生態学こまば教室では、
主に若手研究者を招待して研究紹介をしていただき、議論を通して相互の交流を深めたいと思っております。
誰でも参加 できるオープンな セミナーなので、関東近辺の皆さまは是非気軽に参加してください。
また、セミナーで発表していただける方も募集しています。
熱いパッションをお持ちの方のご連絡お待ちしています。
動物の行動メカニズムを探求する第一回 システム行動学研究会が5/30,31(金,土)に開催されます。
https://systemsethology.github.io/website/event_01/conference01_home/
今回その前夜祭として、岡山大学 宮竹貴久先生をお招きすることになりました。
宮竹先生は行動・進化・生態のすべてをテーマに、昆虫を始めとした小動物が環境とどのように相互作用して生きているか、特に環境変動が生物の形質に及ぼす影響についてご研究されています。
中でも今回は捕食回避行動として考えられている”死にまね”にフォーカスして、基礎から応用まで幅広くお話していただきます。
本テーマは翌日に控えたシステム行動学研究会と深く関連があるということから、連携して開催することになりました。
動物はなぜ死んだふりをするのでしょうか?ファーブルは甲虫の死んだふりを観察し、この行動を神経的に陥る仮死状態だとしました。その後、この行動の適応的な意義について誰も注目しない時代が続きました。演者は昆虫がどんなときに、なぜ死んだふりをするのかについて四半世紀にわたって調べてきました。最初はアリモドキゾウムシを材料として死んだふり行動を観察しました。次にアズキゾウムシ、そしてモデル生物のコクヌストモドキ(いずれも甲虫)を使って死にまね持続時間の長短を育種し、どんなに刺激しても死にまねしない集団と少しの刺激で瞬時に死にまねする集団を確立しました。これらの集団を使って死んだふりが生存上有利なことを世界に先駆けて十分なデータで示し、死んだふりと遺伝的にリンクする形質を探索し、その分子レベルの研究も行いました。セミナーでは、死んだふりの行動観察に始まり、「死にまねシンドローム」と演者らが名付けたドーパミンを主軸とした多面発現モデルの提唱に至るまでの過程についてお話します。
researchmap:https://researchmap.jp/read0074488
参加申し込み締切:2025年5月28日(水)(対面参加者はお早めにご登録お願いします)