人々が戻ってきて公園内で楽しんでいる人々が増えた気がします。公園内から市街地を眺めると県庁舎、高校、大学、企業の大規模工場や商業施設と多様な高層・大規模な建築が点在していて、ランドマークとなっています。金沢市には大乗寺丘陵公園をはじめ、上述の高尾城址見晴らし台、卯辰山などからも金沢市街を眺望できる場所があります。個々の個人や企業が建築を行って都市が形成されますが、ランドマークとなるような大規模な建築をする際や都市計画など都市の誘導を考えていく際には、一度このような場所から金沢市街を一望したうえで計画するとより良い街並みとなっていくのではないかと思います。


 コロナ禍を経て、人々が集うことの重要性・必要性が改めて認識された方々も多いのではないでしょうか。都市に人々が戻り賑わっている状況からも、集まって・接して何かをするということを渇望していたと感じるとともに、このような賑わいを創出できるしくみづくりや空間や都市の整備の重要性・必要性を感じました。多様な専門家がいてそのようなことを考えていける貴重なJUDIという場で少しでも貢献していけるようこれからも教育・研究に取り組んでいく所存です。


石川工業高等専門学校 建築学科 助教

 北陸ブロック

小川 福嗣


図 1 大乗寺丘陵公園のつつじ

図 2 大乗寺丘陵公園から

図 3 高尾城址見晴らし台から

図 4 金沢城石川門と桜

2023年2月〜2023年4月の各地ブロック及び委員会活動

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