ヒグマ春夫
これまで、私は、ビデオを、音楽・美術・身体・映像との関係の中で考えてきた。その場が、サウンドファクトリーでの一連のパフォーマンスであった。その結果、思うには、ビデオシステムを導入しての展開は、複合的・重層的な空間ができる。これは、ビデオが強制反復メディアであることを物語っている。私は、このような、テクノロジーが造りだすメディア現象を、自然に向けての人為的メッセージとし、その対極にひのえまたをおいた。ひのえまたには、木、川、山、石がある。これらは、自然が生みだした、私たちへのメッセージである。私は、ビデオ、木、川、山、石等を使った営為を通して、ビデオと対峙し、差異を基礎に、そこでの出来事を、都市に持ち帰り、都会の中で、生成と質的時間がもてるパフォーマンスをひのえまたで展開したい。