特論2013-11-05:Roy et al. (2013) Environmental conditions and community evenness determine the outcome of biological invasion. Nat Commun 4:1383, doi: 10.1038/ncomms2392
Post date: Jan 21, 2014 2:04:59 PM
特論2013-11-05
Roy et al. (2013) Environmental conditions and community evenness determine the outcome of biological invasion. Nat Commun 4:1383, doi: 10.1038/ncomms2392
バクテリアの実験系を使った,環境ストレスの有無の条件下での,「侵入成功」と,群集の「種均衡度」と「生態系機能」の関係に関する研究
面白い.
環境ストレス(ここでは塩分の有無)によって,「侵入成功」と「生態系機能への影響」が変化する.
ストレス無しだと,
・均衡度evennessが高いと,外来種の侵入が難しい.
・導入圧が高まると,移入しやすい
・均衡度に関係なく,外来種は生態系機能(ここでは脱窒作用)を低下させる.
・均衡度や侵入強度は,在来群集の大きさ(成長)には関係しない
一方,
ストレス有りだと,
・均衡度evennessは,外来種の侵入成功に関係しない.
・導入圧が高まると,均衡度が小さい時に,生態系機能が維持される
(→たまたまそのようなものが含まれる?群集組成の変化?進化<20hでは無理>?による?)
・導入圧が低いと,均衡度が低い場合に機能が低下
・外来種は生態系機能を持たないにもかかわらず!
ストレス 無し vs 有りだと,
生態系機能は,常に「無し」で低い
侵入成功は,常に「無し」で高い
群集成長は,変わらない.
外来種の生態系機能への役割は,環境条件次第で+/ーの両面がありうる.重要な示唆.
あと,Quantile regression.