植食性昆虫の多様性:

植物との共種分化を解きほぐす

11月20日(金)

植食性昆虫の多様性:

植物との共種分化を解きほぐす 村上正志 (千葉大学)


植食性昆虫は、微生物を除いて、地球上の多様性の半分以上を占め、動物ー植物相互作用系は、地球上の多様性(微生物を除く)の少なくとも40%を占めると言われている。このような、多様性は、植物との共進化(共種分化)により生じたと考えられる。私は、植食性昆虫の多様性に対して、群集構造に見られるパターンからその生成機構を探るというトップダウンの見方と、防御ー解毒機構の進化というボトムアップの見方、両面からアプローチしている。将来的には、これらを組み合わせて、植食性昆虫の、しいては、地球上の生物多様性の生成維持機構について、理解したいと考えているが、現時点では、これら両面からのアプローチをつなげようとあがいている最中である。本セミナーでは、これら両方のアプローチによる事例を紹介し、皆さんと、今後の展開について、群集生態学の方向性について議論できれば何よりである