生態学こまば教室では、
主に若手研究者を招待して研究紹介をしていただき、議論を通して相互の交流を深めたいと思っております。
誰でも参加 できるオープンな セミナーなので、関東近辺の皆さまは是非気軽に参加してください。
また、セミナーで発表していただける方も募集しています。
熱いパッションをお持ちの方のご連絡お待ちしています。
動物では、捕食は被食者にとって強い選択圧となり、被食者では生存率を高めるような多様な進化が生じてきた。特に、卵は他の発生段階と比べて逃げられず脆弱であり、発達中の胚には栄養素も豊富に含まれるため、より強い捕食圧を受けてしまう。多くの種では親による卵保護が無く、卵自身の防御形質が主要な対捕食者防御である。そのため、卵自身の防御は生存率に強く影響する重要な適応的な性質である。しかし、卵は一般的に野外で見つけにくく、集団内の産卵数も明確でないため、野外における捕食圧の定量化による検証は困難である。さらに、卵は非常に多くの外的要因から胚を保護する機能も持つため、卵形質の進化が捕食による影響なのかも判断しがたい。また、卵の防御形質を種内で比較できれば、防御形質のみの効果を検証でき、捕食がもたらす卵形質の進化に迫れる。しかし、種内で卵形質に変異のある動物は非常に珍しいため、種内で検証できた研究はほとんど存在しない。
そこで演者は、卵嚢の硬さに種内変異が生じているクロサンショウウオの卵嚢に着目した。本種は、目立つ卵嚢を止水に産卵するため、調査が容易であり、また卵嚢に対する乾燥や水流などの要因を省くことができる。本発表では、野外実験と室内実験によって明らかにした、捕食圧が駆動する卵形質の進化過程について紹介する。
参加申し込み締切:2026年7月27日(月)23:59 (対面参加者はお早めにご登録お願いします)