「・・・んあっ?」
朝。気がついたら俺はいつもの布団の中に戻っていた。いや違う、この布団は俺の布団じゃない・・・。
「ルナ?」
手をついて起き上がる。そして自分の服装に少し、ぎょっとした。半袖のカッターシャツにパンツしかはいてない。まあ、夏だしこの格好で寝るのはあるけど、なんでルナの部屋でこんな格好をしているんだ?俺は・・・。
「・・・ルナ?」
いない。布団の主がいない。これじゃあ俺が部屋を片付けないといけないんじゃないのかと、少しうげげって気分に陥る。まあいいや。さっさと着替えに自分の部屋に戻って・・・。
「・・・なん、だよ」
俺は自分の首元、おもに鎖骨らへんにある見覚えのない痣を見つけて、一気に不安になった。
「これ・・・―――――」
し、知らない知らない。俺がルナの布団で?ちょっとまてよ、俺確かモウニングさんの車に連れて行かれて、その後ハスキーさんとルナのテンションがそのままのお陰か飲み会開かれちゃって。hi0さんに無理やりお酒を飲まされて、それから・・・それから?なんだっけ、思い出せない。なんだかおぶってもらった記憶も微かにあるけど、俺それからの記憶が全く思い出せない。
「う"っ」
なんか、腰が痛い。体が筋肉痛というかなんというか。なんだ俺って酒で暴れちゃってケロッと忘れるタイプだったのか?だとしたらこの痣は奮闘の後?にしては小さい跡だ。
「ルナ・・・―――――」
2階から降りて、俺はなぜか足がすくんだ。ルナを見て、何故か鼓動が早くなった。心臓が弾けそうなほど。
「・・・おはよう」
ルナもしんどそうに、いやなんか・・・今までの空気が違うような返事をしてきた。俺はルナの手元にある料理を見て、ご飯をルナがしてしまったことに気づいた。
「うっわ!俺朝寝坊!?わりぃ」
「別に?お前疲れてるだろ?今日は品揃えの買い出しだから、家にいろよ」
「品揃え?あぁ、武器か」
「そそっ」
「懲りねえな、たくさん仕込んでるってーのに」
「バーカ、銃弾もあんだよ買い出しに!ってことで、留守番宜しくなミント」
ミント、の響きに耳が火を噴いた。なんだ、俺。どうなっちまったんだ?ルナが普通に通り過ぎた。ルナの手元を見ると、腕に何かに引っ掛けられた跡があった。
「どうしたんだそれ?」
ルナが驚いた表情で、こっちを見た。しばらく停止している。
「・・・んだよ?」
「・・・お前、昨日のこと・・・っ、何でもねえわ」
ルナが少し、悔しげな顔をして顔をそらした。なにか言いたげだった気がするけど、くだらない話かもしれないので、あえて突っ込まなかった。
「ああそうかよ」
ルナが少し、俺にピリピリしている。なんでだろう。もしかして俺はルナと奮闘してたのか?そう考えれば腕の傷も説明が付くし、それをした俺に自覚がなくて怒っているのも判る。
「・・・っ」
でも、この鼓動の説明がつかない。俺は一体、ルナに何をしたんだ?・・・ルナは。
「俺に、なにした・・・?」
俺は急いでルナの部屋に戻る。何か手がかりがあるかもしれない。まずは布団をもう一回調べてみる。
「・・・っ!?!は・・・!???」
俺は驚愕した。見たことない、薄い、細い・・・ゴムみたいなのがあった。これ、あれだよな、きっとあれだよな。よく見たら、ゴミ箱に俺の抜け落ちた羽を見かける。・・・。
「なんで、これがこんなところに・・・」
頭痛が走った。俺はなにかが壊れたビデオテープのように、記憶が頭のなかで再生しかけた。なにか俺は、大事なことを忘れている。思い出したい。でも怖い。関係がきっと崩れることなんだって判る、んだ。
「・・・ルナ、えっと」
俺はルナのいない部屋で、練習をした。
「俺に、何か隠してることってある?・・・いやいやいや!ルナ、俺に昨日のこと・・・教え、・・・って言えるかよおおうあああああもおおおお!!!」
頭を掻きむしった。俺はやっと理解した。
俺の鎖骨にある痣は、おそらくキスマークだ。腰が痛いのもそれの楽しい続きが原因だって容易に想像できる。俺は地面に膝をついて、顔を布団にうずめた。
「・・・一体俺、何をしたんだよぉ・・・っ」
泣いた。こいつはガチで絶体絶命。俺はルナを陥れたのか、ルナも酔った勢いでだったのか。いや、これも勘違いの元かもしれない。俺は決めた。ルナにこのことを聴いて、後は・・・どうにでもなれ!
「ただ~いま」
ルナの声がした。遅い帰りだった。夕飯が丁度出来たタイミングで良かった。
「おーう」
俺は普通の態度を心がけて、味噌汁を器に盛る。
「今丁度出来たから席座って―――――」
ルナの腕が、俺の腹に伸びてそっと後ろから抱かれた。
「っ!?!?!!」
思わず声が出そうになったけど、叫べなかった。ルナがすごく優しい声をして、俺に呼びかけたからだ。
「ん、いい匂い」
耳が熱くなるようなセリフを吐いた。固まって動けない俺がいた。つうか、なんでときめいてるんだよ俺はっ!?はあ?あいつは男だぜ!?しかも最悪な殺人鬼!悪党っ!!
「・・・さ、さっさと席つけよ」
「へーいへいっ」
ルナの態度は、さっきのはおかしかったけど、いつも通りだった。俺がおかしいのか?いや違う、やっぱ違う。俺は完全に意識しちまってる。どうする?飯と風呂終わってから聴くか?聴きだしてみるか?
「・・・?武器いいのあったか?」
後ろから鉄のこすれ合う音が聴こえる。ルナはなにか組み立てているみたいだ。
「サブマシンガン買っちゃった~」
「まじか!どんだけなんだよ」
俺は笑った。ルナはその笑いに対して銃の性能について自慢してきた。俺もいつもの調子に戻ってきて、あいつと真正面の席で普通に食べられた。ルナの仕事の話を聴いた。
「ああ、お前が拐われちまった時の事件だけどな、」
「!?、お、おう」
「hi0が見事にオークションの中での特別珍しいもんかっさらってったぜ」
「ははっ、それであそこのオーナーは破綻か?」
「破綻っつーか騒動をわざと起こして、警察にあいつを引き渡すのがS.KILLERの仕事だったらしいってよ」
「あーね、うまくいったんだな」
「おう、俺もお前を救出出来たし、上出来だったぜ」
「・・・そっか」
俺は一気に視線を合わせるのが気まずくなった。ルナはもう食べ終わったみたいで、先に風呂に入るみたいだ。俺は皿を洗って、ルナのあがりを待って、アイツがあがったら今度は俺が入って・・・。
「・・・っ!!!?!?」
風呂に入って、やっぱり知りたくないことを知ってしまった。キスマークは鎖骨だけじゃない、俺の胸にだって数カ所あるし、俺の下半身の機能不全具合から見てやっぱ俺はルナと・・・かもしれない。
「・・・嘘、だろ」
すごく、心がしくしく泣きそうになっている。ここからあがるには勇気がいる。でも俺はやっぱり知りたい。じゃない、俺はルナにきっとそういう感情を抱いている。ルナがないとしても、この気持はいつか明かさないといけないんだろうし・・・。深呼吸をして、風呂からあがった。服を、ボタンのついた普通のパジャマに着替えて・・・それから、まだ居間室のソファにくつろいでいたルナを見た。ルナの近くによる。
「どしたー?さっきからかなり深刻そうな顔してるぜ?」
ルナは片手にビールをもちつつ、テレビから目を離さないで俺に声をかけた。
「・・・おま、何―――――」
俺はルナに見せるように、上着のボタンを外して・・・キスマークを見せた。ルナはそれを黙ってみている。俺の顔はおそらく真っ赤っ赤になってたろうな。
「・・・俺、記憶ないんだよな。お前が救出してくれて、飲み会あって、それからの後のことが・・・思い出せなくて・・・さ」
「・・・・・・」
「教えて、ほしい・・・です」
「・・・・・・」
ルナがふっと笑った。
「俺との約束も水に流したってか?おいおい、」
「だ、だってどうせ俺酔ってて・・・!!」
「しゃあねえ、思い出させてやるよ」
「はっ?ってちょっとルナ!?」
俺をルナが担いで、そのまま2階に連れ去られた。ルナの部屋にすぐに到着する。俺はルナに乱暴に寝かしつけられ、肩を持たれて抑えつけられた。
「って!!・・・何するんだよ!」
怒っているのもつかの間。ルナは俺の唇に、自身の唇を重ねてきた。けっこう吸い付く。言葉を奪われた。ルナの手が俺の胸を撫で始める。すごくくすぐったい。し、心臓部分に近いところに手を押し当てられた。やばい、絶対俺の鼓動を感じ取ろうとしてる。
「・・・くぁっ・・・な、何っ」
「気づいてたろ?朝から」
「っ!?」
「くははっ、バレバレだぜ?まあお前のガンガンに酔ってておねだりされちまった時には、俺も酔にまかせて愛でちまったけどな・・・止まんなくてよ」
「あんっ、や、だめっ」
ルナの手が俺を愛で始めた。さっきから胸の尖ってしまった部分を指でころころ転がされて、気が気でない。くすぐったいし、なんか変に気持ち良い。ルナが舌を入れてキスを交わしてくる。息ができない。苦しいのにすごく脳の裏側がしびれて、快感。
「・・・んくっ・・・んっ、ンンっ」
ルナの舌が今度は俺の首に、鎖骨に伝っていった。
「悪い、愛してるぜ。ミント・・・」
「・・・なん、で・・・謝るんだよ」
「俺みたいな悪党が、お前なんか一緒にいられねえからだよ」
俺の記憶の中の、ビデオテープがノイズ除去し始めている。同じセリフを、聴いた気がした。
「・・・腕、」
ルナが俺の両腕をもって、ルナの首後ろらへんに持ってくる。俺は無意識に手を組んで、ルナに軽く抱きつく形になっていた。
「もっと近く、」
ルナが俺の上半身を持ち上げて、俺ともっとくっつくようにしてくる。顔がとても近い。お互いの吐息が鼻にかかるほど。赤面をして視線をそらす俺。ルナはくすくす笑ってる。
「お前が誘ったんだぜ?」
ビデオテープが再生された。一部だけだけど、思い出してきた。
「・・・俺、酔って・・・?」
「まだ記憶にねえか?俺にふっかけた約束の話は」
「えっ?」
油断してたタイミングで、ズボンに手を忍ばしてきた。股間を撫でてくる。ルナの手が暖かくて、どうしても感じずにはいられない。そういう体に、昨日教育されたのかもしれないけど、こいつ絶対やりマンだって思う。
「何っ、してんだ・・・よ、」
俺の声が上ずってて、逆にこっちが恥ずかしくなってきた。ルナは唇を俺の首筋にあてて、滑らせる。今度は胸の尖ったものをかじってくる。舐められたり、吸われたり、舌で遊ばれている。
「んっ・・・ル、ルナっ、待って」
「俺がバイって教えてなかったもんな?悪かったな、でも本気だぜ?俺は」
ビデオテープが逆再生された。その記憶の追跡をしている間に、体は快感に覚えていくことにを耐えられないで、震えていた。俺の下半身の性器が、熱を持って起き上がってきている。自分でも初めて?の感覚だった。ルナが下着ごとズボンをずらしてきた。俺が恥ずかしくても身動きができないのを楽しんでいる。
「んあっ・・・はぁ、あっ」
咥えられた。すごいぬくい。し、すごい気持ちいい。キャンディーを舐めるかのように舌を滑らせて、濃厚に味わっている感触。すごく背中が痺れてくる。気持ちいい、すごく気持ちいい。握られても同じくらい気持ちいい。体が震えた。
「はあっ・・・~~~~~~っ!」
俺は完全に、ルナの手のひらで遊ばれている気がした。腕が若干羽化している。そうだった、ピピカ族は興奮しても羽化しちゃうんだった。ルナが笑って俺を見ている。
「昨日もけっこう出したくせに、まだ濃いんだな・・・お前」
「・・・っ」
赤面して、目をつむってそっぽを向いた。何も言い返せない。言い返したって、息が上がってイヤらしいボイスになるだけだ。ルナはお構いなしに、布団の枕元に手を伸ばした。鍵付きの小さな引き出しの鍵を出して、それを開けて中からローションを出してくる。
「っ・・・!?そ、れ」
「あん?知ってるだろそれくらい」
ルナがそれを指にたっぷりとっては、俺の穴に二本指を突っ込んできた。
「くあっ!?!」
変に声が上がっちゃった。すんなり入ってることにビビったし、なんか妙に快感が体中に走った。
「昨日散々遊んでやったからな、お前のココっ」
「あぁっ・・・ああんっ」
ルナが俺の穴で、指を使ったピストン運動をしてくる。体が震えて、声も出るし、気持よくて羽化も涙も止まらない。俺の喘ぎ声が部屋にこだまする。
「大丈夫、ココ防音だからっ」
ビデオテープが終盤意外、なんとなしに形になってきた。けど、それどころじゃない。俺のキャパシティを超えている。
「もうトロトロじゃ~ん?お前エロイね、ミントっ」
「・・・っ、ち、違うぅ・・・っ」
「どうかな?」
挿入している状態で、指をくいっと持ち上げられた。多分男性のところで言う感じやすいところを指先が圧迫してきているんだと思う。俺は気が狂ってつい叫んでしまった。何度も何度も圧迫されて、しかもその表面を撫でられて、ずるい、ずるいよルナ。
「はあっ・・・はあっ・・・んあああっ」
これは確かに、記憶が飛ぶ。快感に溺れてしまって、息も上がるし、言葉も出ないし、なんか、なんで。
「なんで・・・こんな、ことっ・・・」
完全に羽化してしまった。途中で自分の声が特有の鳴き声になりそうで恥ずかしい。ルナは黙って俺を見つめた。
「お前、思い出せないでいるつもりじゃねえだろうな」
「教えて、くれたって・・・いいじゃんか!」
「や~だね、お前で思い出せよ」
ルナも上のボタンを外して、下も脱ぎ始める。無理、あんなの絶対入るわけない。性癖がとことんやばい女なら、きっと食いつきそうなくらい立派というのが判る。無理、無理無理無理。
「・・・んっ、」
されるがまま、言われるがまま。俺はルナに抱き上げられ、翼でルナの肩にしがみついた。ルナは俺の腰を持って、ローションにまみれたそのブツを俺の穴に当ててくる。
「や、だっ・・・無理っ、ルナ、くあっ!?」
「昨日あんだけ暴れてたのに、今日はやけに大人しいな?平気だってーの。だいぶ調教してやったからなっ」
ルナは楽しそうに、でも俺のことを気遣うようにそう言った。俺は目をつむってはその所作を受入た。
「んっ、アァっ・・・!」
入ってくる。すごく判る。アツイし苦しい。苦しいけど、ルナの先端にあの気持よかった箇所を刺激されちゃって、思わず鳴いてしまった。ルナが驚いてこっちを見た。
「なんださっきの鳴き声!かわいいっ」
「は、恥ずかしいっ・・・ん、んあっ」
ルナが動かしてくる。こするように抜いたり、挿したり。慣れてるな俺。痛くない。ちょっと上に押し上げられるような圧迫感が苦しいけど、多分平気。
「あっ、ルナっ、だめっ・・・!」
向こうは聴いてくれない。ルナがだんだん激しくしてきた。真剣な顔つきにもなってくる。すごく恥ずかしいし、ルナをかっこいいとも錯覚し始めている。俺ってなに?マジでルナのこと好きなんだ?
「・・・ルナぁっ・・・俺っ、」
最後の思い出せない記憶を、思い出した。
「・・・ルナぁっ・・・俺っ、」
「・・・あ?」
「好き・・・大好きっ・・・だか、らっ」
「・・・・・・」
「離れたく・・・ないっ。邪魔かも、しんないけど、俺ルナが好き」
「・・・・・・」
「だから、俺が飛べても・・・飛べなくても・・・んっ」
「・・・・・・わかったよ。気の済むまで、俺のもとにいなよ。ただちゃんと親探しも、密猟者退治もしっかりやれよ。ハスラーになると約束しろ」
「!そ、そしたら、ルナと対立しちゃっ―――――」
「構わねえよ。・・・俺の仕事の邪魔してみ?負けねえからな?」
「・・・うんっ」
「・・・はっ、はぁっ」
思い出した。俺は昨日の時点で、ルナに告白しているんだった。それで、俺はハスラーになるって約束したのか?えっ?ルナは俺の表情を見て、俺との約束を思い出したのだなと悟った。体を離した。ルナはベッドから両足を出して、床についた。
「お前の約束は、酔いに酔った勢いでのもんか?」
「ち、ちがっ」
「お前の好きも、俺と離れたくないも、全部記憶の最中でしかない約束か?」
「俺、本当に」
「聴きたくねえよ、何も」
ルナが本気で俺に怒ってる。怒っているのは、俺が嘘をついたから?それってもしかしてルナも、俺のことを・・・?
「・・・っ」
俺は後ろからルナの頭をゴツンと殴った。
「いでっ!?」
「ばっかやろう!俺が本音を酔った勢いで言っただけだってーの!!嘘でもなんでもねえよバカっ!!!」
「・・・―――――!」
ルナが俺をまじまじと見た。俺は羽の状態で肩をすくめて話をした。
「・・・いつからだっけな?そうだよ、一回目の飛行練習の時。俺は本当は・・・寂しかった」
「・・・」
「寂しいし、でもそんなこと言ったらお前に迷惑でしかないし。・・・ルナにとって俺はお守りの存在でしかなくて、早くさっさと俺を空に返したほうが断然、ルナの仕事も警戒する要因も減るだろうから・・・って」
「・・・ミント・・・」
「・・・本音は、お前のこと好きになってるし・・・。離れたくねえし・・・この生活だって、嫌いじゃない。ルナの身の回りの世話も、御飯作るのも、楽しんでやってるし」
「お前、」
「だから俺っ―――――」
ルナが俺を抱きしめてきた。ルナの声が震えている。
「ありがとう、本当に・・・お前を拾って、よかったよ。ミント、サンキュな―――――」
「・・・・・・泣いてる?」
「っせぇよ!」
ルナが本当に泣いている。今まで、誰一人としてここまで傍にいたいと思われたことがなかったんだろうな。ルナが手のひらで涙を拭いながらも、俺と向き合って話してくれた。
「言ったろ?俺は狂った殺人鬼で、お陰でいつも危険と隣り合わせだし、女も擦り寄ってきて、依頼もひどい溜まり様だし、遊びになかなかいけねえし・・・だから、お前は俺といたらきっと退屈してるって、」
「いやいや、暇じゃねえよ?家事ってのは」
「根っから世話するの好きなんだろ?お前」
「たりめえだ!下に3人もガキがいたんだし、俺はあっちでは子供の面倒見るのバイトでしてたんだからな」
「バイトであんのかよそんなの!?」
「飛ぶことの教えだって、身の回りの整頓も教えるし、勝手にどこかに飛ばれないように警戒してる!」
「お箸の使い方ダメだったお前がなぁ~・・・」
「笑うなよバカ、」
「はぁぁああミントぉぉ~~~~っ」
ルナが俺に勢い良く飛び込んだ。羽が若干舞った。
「・・・愛してる、ミント」
「・・・照れるから二度と言うなよ」
「愛してるっ」
「言ってる傍からてめえ!?」
しばらく俺は、ルナとの交わしを楽しんだ。明日は絶対動けないだろうな・・・。