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「深いバス」という名のとおり、バッソ・プロフォンドはバス声種の中でも最も低く深く、荘厳で重厚な響きをもつ。
音色は重くて深く、どこか神秘的で、宗教的な威厳や絶対的な権威を感じさせるような力を秘めている。
演じる役柄は、神や長老、導師のような精神的指導者、あるいは闇や死を象徴するような存在など、舞台上で圧倒的な存在感を求められるキャラクターが多い。
単なる低音ではなく、聞く者の心に響く“重さ”をもって語りかけるその声は、物語に深みと荘厳さを与える。
地域によってその使われ方にも特色があり、ロシアや東欧のオペラでは民族的に低音を重視する文化の影響もあって、バッソ・プロフォンドがとくに重用される。
ドイツやオーストリア圏では、宗教性や道徳的権威の象徴として登場することが多く、対してイタリアやフランスでは、悪役や死神のような超自然的な存在として登場することもある。
ただ深いだけではない。そこにこめられた威厳と静けさが、バッソ・プロフォンドの真価といえるだろう。
代表的な役例
コメンダトーレ(ドン・ジョヴァンニ)
ザラストロ(魔笛)
ポリス・ゴドゥノフ(ポリス・ゴドゥノフ)
グレミン侯爵(エフゲニー・オネーギン)
メフィストフェレス(ファウスト)