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声の特性をもとにした分類で、主に歌唱や演技における役柄に最も適した声を見つけるために使われます。
声種によって適した役柄は異なるため、自分の声に合った役を理解することが大切です。
声種の分類は主に「イタリア式」と「ドイツ式」に分かれ、それぞれの音楽や演劇の伝統に基づいた特徴的な違いがあります。
※今回は、声の高さや音域に基づくイタリア式の分類を使用しています。
ドイツ式の声種分類(ファッハ制度)は、単なる音域だけでなく、声の色合いやキャラクター性といった芸術的要素まで考慮した、非常に繊細な分類システムです。
この制度は、ドイツ語圏のオペラ劇場で実務的に使われており、歌手の契約やレパートリーの決定、さらには配役の判断にまで広く活用されています。
たとえば、同じ「テノール」にもいくつかのサブカテゴリーが存在し、役柄に応じて適切な声質が求められます
リリックテノール:柔らかく、繊細な感情表現が得意。恋人役や若い男性など、抒情的な役柄に適しています。
ヘルデンテノール:力強く、英雄的な響きを持つ。ワーグナー作品の主人公のようなダイナミックな役に向いています。
カヴァリエバリトン(バリトンの一種):品格と重厚さを併せ持ち、騎士や貴族といった威厳のある役柄にマッチします。
このように、ドイツ式分類では声の性質と役柄の個性を総合的に照らし合わせて配役が行われるため、演出の深みや作品全体の完成度を高めることができます。
特にワーグナーなどの重厚なドイツオペラでは、この精密な声種のマッチングが、上演の質を左右するほど重要です。