特論 2013-11-26:Naeger et al. (2013) Altruistic Behavior by Egg-Laying Worker Honeybees Current Biology 23, 1574–1578
Post date: Jan 21, 2014 2:08:45 PM
特論 2013-11-26
Naeger et al. (2013) Altruistic Behavior by Egg-Laying Worker Honeybees
Current Biology 23, 1574–1578
http://dx.doi.org/10.1016/j.cub.2013.06.045
卵を生むミツバチの働きバチによる利他行動
女王バチを失ったコロニーの働きバチはオスの子(n)を生むが,そうなると餌集めや巣の防衛(利他的)よりも,自分の繁殖のために利己的になったほうがよいはず.
※血縁構造の大きな変化:女王バチの子は働きバチにとって血縁度3/4だが,自分の子は1/2,他の働きバチの子は3/8(姉妹3/4x子1/2)(オスが1個体の場合;半倍数性:雌2n, 雄n)
操作実験によって...利己的になるというより,分業化(専門家)がはっきりしなくなることがわかった.
採餌もするし,防衛も巣のメンテナンスも,そして繁殖も...
これは原始的な社会性(血縁関係のない協働を含む)に近づいている(先祖帰り)しているとみなしうる.
疑問:女王バチがいる状況では,結局何が分業化を促しているのか.
観察・標識された採餌者と非採餌者の二分法での比較では,個体ごとの戦術が拾いきれていない?
結局個体の繁殖成功はどうなっているのか?
そもそも甥っ子は自分の潜在的な子よりも多数いるので,包括適応度だけで協働すべきといえるのでは?