変革型リーダーシップ論
経営学入門シリーズ「経営組織」金井壽宏より
経営学入門シリーズ「経営組織」金井壽宏より
「リーダーシップ」はみなさんご存じで、たくさんの本で論じられています。
ここでは「リーダーシップ」の基本を整理してリーダーシップの二つの面を確認し、変革を起こす際のステップをまとめたいと思います。
リーダーになれる人は、資質では決められず、行動で示すこととされています。
資質、つまり、こんな身長で、こういう性格で、IQはいくつ以上で、という研究もされましたが、そのような資質ではリーダーは決まらず、行動で決まります。行動を示してそれを見た人がフォロワーとなってリーダーとして押し上げます。つまり、誰でもリーダーになれる可能性があります。
伝統的なリーダーシップ論ですが、リーダーシップの果たすべき機能として
P:パフォーマンス、業績
M:メインテナンス、維持
の2つの次元で説明を行う考えがあります。難しいことはさておき、
<リーダーシップ>=<会社をぐいぐい引っ張っていく力>+<組織を維持する力>
「数字を上げるためには、これをやるぞ!売上2倍だ!」と、荒っぽさがありつつも、周囲の者をぐいぐい引っ張ること。
そして、部下の何人かが「もう社長にはついて行かれないよ。。」なんても声が出た時に、それを面倒を見たり、細かな業務をフォローアップしたりすることも必要です。
「リーダーシップを持って会社を引っ張るぞ!」と考える時には、2つの側面を忘れないようにすることが大事です。
二つの面を一人で両方をこなさなければいけない社長も多いと思いますが、組織として異なるタイプの二人で協力するのが現実的で効率的だと思います。
仮に社長が会社をぐいぐい引っ張って変えていく(Pタイプ)なら、営業部長はメンバーをうまくまとめて、部下の話を聞くことが得意なタイプ(Mタイプ)という組み合わせが必要でしょう。
そのようにあなたの会社がなっているか、一度考えてみると良いかも知れません。
複数の研究から、変化とイノベーションを導く行動パターンの特徴がいくつかの次元(軸)で要約されています。
これから会社を変えよう、自分が引っ張って行こう、とする時に、以下の事柄をチェックしてください。変革を起こすステップと考えるとイメージしやすいと思います。
大きなビジョンの提案
社内外の環境の変化を分析し変化の必要性を提示
自らも含めた関係者へ変化に対する勇気ややる気の醸成
最後までやり遂げる意思と行動力
リーダーについてくるフォロワーの育成と世話
ビジョン実現のための人的ネットワーク
変革のプロセスで、関係者が感じる心情への配慮
以上は、私の現場的な解釈が入っているので原著の通りではありません。興味のある方は、本を買ってじっくり読んでください。
「集団のダークサイド」でまとめましたが、良い組織であるが故に間違った意思決定が起きやすいという点を思い出してください。特に中小企業では、そうなりやすいでしょう。
外部の声を少し入れて「ちょっと面倒くさい奴」とか「耳が痛いことを言う奴」というような「異物」を加えて化学変化を起こす必要があるのです。
山本五十六「やってみせて、言って聞かせて、やらせて見て、ほめてやらねば、人は動かず」
上杉鷹山「してみせて、言って聞かせて、させてみる」
GEのジャックウェルチ「リーダーシップをとるつもりなら、エナジー(自分が元気)だけではなく、エナジャイズ(周囲を元気づける)が大事」
以上、今回は「経営学入門シリーズ経営組織」金井壽宏 日本経済新聞社で学んだ内容をまとめました。興味のある方は本書をご一読ください。
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