ジェノタイプとは、 遺伝子型(いでんしがた)、別の表現をすると
ある生物個体が持つ遺伝子の構成のことです。
英語では、 【genotype】と書きます。
ジーノタイプとも読みます。
ヒトパピローマウイルス(HPV):危険なジェノタイプ
子宮頸癌の主な原因は、ハイリスク型のヒトパピローマウイルス(HPV)の持続感染です。
HPVには100種類以上の種類があって、そのほとんどは一過性(不顕性感染)で、ウイルスは免疫の力で自然に消えます。
ただし、ハイリスク型とされている、13 種類のジェノタイプは、
(16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、68)
前癌病変から子宮頸癌へ進行する可能性があります。
HPV感染から癌に至るまでの進行度は、ジェノタイプによって大きく異なっています。
前がん病変は、軽度、中度、高度の3段階があり、CIN1~CIN2~CIN3と移行していきます。
特に、(16、18、31、33、35、52、58)の、7つの型は、前癌病変(CIN1~2)は自然消失しにくく、高度病変へ進展しやすいことが判明しています。
日本人では67%の子宮頸がんとHPV16型、18型が関与していると報告されています。
HPVのジェノタイプ判定は、あらかじめ行われた組織診断の結果、
【軽度前がん病変=CIN1】又は【中度前がん病変=CIN2】と判定された患者に対し、
治療方針の決定を目的として、ハイリスク型HPVのそれぞれの有無を確認した場合に健康保険が使えます。
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、『長期間経過後に、死にいたる可能性が高い疾患=子宮頚がん=になる』ウイルスです。