芦屋キリスト教会
リフォーメーションプロジェクト
<教会創立100周年記念事業>
<教会創立100周年記念事業>
宗教法人芦屋キリスト教会 リフォーメーション・プログラム(原案)
(1)「長谷川(敞・初音)牧師記念礼拝堂」建設計画(案)
(Revs. Takashi and Hatsuine Hasegawa Memorial Sanctuary)
1) 礼拝室(Sanctuary)30~60名収容
聖壇(プラットフォーム) 説教台、聖書台、聖餐卓、オルガン、音響・照明設備
2)中二階(バルコニー的)集会室 20名
3)エンプティ(スケルトン)スペース 50~80名収容
カフェスペース(テーブル、チェア)
音響・照明設備、書架
4)牧師事務室 4人事務作業スペース、
5)応接室 来客面談室
6)キッチン 30名食事提供可能
7)トイレ
8)移動家具など収納スペース
9)*牧師簡易居住スペース(2DKサイズ?)
宗教法人芦屋キリスト教会 リフォーメーション・プログラム(231126)
具体的な提案
(1)「長谷川敞・初音牧師記念礼拝堂」建設計画(案)
(Revs. Takashi and Hatsuine (Hasegawa) Memorial Chapel)
1) 礼拝室(Sanctuary) 30~50名収容
聖壇 説教台、聖書台、聖餐卓、オルガン、音響・照明設備
2)オープンアクティビティスペース 50~80名収容
カフェスペース(テーブル、チェア)
音響・照明設備
3)牧師事務室・応接室 4人事務作業スペース、来客面談室
4)キッチン 30名食事提供可能
5)トイレ
6)*牧師簡易居住スペース(1DKサイズ)
一粒社ヴォーリズ建築事務所に設計監督の依頼
その歳に土地の合筆を行う
施工業者についての検討を行う
(2)資金計画
1)建設コスト 総額 1億円プラスアルファを予想
募金計画 目標5000万円(10年計画)
募金口座 東京三菱UFJ 芦屋支店 普通
「宗教法人芦屋キリスト教会」483-0264327
ゆうちょ銀号振替口座
募金方法の検討・実施(2023年クリスマスから)
別途 2)教会運営安定化資金 3000万円
通常教会会計安定資金(資金運用などでによる果実)
(3)メンバーシップ・プラン
1)芦屋キリスト教会会員 芦屋キリスト教会において信仰を告白し、教会生活を営む(年間定額献金)
2)Unfinished Community Member
3)芦屋キリスト教会プログラムメンバー(年間定額会費)
5)芦屋キリスト教会アフィリエイトメンバー
(芦屋キリスト教会とのつながりを持つ団体のメンバー)
4)芦屋キリスト教会サポートメンバー(年間定額寄付)
5)その他のサポートメンバー(不定期寄付など)
芦屋キリスト教会リフォーメーションプロジェクトとは①田淵 結
2025年に創立100周年を迎える芦屋キリスト教会は、この記念の年に新しい形のキリストコミュニティ(コイノニアとしての教会:キリスト教を軸とする地域共同体)を目指して、様々なプロジェクトを立ち上げようと願っています。それは:
(1)礼拝堂を中心とする敷地、建物、設備の整備、建設
(2)新しいメンバーシップ制度の紹介
(3)地域に意味のある活動プログラムの展開
の三つの柱をメインとしています。以下それぞれのイメージをご紹介します
(1)礼拝堂を中心とする敷地、建物、設備の整備、建設
1)これまでの芦屋キリスト教会
芦屋キリスト教会は、1960年代より礼拝堂を持たない教会でした。以前の礼拝堂のあった場所が空地となり、その南側にかつての「はこぶね幼児教育アカデミー(はこぶね保育園)」園舎を礼拝場としてきました。そのせいかここが教会であるということを知ってくださる一般の方々も少なく、なにやら「怪しい団体、施設」と思われてきたところも正直あります。芦屋市からは空き家の調査を受けたこともありました。またその園舎の西側を芦屋市に駐輪場として無償でお貸ししてきた結果、駐輪場を取り囲む白いフェンスがちょうど園舎の目隠しとなり、ますます「怪しさ」が強まっているのかもしれません。
先代の礼拝堂を取り壊したときに、教会としてはまず南側の園舎を整備して幼児教育活動を行い(そのために敷地の西北角の土地を売却)、その後かつての礼拝堂跡地に新しい礼拝堂を建築する計画が立てられていました。しかしその計画の中心的な推進役であった田淵薫明(しげとし)牧師が、さらに阪神淡路大震災の後、幼児教育活動の責任者でもあった田淵治子氏も亡くなりました。、教会としてはその後、田淵創氏によって牧師のいない教会として有志の方々ともに日曜日の礼拝が守られてきました。そのような状況のなかで礼拝堂再建問題はそのまま棚上げ状態とされてしまったのです。教会としては、それまで関西学院宗教主事として働き、やがて関西学院の院長も務めた田淵結牧師が、2019年3月に学院を定年退職されたのを機会に、教会として同牧師を正式に迎え、これからの教会活動を担って頂くこととなりました。
ただし教会の当時の現状としては、多くの教会員の方々が高齢となられてしまい、お住まいも遠くに移られたりして、礼拝出席者は非常に少数となり月一回の礼拝を守るというところでした。そこで田淵結牧師の働きの最初として、何とか礼拝回数を増やし、現在の礼拝場の雰囲気を整え、プログラムを充実するということでしたが、コロナ禍を経験しつつも現在はようやく第五日曜日を除く毎週の日曜プログラムを実施することができつつあります。そのなかで前神戸ユニオン教会牧師であったDonald Van Antwerpen先生(Don先生)の協力もあって月一回の英語礼拝が実現しました。ちょうど2025年の創立100周年を迎えるときが近づきつつあり、結牧師の提案により第二世紀目を迎える教会として、その新しい形を考える「芦屋キリスト教会リフォーメーションプロジェクト」がスタートしました。
2)はらっぱの教会
そのプロジェクトでもっとも分かりやすい企画は田淵薫明牧師の遺志でもある礼拝堂新築ですが、決してそれが最大のゴールではありません。ただ新しい礼拝堂によって私たちがキリスト教会であるということを広く知っていただけるもっとも明確なしるしとなることを期待しています。私たちが集まっているもよう、讃美歌の歌声やオルガンの音色などが聞こえるというところで、近くの方々や通りすがりの方々に「ああ教会がある」と知っていただけるでしょう。決して大人数がお入りいただける礼拝堂を考えてはいません。50人ぐら、いや30人ぐらいでも、が集まれる場所で十分かもしれません。ひとりひとりのお顔を見ながら、お互いの声を聴きながらの礼拝、膝附合わせて、集まられる方々の親密さを感じられる場をと思います。建物だけではなく、それを囲む空間の豊かさも大事にしたいのです。
今まで私たちの教会は空地が目印でした。それを私は「はらっぱ」と呼んで、教会を「はらっぱの教会」とニックネームを付けています。その空地、空間のゆたかさ、それをいまも感じてくださる方々もおられることに気づきました。Don先生がときどき企画されているイベントには子どもたちも集まってきますし、そのお世話に高校生諸君も来てくれるときがあります。すると子どもたちや高校生諸君が走り回って鬼ごっこをしたり、サッカーをはじめたり、その場所の楽しい使い方を教えてくれます。またこの空地の傍らにすわって静かな時を過ごされる方もおられます。気づいたらこの空地にはベンチなどがないので、いまそれを作ってもらいつつあります。「主は私を緑の野に伏させ」(詩編23編)と、そこで過ごされる時間のどこかで神様との出会いがあることを願っています。
3)建物の働き
もうひとつ、教会という場所の落とし穴というか、これまで十分に考えられてこなかったポイントがあります。それは教会は日曜日だけの場所という思い込みです。現実にこれまでの私たちの教会も、日曜日以外は誰も来ない場所、使わない場所になってしまっていました。近隣のコミュニティの人たちにとって毎日何かの意味を持つ場所として用いられていることに大きな意味を感じます。私たちの教会もそうあってほしいな、と思います。毎日そこに自分の場所があって、そこで自分のプログラムがある、というのも楽しいことでしょう。では日曜日以外にこの場所がどんなプログラムに使われるのか、それを考えながら将来の建物のデザインを考えたいのです。そこに新しい建物の発想があります。基本んはオープンスペースです。なんにでも使えるための空間というのは、あらかじめ何かのための設備がまったくない、ということになるでしょう。そこにいくつもの椅子を並べると会議室になるでしょうし、スクリーンをつければ映写室でしょう。音響設備があればコンサートもできるでしょう。でもそれを最初から決めてかかると、そのほかの目的には使いにくくなります。だから何もない空間だけがあれば、使う人のアイデアでそこを自由に使いこなせるでしょう。でも新しい建物では礼拝堂のイメージはつかみやすいのですが、それ以外の施設の議論がやはりまとまらないのも事実です。
(2)新しいメンバーシップの紹介
1)これまでのメンバーシップ 「教会員」
ギリシャ語で教会を意味するのにエクレシアとコイノニアという二つの言葉があります。エクレシアというのは枠(組織、建物)としての教会で、コイノニアはそのメンバーによる共同体を意味しています。実際にはコイノニアがあるからこそエクレシアが成立するのです。ところが芦屋キリスト教会の現実にはこのコイノニアが空洞化しています。先にも記したように、芦屋キリスト教会を支えるメンバーが激減してしまっているのです。『寺院消滅』(鵜飼 秀徳 (著) 日経BP 2015/5/21)という書物が発行されていますが、檀家さんがいなくなったお寺さんが立ち行かなくなってしまっている現状のルポが記されています。その意味で言うと芦屋キリスト教会は「教会消滅」一歩手前とも言えなくもありません。そのような現状は実は多かれ少なかれ日本の多くの教会の現実でもあるのでしょう。メンバーの高齢化、若い人たちの獲得も難しく、その意味では私たちの教会は日本のキリスト教会の未来図かもしれません。その原因については芦屋キリスト教会としては、過去の教会内での紛争、その結果として単立教会化したなかで無牧の時代のなかで教会活動の停滞などもあります。と同時に教会の本質的な原因が大きく影響しています。つまり宗教団体ですから、そのメンバーとなるためには信仰者であることが当然視されています。古い言い方ですが「信者・未信者」というような言い方がなされてきましたし、レギュラーな教会活動への参加がなくなると「別帳面会員」などと扱われることもありました。でもそのことが、実は教会が一般の社会と自分たちの間に境界線を引き、自分たちを閉ざしてしまってきたのも事実です。どうも近寄りがたい、自分たちとは関係のない場所、入ってはいけないところ、などという印象を周囲の方々に与え続けてきたのです。私は1980年代にイギリスに二年間留学の機会を与えられましたが、すでにその社会でも教会は一般の人々からの隔たりが強くなっていました。ある人からは「あの教会は、自分たちが行くことのない自分たちの教会」という不思議な言い方をされたこともあります。とにかく私たちの現状は、教会を支えるメンバーがわずか、という状況にあるのです。でもそのようなメンバーシップのあり方が教会らしいのでしょうか。
2)メンバーシップ・プラン
1)芦屋キリスト教会会員 芦屋キリスト教会において信仰を告白し、教会生活を営む(年間定額献金)
2)Unfinished Community Member
Don先生が主宰されるコミュニティを通して芦屋キリスト教会とつながるメンバー
3)芦屋キリスト教会プログラムメンバー(年間定額会費)
芦屋キリスト教会が提供するプログラムに参加するメンバー
5)芦屋キリスト教会アフィリエイトメンバー
芦屋キリスト教会とのつながりを持つ団体のメンバー
4)芦屋キリスト教会サポートメンバー(年間定額寄付)
芦屋キリスト教会の活動定期的にをひろく支えてくださるメンバー
5)その他のサポートメンバー(不定期寄付など)
3)メンバーの働き
ではこの教会の施設は「すべての人」に開かれているのでしょうか。もちろん礼拝に出席してみたい、牧師と話してみたい、などのニーズにこたえるためにも教会はすべての人にむかって開かれているべきです。1995年の阪神淡路大震災のときに、今の礼拝の場所が避難所となり、近隣の方々がそこで過ごされました。またJR神戸線が大阪から芦屋駅までしか開通していなかったために、多くのボランティアの方々が芦屋駅で降りられたのですが、そのときに教会は公衆トイレのようになってしまいました。今もし教会のはらっぱ部分を完全にオープンにしておくと、子どもたちが「勝手に」入ってきて遊んだりするのはともかくその時に事故や怪我をするとその責任を問われかねません。さらに大人たちが「自由に」駐車、駐輪をされても困ってしまいます。そんなことを考えると、教会の敷地、施設を利用できる人をある程度制限しておく必要があります。そこにも芦屋キリスト教会のメンバーシップを考えておくべきポイントがあります。
ヴォーリズ建築事務所訪問報告
日時 2023年10月18日(水) 午後3時
場所 一粒社ヴォーリズ建築事務所中之島オフィス
出席者 田淵 創、田淵 結(芦屋キリスト教会)、福永、赤井(ヴォーリズ)
話題
本日の主要な話題として、これまでの現在の建物を除却して新しい礼拝堂および付属施設を作る案とは別に、芦屋キリスト教会で当初考えられてきた案のあったことを紹介し、それについての可能性について、教会から現在の文筆地面図を紹介しつつ、これまでの教会での話し合いの内容を紹介した。内容は以下の通り
【田淵】
芦屋キリスト教会はかつての木造礼拝堂の取り壊しの際に、その後の将来計画として、当時のはこぶね幼児教育アカデミーの園舎新築と新礼拝堂建築を構想し、そのために敷地西北部分を売却し園舎の建設をまず実施した。その後将来計画の推進者であった田淵薫明牧師の逝去によりその計画推進が困難となり現在に至っている。その計画案としては礼拝堂を、敷地西北売却部分に隣接して公道にそって建てるというもので、敷地南側の園舎とともに有効活用したいというものであった。
10月8日の芦屋キリスト教会の懇談会で、この田淵薫明牧師案が紹介され、これまで検討してきた園舎除却の後に新礼拝堂建築案(1案)とは別に、敷地西北部分に新礼拝堂のみを建築する案(0案)の検討を行うこととし、専門家からの意見を求めてほしいということで本日ヴォーリズ建築事務所をお訪ねしたということをお話した。
【福永】
今回の建築計画を進めるにあたって、今回のような全く別個の可能性の提案というのがとても重要だと思います。これからも色んな可能性をまだまだ提案いただける段階なので、遠慮なく提案してほしい。
色んな問題があると思われるが今回の0案に従って考えられる図面の作成をしてみたいと思います。ただしその際に考えておくべきことは
1.南側園舎の建築確認書類がないと「違法建築」扱いとなるので、同一分筆区域内での新礼拝堂の建築はできない。そのために再度現園舎の建築確認を取ろうとすると現行の建築基準(耐震、耐火など)に合致することが求められるのでそのための改装工事をすると、結局新築と同じくらいの工費が予想される。新礼拝堂建設場所の土地を独自に分筆することも可能であるが、その場合にその区画全体での建築が可能ではなく、分筆境界線からの距離を開けるなども考慮すべきで、そんなに大きな礼拝堂の建築は難しいのではないか。
2.北側住宅も建築確認書がないので園舎と同じ状況であるが、こちらの区画を分筆することでその建物を存続させることはできる。ただし公道からこの建物までの導入路部の確保が必要であり、それだけ礼拝堂区画が制限されることになる。
3.0案に従ってそこに礼拝堂をたてると、「はらっぱの教会」というコンセプトにも関わらず、建物が立て込んだ状態となってしまうのではないか。
ということですが、今回の0案提案があったこともあり、これまでの1案の詳細を少し教会としてまとめてほしいというお願いをしてきたが、0案のプランも作成することにして、両案の比較をしていただきたいので、年内の進行計画をすこし遅らせてはどうか。実際のところ今回のような計画がいろいろ出される方がよりよい計画を作ることができるので、遠慮なくいろんな提案をしてほしいし、それによって何度でもプランを書き換えながら、後で後悔しない建物を建てることができると思う。
【田淵】
そのことはありがたいが、今までは福永、赤井氏のご厚意に甘えている状態であり、今回の設計をヴォーリズ建築事務所に正式にお願いすべき段階に来つつあるので、年内には教会としてそのための結論を出したい。
礼拝堂の大きさとしては、通常50人ぐらい収容のサイズで、特別な時に70名ぐらいが入れるようなものを考えている。
実際の建築業者の選定は、教会で独自に考えていいのか。
【福永】
ぜひ正式の依頼をお願いしたい。それができると、もっと頻繁に打ち合わせ、相談などもできる。
こうして建物のサイズなどの情報もまたいろいろ教えていただきたい。
建築業者については建築事務所からの紹介、提案はしない方がいいと思う。業者について教会の関係で考えられるといいと思うが、今回の計画は木造建築の低層規模なので、そんなに高度な技術も必要としないと思うので、教会で信頼されるところでお話をされるといいのではないか。
以上