2011-6-7 ハリガネムシ論文 第?弾

Post date: Jun 7, 2011 10:50:43 AM

京大白眉特定助教の佐藤拓哉さんとのハリガネムシ論文がオンラインで公開された.

Sato, T., K. Watanabe, N. Tokuchi, H. Kamauchi, Y. Harada and K. D. Lafferty. In press. A nematomorph parasite explains variation in terrestrial subsidies to trout streams in Japan. Oikos. Doi: 10.1111/j.1600-0706.2011.19121.x

寄生虫(ハリガネムシ)の量が,宿主の行動操作を通じて,渓流魚の摂餌量を決めていることを9つの水域の比較研究で明らかにしたものだ.つまり,渓流魚の摂餌量は陸生昆虫(カマドウマ)の量が多いほど多く,食べられた陸生昆虫の量は,陸生昆虫それ自身の密度ではなく,その水域のハリガネムシの量によって決まるということ.

佐藤さんを中心とするハリガネ初期数部作は,あと,大規模な野外操作実験の興味深い結果を取りまとめるだけとなった.別ステムも順調に伸長中.