2024.03.21|Thu

【国際交流】社会学部社会福祉学科主催2023年度タイ海外研修

1日目:2月18日 研修スタート

今年度は、社会学部社会福祉学科以外にも、社会学部の他学科や文学部、経営学部、国際学部、情報連携学部、
生命科学部、福祉社会デザイン学部の様々な学科から24名の学生がタイ海外研修に参加しました。

タイ海外研修はまずバンコクからスタート。

1日目は、バンコク到着後、チュラロンコン大学の学生と顔合わせ、食事会を行いました。

2日目:2月19日 タイ文化の講義とバンコク市内文化視察

2日目は、チュラロンコン大学東洋大学バンコクオフィスと顔合わせをし、
チュラロンコン大学東洋大学バンコクオフィスの概要やタイ文化についての講義を受講。
タイ文化の基礎知識から、タイの古代禁止令やタイ人が気分転換や眠気覚ましに使われるヤードムなど幅広く紹介され、
タイについて理解を深めることができました。

チュラロンコン大学の食堂で昼食後、チュラロンコン大学学生とバンコク市内を視察。
見慣れないタイの風景に参加学生は胸が躍っていました。
また、チュラロンコン大学学生との親睦を深めることができました。

3日目:2月20日 JICAタイ事務所訪問とシーカーアジア財団訪問

3日目は、午前中はJICAタイ事務所を訪問。JICAがタイで行っている取り組みについての講義を受講。
障がい者の社会参加の支援や移民支援など、様々な取り組みがされていることが分かりました。

午後は、シーカーアジア財団に訪問。タイの格差社会について知見を深めた後、スラム街見学を行いました。

その日の夜は、在タイの専門職の方々との食事会を行いました。


4日目:2月21日 国連ビル訪問とAPCD訪問


4日目は、午前中は国連ビルに訪問。国連ビルでUNESCAP(国連アジア太平洋経済社会委員会)、
ILO(国際労働機関)の講義を受講。

午後はAPCD(アジア太平洋障害者センター)に訪問。APCDが行っている取り組みなどについて学ぶことができました。

5日目:2月22日 パーソネルコンサルタント、国際労働財団の講義とスラム街見学


5日目は、在タイ日系企業に人材派遣を行うパーソネルコンサルタントとJILAF(国際労働財団)の講義を受講。
その後、JILAFが支援するゴミ処理場近くのミャンマー難民が多いスラム街を見学。
現地でしか感じることのないスラム街の現状や現地で支援活動に取り組む講師の話に、学生たちは真摯に向き合いました。

6日目:2月23日 JICA草の根技術協力プロジェクト


病院に併設された高齢者のデイケアサービス施設を訪問し、医療やリハビリなど自治体が行っている取り組みについて
学びました。そこでタイの高齢者の方々にダンスを披露して頂きました。

また、高齢者デイケア施設に隣接している病院の見学もしました。そこでは、一般的な病気の治療だけではなく、
タイ式や中国式の治療法も行っていることが分かりました。

CUI Houseに戻った後は、各グループに分かれてバンコクの振り返りを行いました。

7日目:2月24日 バンコクからランパーンへ

CUI Houseを出発し、バンコクからランパーンへ飛行機で2時間弱移動しました。

夕食はタマサート大学の皆さんが招待してくださった素敵なレストランでタイ料理を楽しみました。
タイの学生の方とも沢山お話することができて、これからの3日間が楽しみになりました。

8日目:2月25日 プレゼンテーション①&村落見学

タマサート大学へ訪問をし、東洋大学学生たちが日本語、日本文化についての発表をしました。

タイの学生たちもすごく興味を持って質問も沢山していただいて嬉しかったです。

また、タマサート大学のRungnapa先生からのタイの高齢者福祉についての講義、
BannTung Bor Pan村長による地域での高齢者福祉対策についても講義をしてもらいました。
大学内で昼食をとり、午後は6グループに分かれ、寺院訪問や村落の福祉についてお話を聞かせていただきました。ホテルに戻った後は、ランパーン市内で自由行動と課題を行いました。

9日目:2月26日 市庁舎訪問、村落見学、プレゼンテーション②

Ko Kha市長からの子ども、障害者、高齢者対策についての講義を受けました。

Ko Kha市で行なっている、より市民の声を近くで聞くことのできるコミュニティーづくりなど、
日本にはないアイデアを聞くことができました。

その後、グループごとに分かれ村落訪問を行いました。
私のチームでは高齢者団体の施設で藍染の体験をさせていただきました。
初めての体験で布を巻いて柄を作っていく過程がとても楽しかったです。

午後にはタマサート大学に戻り、東洋大学生からの日本の貧困課題、LGBTQ +、高齢者支援、
子どもの貧困の発表を行いました。そして、タイの学生によるタイのムスリムのLGBTQ +の
プレゼンテーションも行なっていただきました。
それぞれ準備してきた成果を十分に発揮できた素晴らしい発表でした。

10日目:2月27日 振り返り、ランパーン出発

ついにタイでの最終日、タマサート大学で3日間の振り返りをしました。

グループごとに分かれ一枚の紙に振り返りを記入し発表をしました。

その後、賞状授与式を行っていただき、キャンパス長から素敵な賞状を頂きました。

また、タイ正月(水かけ祭り)で飾られるという飾り物作成の体験もさせていただきました。

みんなそれぞれの色使いで、個性豊かな作品が完成しました。

11日目:2月28日 羽田空港到着

6時間のフライトを終え、羽田空港に到着。

短かったような長かったような、約10日間の研修が無事終わりました。

みんなそれぞれの目標に向かって沢山吸収し、プレゼンテーションでは
成果を発揮できたと思います。
また、タイの学生はもちろん他学部との交流も出来て、
とても充実していて参加出来てよかったと思いました。

スワンナプーム国際空港にて最後の夜ご飯「カオソイ」が
タイ料理で一番お気に入りになりました!

(研修全体を通しての感想)

タイ海外研修を通して、タイ文化や福祉課題などについて幅広く学ぶことが出来たと感じます。
日本では近年、地域コミュニティが希薄化しているため、タイの地域コミュニティの強い繋がりを見て、
日本の地域コミュニティ課題について考えることができました。また、タイでは女性の社会進出や
LGBTQと呼ばれる方がLGBTQを隠すことなく暮らせる国であり、それがタイの「強み」であることを学びました。
今回の研修で、他国との比較を通して現代日本で何が出来るのかを考えていく必要性について
改めて実感させられました。


この研修ではタイのポジティブな面はもちろんネガティブな面もたくさん見られたと感じます。
バンコクには発展途上国とはいえないほどの大きなビル、地下鉄も通り観光客で賑わっています。
寺院なども多いことや、国王を敬う国民の精神など仏教ならではの昔からの信仰心が根付いている点でも
タイの素敵な所だと感じました。その一方、スラムに訪れてみると、
他の国の支援までも必要とする貧困に苦しむ人々も存在していました。
日本にはないこのギャップを目の当たりにしたからこそ、
この気持ちを忘れずに今後自分がどのような形で発展途上国へのサポートが出来るかを考えていきたいと思います。

記事作成:社会学部社会福祉学科3年 鈴木理子、文学部英米文学科2年 植松こまち