2024年2月20日

日時：2024年2月20日（火）11:00-12:00
会場：オンライン（Zoom）
参加者数：6名
発表者：市村由起

テーマ：History and Development of Instructional Design and Technology

Molenda, M. H. (2023). History and development of instructional design and technology. In Handbook of open, distance and digital education (pp. 57–74). Singapore: Springer Nature.

History and Development of Instructional Design and Technology (Zawacki-Richter & Jung, 2023)から，インストラクショナルデザイン（ID）の歴史をまとめた章をレビューしました。

昨年出版された，80チャプターを含む壮大な本の中の1章で，IDの起源と歴史が1900年代前半までさかのぼってまとめられています。戦時期，冷戦やベビーブームなどの社会的変化や経済情勢の要請とともに変遷をとげたIDが時代ごとに解説されています。加えて，Systems approachやADDIEなどのモデルのはじまりと，理論的批判の歴史もまとめられており，俯瞰してとらえることができました。変化しつつも，完成度の高い成果物に向けた反復的な進行という概念が一貫したIDの中心的なものと著者はまとめています。

さらに，この章で発見があったのは新しいモデルです。近年の代替パラダイムとして，プロトタイプの開発と評価，改訂をアジャイルで回すいくつかのモデルや，芸術、建築、ソフトウェア工学などの分野のデザイン思考やユーザーデザインを取り入れた複数のモデルが紹介されていました。新たな代替モデルの内容も参加者で共有しました。

（文責：市村　由起）

詳細は勉強会のレジメをご参照ください。