2018年9月30日

SIGセッション

日本教育工学会全国大会(2018年9月30日 東北大学)

2019年11月に発行を予定しているJSET論文誌の特集号では,インストラクショナルデザインに関わる研究成果を募集しています。

そこで,SIGでは「インストラクショナルデザイン(ID)を活用して研究してみませんか?」をテーマとして,ID研究について理解を深めてもらうためのワークショップを開催しました。


(1) SIG-07の活動

IDコミュニティの拡大,ID研究者・実践者の支援基盤として活動(研究会・ワークショップ開催,FD研修会開催,ID研究の促進,学習リソースの提供など)

(2) インストラクショナルデザインとは

・教育活動の効果・効率・魅力を高めるための手法を集大成したモデルや研究分野,またはそれらを応用して学習支援環境を実現するプロセス(鈴木,2005)

・ID理論やモデルの一例を紹介(学習成果の分類,ARCSモデル,ID第一原理など)

・JSET論文誌特集号のお知らせ

(3) 日本におけるID研究の動向 ※スライド・ID論文リスト参照

・日本教育工学会論文誌,教育システム情報学会誌,教育メディア研究から19本の論文を抽出

・2015年全国大会での文献レビュー報告から何が変わったか(キーワード,フィールド,活用したID理論など)

(4) ID研究を具体的にみてみよう(ゲスト:向後千春先生) ※スライド参照

・事例紹介:多喜翠,堂坂更夜香,向後千春:マイクロフォーマット形式による研修の実践と効果の検証.2017年40巻suppl.号,p.25-28

・精読タイム

・ディスカッション:研究の背景・プロセスなど

・質疑応答

・発展ワーク「フルペーパーの論文として投稿するならどうする?」

(5) 今後の活動

・2019/12/7 勉強会開催(早稲田大学)※JSET研究会の前日です

・2019/3/4 FD研修会 ※SIG-01 高等教育との合同企画

当日は,大学生,大学院生,企業内教育を実践されている方など,幅広い領域でIDの研究に興味がある方,教育実践を改善して研究をしていきたい方などに参加していただきました。

アンケートでは,「1つの論文(ショートレター)を作成するプロセスについて知ることができた」「研究計画→発表→ショートレター→フルペーパーに至るまでの実例が学べた」「他の研究者や企業の方など異なるフィールドの方々と議論できてよかった」など,ワークを通して収穫が得られたことが伺えるコメントがたくさん聞かれました。

引き続き,IDコミュニティを拡大し「IDを勉強したい」「IDの研究をしたい」ID研究者,実践者の支援基盤として活動を進めてまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

20180930_SIGID論文一覧まとめ.xlsx [読み取り専用].pdf
20180930近年のID研究動向.pdf
2018JSET大会SIG-ID話題.key.pdf