特論2013-12-10：Tan et al. (2013) Temporal niche promotes biodiversity during adaptive radiation Nature Communication 4:2102, DOI: 10.1038/ncomms3102

Post date: Jan 21, 2014 2:14:29 PM

特論2013-12-10

Tan et al. (2013) Temporal niche promotes biodiversity during adaptive radiation

Nature Communication 4:2102, DOI: 10.1038/ncomms3102

「ニッチの時間的変動が適応放散時に生物多様性を高める」

ミクロコズム実験で，環境変動が適応放散時の種多様性増加にプラスにはたらくことを示す，たいへん興味深い研究．

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「進化的スケールで，時間的なニッチ変動（TND）が，種多様性の生成と維持にどのように影響を与えるか．」

実験が難しい —> ミクロコズム実験

Pseudomonas fluorescensのecotypesを用いて，実験的に検証

静置 vs 振盪・・・時間的に異なるecotypeの好むニッチを変動させることができる

実験1

ニッチ変動なし：静置のまま，振盪のまま

ニッチ変動TND：静置-->振盪-->．．．，振盪-->静置-->．．．

静置のままとTNDで，多様化が生じる —> 静置のまま：直に多様性が落ちる（多分競争排除のせい）

TNDは，多様性を生じさせ，かつ維持することができる

均衡度（J’）も同様にTNDで上昇＆維持

実験2

あるecotypeを優占させて，静置のまま，あるいは振盪のままで

負の頻度依存選択的…振盪環境で独占性が排除される —> その結果，TNDで共存を促進

キーワードStorage effect：変動下で一人勝ちできないので，共存