お客様へ商品やサービスを販売する営業の基本手順をまとめてみます。
私は数社で営業担当者や責任者を務めました。中心は法人営業の継続的なビジネスが多かったので、個人に営業をする方には合わないところがあると思いましたので、「和田裕美の必ず結果が出せる営業法則」(ビレッジブックス新書)を参考にさせて頂き、自分の経験を一緒にまとめました。
営業の基本動作を復習することで、新しい気づきがあれば幸いです。
1.マーケティング
2.アポイントメントづくり(集客)
3.コミュニケーション
4.商品説明(プレゼンテーション)
5.他社との比較(セミクロージング)
6.金額の提示
7.契約
8.フォロー
法人営業の場合には、事前に掛け率を含む売買契約が決まっている状態で、新商品を紹介する流れかと思います。その場合には交渉の一つの山場である「6.金額の提示」はないと思います。良かったですね。
自分の会社の事、商品のこと、そして販売する相手のことを良く勉強することです。相手に喜ばれるビジネスを心がけましょう。もし喜んでもらえない場合には、売る相手を間違っているかも知れません。
マーケティングの基本に3Cという言葉があります。
Customer:顧客
Competitor :競合他社
Company:自社
この3つの角度から情報を整理すると、漏れがなくなり良いでしょう。
仮にマーケティング部門や商品部門で素晴らしい資料を作ってくれたとしても、担当する顧客のことはあなたが一番わかっています。それらの資料を顧客に合わせてアレンジすれば、顧客も喜んでくれるはずです。
新規開拓の場合には、自社の商品やサービスを必要としてくれるターゲット(人、会社)をリスト化してアタックしましょう。
既存顧客が対象の場合には、訪問のアポ取り、もしくは展示会の案内などに漏れが出ないように、リスト化しておくと便利です。毎回リストが使えますし、担当が変更になったら新しい担当者への引継ぎも楽になります。
実際にお客さんと対面する場面です。
早く注文を取りたいからといって、自分の言いたいことだけを先に言うのではありません。
相手の話を引き出しながら共通点を探り打ち解けて
相手がどのような問題を抱えていて
自社の商品やサービスを使うと、どのような楽しい未来になるか
という順に進めると最高です。
相手の状況や悩み、問題を聞いた上で、そのツボをしっかりと押さえて説明します。ですので、準備していた相手の情報と違った時にはアドリブも必要ですが、焦らず冷静に。
上述した和田裕美さんの本では、次のポイントを挙げられています。
①会社の紹介、②商品の特徴、③購入後に期待できる効果、④期待できる付加価値、⑤他のお客様の声、⑥内容の確認、⑦それがあった方がいいかの意思確認
私のお勧めは、あなたの商品がどのような価値を与えるか、相手の立場で考えてみることです。「1.マーケティング」でしっかり準備した情報もありますので、あなたの経験話を添えて、あなたの商品を購入すると、どのようなワクワクする未来が待っているか提案しましょう。
一通りの説明を終えて、他社であればいくら位かかるか、相場を説明します。もし、自社の価格が高い場合には、他社とは(品質、性能、サービスなどが)違うから高いという理由を、しっかりと準備しておいて自信を持って説明できるようにしましょう。
「大体の相場をご理解いただきましたが、当社の商品はそれ以上にお客様のニーズにお応えできますし、さらにサービスも、もっとご期待いただける内容です。安いと思いませんか?」
相手が、請求金額よりも価値を感じれば購入して頂けます。お得感をアピールしましょう。
この段階で一番大切なのは、「注文をください!」「買ってください!」とはっきりと大きな声で言うことです。営業をしたことがない人には分からないかも知れませんが、この一言をはっきり言うのは意外に勇気が要るものです。営業のベテランでも、出来ていない営業マンが沢山います。
もう一つのお勧めは、本当に提案したいプランと、比較するためのプランも準備しておくことです。二択にしてどちらかを選んでもらうのも良いと思います。
人は何かを買った後に不安になることがあります。テンションが下がって後悔することもあります。そのため、契約を済まして「ハイ、さよなら!」ではなく、良い契約だったこと、良い買い物だったことを振り返って伝えることです。
お客様にとってはここがスタートラインですので忘れずに!
以上です。
ビジネスのスタイルによって、営業手順や内容には異なる点があると思います。それでも、この「8つのステップ」からの気づきはあると思います。全て大事ですが、私の経験では「買ってください!」の一言が一番効きます!