B型肝炎は、HBV(B型肝炎ウイルス)の感染によって起こる、肝臓の病気です。
HBV(B型肝炎ウイルス)は、主として感染している人の血液が、他の人の血液のなかに入ることによって感染します。
B型肝炎には、急性B型肝炎と、慢性B型肝炎があります。
慢性B型肝炎
B型肝炎ウイルスが体内に存在していても、肝炎を発症していない人を、
B型肝炎ウイルス持続感染者(HBVキャリア)と呼びます。
母子感染も含め、3歳頃までに感染した場合は、80〜90%ほどがキャリア化します。
その多くは、免疫機構が発達する20歳前後で肝炎を発症します。
ただし、慢性化するのはそのうち10%ほどです。
残りは症状がなく、肝機能も正常な「無症候性キャリア」という状態で一生を過ごします。
慢性肝炎が悪化する場合では、慢性肝炎感染後20〜30年で肝硬変に移行し、肝がんを発症します。
ただし、慢性肝炎や無症候性キャリアから、一気に肝がんに移行する場合もあるため、
定期的な肝がん早期発見のための検査が必要です。
主に、幼児の頃に感染した場合に、慢性化します。
急性B型肝炎
大人になってからのB型肝炎の感染は、主に、一時的な感染です。
70〜80%は症状が出現せず、時間がたつと、ウイルスは自然に体外へ排除されます。
残りの20~30%は、急性肝炎を発症しますが、その後は、ほとんどが治癒します。
急性肝炎を発症すると、全身の倦怠(けんたい)感・食欲不振・悪心(おしん)・嘔吐(おうと)などの症状が現われます。
また、その後、黄疸(おうだん)が出現することがあります。
急性B型肝炎から、慢性化するのは1〜2%です。
でも、それがアナタじゃないとは言えないのです。
HBV(B型肝炎ウイルス)は、性行為で感染する場合があります。
一般にHBVに感染している人の血液の中には、HBウイルスが大量に存在します。
C型肝炎ウイルス(HCV)や、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染している人の血液に比べても感染力が強く、
本人が気付かない程度の炎症でも、精液や体液、分泌物などの中にごく微量の血液が混入することがあり、
それらを介して、HBVの感染が起こることがあります。
急性タイプなのに慢性化するジェノタイプAのB型肝炎
近年、若い年齢層を中心に、性行為に伴うHBV感染が拡大する傾向にあります。
特に、1986年に「HBV母子感染防止事業」が実施された後に生まれた若い世代では、
母親のお腹から生まれる時に、すでにB型肝炎ウイルスに感染している、【母子感染】型は
ほとんど、見られなくなってきています。
2013年現在で言えば、28歳未満の若年層がB型肝炎に感染しているなら、
ほぼ間違いなく、性行為が感染の原因でしょう。
特に、欧米圏が主流で、日本ではあまり見られなかった、ジェノタイプAのHBV感染が、
20~30歳代を中心に広がりつつあります。
HBVにはその遺伝子型(ジェノタイプ)によって、AからHまでの8つのタイプがあるんです。
ジェノタイプAのHBVに感染した人の、10%前後が持続感染状態に陥る(キャリア化する)ことから、問題となっています。
この程度では、うつりませんが・・・
B型肝炎に感染している人と