「群集の一般性と独自性を履歴効果で両立させる」

2020年7月7日(火曜日) 16:00~

深見理さん(スタンフォード大学)

「群集の一般性と独自性を履歴効果で両立させる」

要旨:群集の生態や進化の研究には、どんな生き物や生態系にもあてはまる一般法則を見つけるためのもあれば、個々の生き物や生態系の独自の特徴を知るためのものもあります。このふたつは相容れないように思えますが、群集をよく知り、その知見を保全や農業、医療などに役立てるには、一般性を目指す研究と独自性を目指す研究の両立ができるとよく、そのためには特に履歴効果(または先住効果)についてもっと調べていくとよいと私は考えています。この考えを、花の蜜の微生物と受粉者との関係を対象に取りくんできた研究を例にしながら説明したいと思います。最近得た未発表の結果も紹介したいと思います。