「わたしたちは見えるものではなく、見えないものに目を注ぎます。
見えるものは過ぎ去りますが、見えないものは永遠に存続するからです。」
コリントの信徒への手紙 Ⅱ 4章18節 新約聖書 330ページ
短い時間でまとめあげた各学年の感謝の日。
一人ひとりが与えられた役割に責任を果たしていました。
私たち観客は舞台上の発表に一喜一憂してしまいがちですね。しかし、積み重ねてきた毎日の時間の中で、考えたこと、深めたこと、友だちとの関係性はきっと心の内側に成長の種として蒔かれたことでしょう。
「見えるもの」は「見えないもの」に支えられていると聞いたことがあります。目には見えない、愛すること、信じること、希望をもつこと、子どもの全てを動かす内側を大切に育てていきましょう。
校長 橘
こうゆうところが、平和学園って好きなんだよねぇ
児童玄関を入ると、2階にあがる中央階段のところに大きく年間聖句が飾られています。
「あなたの道をたどり 一歩一歩、揺らぐことなく進みます。」詩編 17編5節
その大きさ、模造紙約2枚分!それを全て、図工などであまった画用紙の切れ端をちぎって貼って、子どもたちが休み時間に作り上げたのです。
保護者の皆さん、オープンスクールの時にご覧になられましたか?
今年のデザインは5年生の女の子のアイディア。今年も大作です。
小さなパーツを一枚一枚貼り合わせて作る貼り絵は、完成までにとても時間がかかりました。
ちぎった画用紙の大きさも貼り方も子どもたちの個性が溢れていて、みんなの協力のおかげでとても素敵な作品になっています。
いつもは、子どもたちは遊ぶことに忙しい休み時間ですが、雨でグラウンド遊びができない日に「年間聖句の掲示をつくるお手伝いをしてくれませんか?」と校内放送をかけると、続々と子どもたちが集まってきてくれて、みんな使命感をもって取り組んでくれました。
ある1人の子が「こうやってさ、いろんな学年で一緒に何か作ったりできるの楽しいよねー。こうゆうところが、平和学園って好きなんだよねぇ」と笑顔で話している声が聞こえてきました。
その場に一緒にいられた私は、子どもたちから胸いっぱいになるほどの幸せをもらいました。
子どもからこんなにも幸せをもらえる・・・こうゆうところが、平和学園って好きなんだよなぁ。
A・M
私は野鳥が好きだ。
バードウォッチングを始めて、かれこれ40年が経つ。
きっかけは小学校6年生の夏。自由研究など何でもいいと思っていた私に、友達のMが声をかけてきた。
「いっしょにバードウォッチングしない?」
野鳥との出会いだ。
鳥のことなど気にもしていなかったが、始めてみると自分でも驚くほどズッポリはまった。毎週末、Mと二人で鳥を探し回った。遠出もした。
種類の多さに驚き、その可愛さにはまり、鳴き声が聞こえるとすがさず空を見上げてその姿を追い、図鑑と双眼鏡で正体を確かめてはMと喜びを分かちあった。
毎日決まった時間に自分の部屋の窓を開け、ハシブトガラスとハシボソガラスの数をひたすら数え、グラフに表したりもした。
研究するつもりも、カラスの数から何かを考察するつもりもなかった。
でも、鳥と出会い、空を見上げることが増え、それが好きになった。
50をこえた今でも、それは変わらない。
空を見上げよう。
野鳥との出会いと共に、心も高く上げられる。
そんな気がする。
この学校の先生になってからも、子どもたちといっしょにたくさんの鳥を見た。先生たちとも、いっしょにたくさん鳥を見た。
それは、大事な宝物だ。
髙岸 博康
「空の鳥をよく見なさい。」 マタイによる福音書 6章26節