最優秀賞受賞
応募要項
2017年1月21日、コンクールの二次審査が現地で行われました。
審査員6名、他スタッフ、計10名ほどの方がお見えになりました。
一次審査では、応募者は匿名扱いとなっていたようですが、
二次審査が終了しましたので、
コンクールの概要及び提出物を紹介します。
提出資料
建築・設計上の考え方
家族の生活の有り様を練り上げていく中で、まず平面がまとまり、光、風等の自然要因に対する配慮を含めて断面が決まっていく。基本的には生活の中心となる場所を見極め、自然特性を計画に反映させることを主な課題としている。
日常生活と自然環境の関わりを検討する中で、必然的にその場所や大きさが決まっていく。そして地域との関わりの中での材料、工法の選定を行い、結果として建物のデザインとなっている。
特徴・アピールしたいところ
敷地は川南町の畑作地帯、北西方向に望める尾鈴山系の裾野まで畑が広がっています。敷地面積は157坪、外部空間を考慮しても十分の広さがあります。建物は大地にしっかりと根をおろした平屋建てとしました。
配置計画にあたっては、道路との関係で北側に進入路を整備し、玄関アプローチ・駐車場・駐輪場を整備しました。南側に広い芝生の庭を確保し、日当たりの良い所には菜園を予定しています。東隣地には2階建住宅がありますので、東側に駐車場、外部物置等を配置し隣家との距離を確保しました。
平面計画にあたっては、生活のメインとなる居間・食堂・台所を一つの空間とし、和室と共に陽当たりの良い南側としました。和室は居間と1間半の巾でつながっており、建具を壁内へ引込むと居間と同じ空間となります、また床を一段高くすることで、畳に腰掛けることのできる場所としました。
食堂には作り付けテーブル(巾=900・長さ=2100)を台所流しと一直線上に設置しました。片側に3人がゆったりと座れる大きさです。テーブル西側にはカウンター収納を食堂から台所まで4間(長さ=7160・巾=450)の大きさで設置し、台所用品だけでなく、オーディオ機器、ファクス電話、家庭常備薬、電話帳、各種ファイル等が収納できます。台所部分には各種用品と合わせてゴミ収納の専用スペースを準備しました。
台所の北側出入口からは、玄関ホール、寝室、そして水廻りへと行き来ができます。寝室との間の通路は、両側にクローゼットを5カ所(1カ所の長さ=900・奥行き=550・高さ=2000)設置しました。西側には洗面脱衣を設置し、北側に浴室、南側に勝手口を兼ねた洗濯物干場を設置しています。土ボコリの混じった季節風、地域特有の香り、そして何より天気を気にせずに干せる場所は日常生活にゆとりを与えてくれます。防犯性を考慮した開放窓、直射日光の調整ができるトップライトも設置しています。
工夫したところ
■1 深い軒先
梅雨時、少々の雨はうち込まず、夏場は陽射しを遮り、冬場は夕方の陽射しを部屋の奥まで入れてくれる軒の深さとしました。
■2 家の中心
家の中心に薪ストーブを置きました。ストーブを囲んで、居間・食堂・和室、そして書斎、子供室を配置しました。
■3 自然の光と風
南側に設けた、高窓、広い掃出し窓より自然の光を、そして東と西には海風・陸風を取入れるためのルーバー窓を設置しました。
■4 家事空間の充実
台所近くに水廻りをまとめ、特に室内洗濯物干し場は、仕事をされている奥様にはたいへん喜ばれています。
■5 オープンな外部空間と癒しの庭
南側には小さい子供達が駆け回れる芝生の庭、そして浴室の浴槽、寝室で休みながら眺められる小さなお庭を設けました。
■6 通り土間
南北に長い敷地、北側のアプローチと南側の庭とをつなぐ通り土間を設け、土間から使える収納を設置したことで、敷地全体の活用がスムーズにできています。
入選通知(最優秀賞) 表彰式・セミナー
受賞案内(配布用)