試力

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訓練時における試力の要点

站椿は不動の動、つまり静中の動である。

試力は、動中の静である。つまり不動の動で獲得した力を運用する。

全身は水飴ような粘度の高い中にあり、意念を誘導して争力を継続的に掌握し、中心線を体得して身体変位の状況下のもと無作為に自由自在に操る。

全て将来の発力のためになくてはならない基礎的条件である。

糸を操るようにゆっくりと。大きな力は入れない。また、止めることはない。

ゆっくりと試みることが効果をあげる。

微妙な力加減と全身に働く阻害抵抗力を、上下貫いた中心線感覚を維持した制御を体得する。

大動は小動に及ばず、小動は微動に及ばず、微動は不動に及ばず。

やがて、全ての感覚は中心線感覚が向上すれば誘導してきた阻害抵抗力は全身を包容した空気抵抗を動けば自然と捕らえることができる。

力を試みていっそう求めるのが、

小さく動く中で、速く動くことを求めて

動く中に静かさを求め、静かさの中に動くことを求め、

行ってまた止まりたいと思って、止まってまた行きたい、

と思う。

更に訓練して、大きく動く小さく動く、速く動く各種リズムが均等と変速の全てを体得する。

上下の中心線感覚及び全身くまなく矛盾の力を得て、それを常に運用できる如く掌握し、双方対峙の時、その中心線を守り、その中心線を用いて戦機を捕らえる。

中心とは、重力に対して抗力が働く様に順逆に働く力となる作用反作用、応力、軸力、弾力等のつり合い力であり物体の合力の中心が重心である。

また逆に働く力は分力である。

これに伴い生体における防衛反応となる感覚統合は自己の中心(重心)を捕らえる。

中心(重心)を捕らえるには、有る力が働けば、必ず反対に働く力が発生するこれらをつり合い力(相対的操作)となる技術(梃子体)を体得して重心的中をさせる。

この重心的中の状態は重力による位置エネルギーであり運動エネルギー「0」保存の状態でもある。

これを捕らえることにより即ち運動エネルギーに転化できる状態である

動中の静となる全ての動作は動的つり合い運動であり動く中で重心の在りかを的中させる。つり合いとは、バランスを捕る有る力が働くと同時に反対に働く力が発生した相対的中間作用となる均整の状態であり重心の在りかである。

力学的には、位置エネルギーから運動エネルギーへの転化が何時でも発揮できる矛盾の状態である。