今、日本社会では男女差別や人種差別、部落差別などさまざまな差別問題が多く存在している。それらは、これまで問題視されてきたにも関わらずいまだ解決しているとは言えない状況である。なぜここまで問題として取り上げられているのに解決されないのだろうか、私はその疑問について、このゼミで大きなテーマとして考えていきたいと思う。
特に私が興味を抱く問題は、ジェンダー差別と政治が絡んでくる問題である。一年次の政治学の授業の学期末レポートで、日本における女性議員の少なさに焦点を当て、論文を執筆した。そこでは、今の日本の議会の現状と、なぜ男性中心の議会が作り上げられてしまったのかの背景や、女性の社会進出の難しさについて考察した。この問題に興味を持ったきっかけは、選挙権を与えられたことに始まる。私の住む地域での市議会選の際に、立候補者の顔写真が並ぶパネルを見たとき、圧倒的に女性の数が少ないことに違和感を覚えた。もともとジェンダー問題に興味を持っていたが、実際に身近にその問題を目の当たりにして、さらに自分の中でこの問題は自分が知っている以上に、大きなものであるのではないかと思い、論文を書く上で考えてみたいと思った。それにより得られたことは、「女性は家庭に収まるものである」という、ジェンダー・ステレオタイプに日本社会が支配されてしまっていることが問題であるということであった。ジェンダー・ステレオタイプは、これまでの日本で構築されてきたものであり、政治の世界において男女の差を生み出してしまっているものであると感じた。長い年月を経て歴史的に日本に根付いてきたものであるから、それを取り除くことは簡単なことではないかもしれないが、この問題は必ず解決されなければならないと思う。私はこのゼミで、多様性や平等について自分と同じように興味を持つ方々の様々な意見を聞くことや、先生や専門知識のある方々との対話を通じて、この問題についてより深く考えていきたい。
上記で取り上げたように私は多様性や平等と政治が絡み合っているような社会問題に特に興味を抱いている。なぜなら、差別のあるような不平等な社会を変えていくには、一人一人の考え方を変えることが求められるが、それを成し遂げるためには政治から変えることが必要ではないかと思うからである。また、政治学科として一年間政治を中心に学んでみて、どうやったら世にある社会問題を解決できるような政治を叶えられるのかを、これからの学習の大きなテーマとして追求していきたいと思った。この日本社会の多様性や平等における問題と、それを解決に導くような政治のあり方を絡み合わせて、このゼミで考えていきたい。また、友人の意見を積極的に聞き、自分の考えも積極的に発信して、講義ではなくゼミでしか得られることのできない、対話を経た意見の交換を自分の学びに大いに活かしていきたいと考える。
Additional thoughts from 1st class:
4/14 第一回
私は、politics jenderのテーマのほかに、貧困の格差についても興味を持っていて、それについてディスカッションをし、よりこちらのテーマも調べてみたいと思った。日本の相対的貧困の問題について私が話すと、沖縄出身のTomが、上京してきたとき沖縄と東京の最低賃金の差に驚いたといっていた。沖縄は全国最下位の賃金の安さで、それなのに物価は他の地域とほとんど変わらないという点から、東京との貧富の差が現れているのではないかと考えた。さらに、そのような貧富の差がある中で、都市部と地方の子どもたちの教育にも格差が見られるのでは無いかと感じた。都市部の子どもたちと同じように塾に通ったり、習い事をしたりすることは難しいことで、そこに一種の不平等が生じていると思った。このように、収入の面での不平等が教育の面での不平等に繋がっているように、いろいろなところで不平等の連鎖が起こっているのではないかと今回のディスカッションを通じて考えた。私はこの連鎖をどう断ち切るのか、アプローチしていきやすいフィールドはどこなのか、このゼミで考えてみたいと思う。
DeepL translation: Today, there are many discrimination issues in Japanese society, such as gender discrimination, racial discrimination, and discrimination against the Buraku. Despite the fact that these issues have been recognized as problems, they have yet to be resolved. I would like to consider this question as a major theme of this seminar.
I am particularly interested in issues involving gender discrimination and politics. In my first year, I wrote a term paper for my political science class, focusing on the low number of female lawmakers in Japan. In it, I discussed the current state of Japan's legislature, the background of why a male-centered legislature has been created, and the difficulties for women to advance in society. My interest in this issue began when I was given the right to vote. During the city council elections in my area, when I saw a panel of candidate's portraits, I felt uncomfortable with the overwhelmingly small number of women. I had always been interested in gender issues, but actually seeing the issue close at hand and furthermore thinking that this issue might be bigger than I knew, I wanted to consider it in writing my paper. What I learned was that the problem is that Japanese society is dominated by the gender stereotype that "women are supposed to stay at home. I felt that gender stereotypes have been constructed in Japan up to now and have created differences between men and women in the political world. It may not be easy to get rid of them because they have been historically rooted in Japan over a long period of time, but I believe that this problem must be solved. In this seminar, I would like to think more deeply about this issue by listening to the various opinions of people who share my interest in diversity and equality, and through dialogue with professors and people with expertise in the field.
As discussed above, I am particularly interested in social issues where diversity and equality are intertwined with politics. This is because I believe that in order to change a discriminatory and unequal society, it is necessary to change each individual's way of thinking, and in order to accomplish this, it is necessary to change from politics. After studying politics for a year in the Department of Political Science, I would like to pursue as a major theme of my future studies how we can realize a politics that can solve social problems in the world. In this seminar, I would like to think about how to intertwine the problems of diversity and equality in Japanese society with the kind of politics that can lead to solutions to these problems. I would also like to actively listen to my friends' opinions and actively express my own, and make the most of the exchange of opinions through dialogue, which can only be achieved in a seminar and not in a lecture, for my own learning.
Additional thoughts from 1st class:
In addition to the politics gender theme, I was also interested in the poverty gap, which we discussed and I wanted to look into this theme more. When I talked about the issue of relative poverty in Japan, Tom, who is from Okinawa, said she was surprised at the difference in minimum wages between Okinawa and Tokyo when she came to Tokyo. The fact that wages in Okinawa are the lowest in the country and yet prices are almost the same as in other parts of Japan made me think that the gap between the rich and the poor in Tokyo may be manifesting itself. Furthermore, we felt that, with such a gap between the rich and the poor, there may also be a gap in education between children in urban and rural areas. It is difficult for children to attend cram school or take lessons in the same way as children in urban areas, and I thought that a kind of inequality has arisen there. Through this discussion, I thought that a chain of inequalities may be occurring in various areas, just as inequalities in income lead to inequalities in education. I would like to think about how to break this chain and which fields are easier to approach in this seminar.
4/20 第二回
今回は3人グループでそれぞれが自分のノートをもとにディスカッションを行った。Yukaのノートはたくさん色や絵やグラフを使っていてとても見やすく、ひと目でどんなことが書いてあるのか理解しやすかった。ノートを作る際にそのように、見栄えの点を意識すると自分も周りも見やすく、内容も理解しやすいためディスカッションも活発にできた。実際にノートを見ながら説明を聞くとすごく内容が入ってきて自分の勉強になった。数値やグラフを用いていると、その問題に対する現状や、何が問題でどこを改善していかなければならないのかの根拠を示すことができるため、説得力のある議論にすることが出来ていた。ザインはテーマを女性への差別にしていて、私と被るところがあったが、私は政治に視点を置いていたが、ザインは家庭内の仕事配分や女性の社会進出などさまざまな視点を示していた。改めて女性への差別は色々なところで問題になっていて、それらへの解決は少し似通っているところもあるのではないかと感じた。この点が改善されれば必然的にこの面での女性差別も改善されるというように、繋がりがあるように思った。その繋がりについてもこれからまた調べて深めていきたい。
4/27 第三回
今回は、共同ゼミでVoice Up Japanの人たちや、性的マイノリティの方の実際の話を聞いた。VUJの中大支部の方々が実際に生理用品を学内に無料で設置する、という活動は私的にとても助かるなあと感じた。誰しも、この問題で困ったことはあると思うし、その立場に立ってとても役に立つ活動を実際にしていることは、素晴らしい活動であるなと感じた。また、Himikaも実際に所属していると聞いて、自分がやりたい活動をしっかりと行動に移しているHimikaはすごいなあと感心してしまった。また、それが社会のためになっているとは本当に彼女を尊敬できると思った。そして、VUPの方たちが自分たちの活動をとても楽しそうに、誇りをもって紹介していたのが印象に残った。自分たちも楽しみながら、人のためになる活動をしている様子を見て、率直に素敵だなあと感じた。また、自分が生活していておかしいなと思う違和感から、変えていこうという行動力に繋がったと聞いて、その違和感を感知するセンサーを持ち合わせることは大事なことだと思った。
性的マイノリティの方の話は、率直に聞いていてとても楽しかった。「私たちは特別な何かが欲しいのでなく、普通でいたいだけ」という言葉が印象に残った。確かに、普通に彼氏彼女の話をしたり、大学生として普通に生きることが難しいのはとても生きるのがくるしいと思った。私たちは当事者ではないからそのような人々の気持ちもよく分かっていなかったため、実際に彼女が何も気にせず気持ちを聞かせてくださったことはとても貴重な経験だった。差別の目で見ないようにしていたつもりだったが、本当に気持ちを理解することは全然できていなかったと感じた。普通にただの大学生として、性的マイノリティを持つ方とも仲良くなりたいと思った。
ダイバーシティセンターでは、初めてこんな施設があることや、いろいろな活動をしていることを知った。そのような学生はまだまだたくさんいると思うから、もっと知名度が上がってほしいと感じた。私も友達に積極的に話してみたり、微力ながらダイバーシティセンターの活動を応援していきたいと考えた。
5/12 第四回
今回は、クラスメートと女性差別をなくしていくには、社会側も変わらなければならないし、女性側も変わる必要があるという話をした。今回事例で取り上げた、緒方さんを見て自分のやりたいようにやること貫く自身に満ち溢れる姿がかっこいいと思った。そこで彼女を含めた女性が子供を職場につれてくるようなことが無くて済むような環境を整える必要があるという議論に移った。Hiroのお母さんは保育士をやっていて、その現状を教えてもらった。例えば、Hiroの地元と東京では保育士の賃金も違ったり、人手が足りなかったりするという。そこでも格差が起きているし、さまざまなところで不平等が繋がっているのだなと考えた。また、人手が足りないのは保育士になりたいと思う人が少ないためであって、その一つの大きな理由は、給料が低いことであるとも教えてもらった。どこまで国や自治体がその面でお金を出してくれるのか、給料が上がることでそのしわ寄せは、子供を預けたい家庭に結局は来てしまうのではないかということを知りたいと思った。
また、次回は社会を変える策と女性自身が変わる策をどちらとも調べ、理解しリサーチの一つとして提示できたらいいと思う。女性が自信をもって職場で、政府で、社会で活躍できるようになるためには、女性自身は何をするべきか。社会が変わってくれるのをただ待つのではなく、自ら動くことでどう変えていけるのか深く知りたいと考える。